ワシントン条約で規制対象のヨウムが国際希少野生動植物種に追加

2016年11月25日鳥ニュース

ヨウムの国際希少野生動植物種への追加

Twitterではお知らせしましたが、そこそこリツイート数もありましたので、こちらでも記事を書きたいと思います。

2016年11月18日に環境省の報道資料で、ワシントン条約で国際取引規制対象となったアフリカ原産のヨウムが日本の国際希少野生動植物種のリストに追加される発表がありました。

※実際の規制が開始するのは2017年1月2日からのため、まだ規制対象にはなりません。

 

「インコ生活」では、今年行われたワシントン条約に関する2つの記事を執筆してきました。

ワシントン条約会議でヨウムの国際取引禁止が可決~日本国内での譲渡や販売に登録が必要に

ワシントン条約(CITES,サイテス)のまとめ~初心者のためのサイテス入門

 

簡単に、概要を紹介しますと、2016/9/24から、南アフリカ共和国でワシントン条約の第17回締約国会議(COP17)が開催されました。会議の中で、ヨウムの国際取引禁止の提案があり、委員会での採決の結果、可決されました。

※ワシントン条約:絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する法律:CITES

 

会議終了後、2016年10月5日に日本の環境省から会議の結果について発表がありました。条約の改正が発効されるのは、2017年1月2日からということでした。つまり、実際に取引規制が有効化になるのは2017年1月2日以降ということです。それ以降は、国内の個体であっても、譲渡・取引・売買には、自然環境研究センターで事前に個体を登録する必要があります。

上記については、まだ1ヵ月近くありますが、今回、2016年11月18日に環境省から、ワシントン条約で規制対象になった日本国外の生き物を国際希少野生動植物種のリストに追加する発表がありました。

リンクはこちら→国内希少野生動植物種の追加等及び国際希少野生動植物種の追加等に関する中央環境審議会答申について

ヨウムの国際希少野生動植物種への追加

 

上図の赤枠のように、リストにヨウムが追加されています。ただし、リストに追加されたからといって、すぐに規制対象にはなりません。前述したとおり、実際に規制が開始するのは2017年1月2日からです。恐らく、行政的な手続きのために、規制開始前にリストを更新した模様です。

 

まだ、特にヨウムを飼われている人が何か必要ということではありません。しかし、規制開始に向けて、少しずつ前進していることを伝える発表になりました。ただ、こうしている間にも、規制直前の駆け込みとばかりにヨウムを乱獲しようとする人たちがいるかもしれません。一刻も早く、ヨウムたちの生活を保護できる環境が整うことを望みます。

 

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