【鳥イベント】第2回愛鳥祭2017(認定NPO法人TSUBASA主催)の参加レポート

2017年6月28日鳥イベント,鳥レポート

2017年6月25日に浅草の東京都立産業貿易センター台東館にて開催された、認定NPO法人TSUBASA主催の『愛鳥祭』に参加してきました。

  • 鳥グッズ・鳥用品の出展
  • 4つの鳥に関するシンポジウム、
  • バードランを体験できるふれあい愛鳥塾

など、イベント盛りだくさんでした。愛鳥祭がどんな内容だっかか、イベントの様子などの参加レポートを紹介したいと思います。

※愛鳥祭の目的や過去開催されたイベント様子をまとめた記事はこちら→認定NPO法人TSUBASA主催の愛鳥祭第2~4回参加レポートまとめ!(2017~2019年)

 

開始時刻前から長蛇の列

愛鳥祭は、開始時刻の11時前から、すでに多数の来場者で長蛇の列ができていました。会場がビル7階なのに対し、入場待ちの来場者の列が階下の4階まで続くほどの行列でした。開場後まもなく、愛鳥祭の会場は、たくさんの来場者で混雑している状態でした。

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シンポジウムの様子

今回の愛鳥祭では、4つのシンポジウムが開催されました。いずれも興味深い内容で、知らなかったことを知ることができました。

なぜヨウムの密猟は急増するのか(TSUBASA 涌井智美氏)

2016年10月のワシントン条約国会議(COP17)で、ヨウムが附属書Ⅰにリストされ、野生種のヨウムは取引禁止になりました。にも関わらず、未だにヨウムの密猟は続いているとのことでした。なぜ密猟が起こっているのか?地理的要因や歴史的な背景、規制後の末端価格の上昇(2000円→10000円)、残酷なヨウムの生け捕り方法など、日本ではあまり知ることができない知識をアフリカ協議会の西原氏の情報を元に教えてもらいました。「ヨウムを1羽輸出すると、20羽のヨウムが失われる」ということが印象に残りました。

ヨウムを保護していくためには、現地の保護活動だけではなく、今回のような教育普及活動によって多くの人々にヨウムの問題を知ってもらうことが大切と言います。

TSUBASAの病気白書(TSUBASA 羽多野優芳氏)

TSUBASAにいるインコやオウムたちがどのような、健康管理を行っているか、どのような病気を発症したかについて紹介がありました。TSUBASAのように週一回、獣医の先生が診察しているにも関わらず、様々な病気によって落鳥してしまうケースが発生しているそうです。健康管理の難しさと、異変に気づくために日々の観察が大切ということを感じました。

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バーチャル里親会 (TSUBASA 望月健人氏)

TSUBASAの望月氏からは、バーチャル里親会の説明会がありました。どういうプロセスで、TSUBASAの鳥たちの里親になるかを紹介されていました。

『いや』と言える関係でもっと仲良しに(石綿美香氏)

石綿美香先生の講演は、直前のNHKあさイチのテレビ出演もあり、立ち見が出るほどの大盛況でした。フロリダの鳥のトレーニングに関するワークショップで得た知識や、動物との接する方法について紹介されました。患者の振舞いから痛みを察する、歯医者のエピソードを交えて、鳥の気持ちを考えることを分かりやすく解説されました。

 

ふれあい愛鳥塾でバードラン体験

ふれあい愛鳥塾では、会場に設置されたバードランで、ボランティアの方の愛鳥さんとふれあいを通して、バードランを擬似体験できました。開場とともに、ふれあい愛鳥塾の受付は大混雑で、とても人気でした。

まず、バードランのエリアに入る際は、消毒液による手の消毒を行います。続いて、スタッフの方から、バードランについて説明がありました。バードランの目的として、「鳥の社会化」が挙げられました。毎日変化のない環境にいる愛鳥がバードランに行くことで、慣れない環境に適応することや、見慣れない鳥との交流で社会化を図るとのことでした。

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続いて、バードランを利用する愛鳥家に向けて、利用方法と注意点の紹介がありました。

  • バードランに入る前後の手と靴の消毒の徹底
  • 移動時に足元を気を付けてゆっくり歩く
  • 鳥の嫌がるサインを見逃さない
  • バードラン体験後、他の鳥と触れ合わない

バードランの目的、利用方法の説明後、実際にテント内の擬似的なバードランで、鳥とのふれあいを体験しました。

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バードランには、NHK・あさイチで見事なインコ芸を披露した、セキセイインコのポリーちゃんもいました。

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テレビの前で見せてくれた「おいで」を体験することができました。

 

鳥グッズ・鳥用品のブースも大盛況

鳥グッズや鳥用品の出展ブースも多くのお客でいっぱいでした。百貨店でのイベント・催事でお馴染みのとりみカフェが出展され、その他の鳥イベントでもよく見かける鳥作家・クリエイターがたくさん出展していました。

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鳥用品としては、クリアバードなどのケージが有名な三晃商会、鳥用のフードの国内企業、黒瀬ペットフードなどが出展していました。シンポジウムの各講演が始まる前に出展企業のPR時間も設けられ、それぞれの出展者がアピールを行っていました。

また、「支援の羽」と呼ばれる売上がTSUBASAの活動費、鳥たちの生活費になるチャリティーブースもありました。

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クリエイターの方から寄付された、鳥雑貨や止まり木、鳥用おもちゃが出展されていました。

 

TSUBASAアワードの発表!

シンポジウムもすべて終了し、出展ブースも販売終了後、TSUBASAアワードの発表がありました。TSUBASAアワードは、その年に鳥の幸せに貢献した人や団体を表彰する賞です。2010年から行われていますが、該当者なしで受賞者がいないの年もあるそうです。

今年のTSUBASAアワードは、インコ・オウムの行動コンサルタントの石綿美香氏が選ばれました。

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石綿美香氏は、バードライフアドバイザー2級で飼い鳥の行動学の講義を担当しています。さらに、ことりカフェなどの全国各地の鳥カフェで、愛鳥家のためのセミナーを開催しました。愛鳥のトレーニングや問題行動に関するセミナーによって、多くの愛鳥を幸せにしたことがTSUBASAアワードの授賞理由となりました。

 

最後に大抽選会

こちらの大抽選会が開催されました。愛鳥祭の大抽選会では、事前に500円で5枚の抽選券を購入し、出展者が用意した賞品の中で欲しいものに、抽選券を投じます。

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イベント最後の大抽選会で、TSUBASA代表の松本氏が、袋の中から引いた抽選券の人が当選という仕組みです。三晃商会のステンレスケージに抽選券5枚を投じましたが、見事にハズレてしまいました。しかし、抽選会のワクワク感を十分楽しむことができました。

 

まとめ・終わりに

今回、2017年6月25日(日)に開催された、認定NPO法人TSUBASA主催の愛鳥祭に参加しました。開場前から長蛇の列で、たくさんの来場者で会場は大盛況でした。

シンポジウムでは、個体数が急減し、ワシントン条約附属書Ⅰ(サイテス)に採択されたヨウムの密猟の現状と地理的・歴史的な背景、TSUBASAの鳥たちの病例、バーチャル里親会の参加方法、石綿美香先生の講演など非常に勉強になりました。

ボランティアの愛鳥さんとふれあいを通じてバードランついて学べる「ふれあい愛鳥塾」も、楽しみながら、鳥と触れ合うルールを学ぶことができる素晴らしい企画でした。

もちろん、様々な鳥グッズ・鳥用品が出展され、さらには、抽選会もあり、とても楽しい愛鳥祭でした。

来年も開催決定!

閉会にあたり、来年2018年も同じ会場(東京都立産業貿易センター台東館)で愛鳥祭が開催されると発表されました。愛鳥祭2018の日程は、2018年7月15日、16日の2日間です。ぜひ、今から予定を空けて参加できるようにしておくことをオススメします。

※愛鳥祭の目的や過去開催されたイベント様子をまとめた記事はこちら→認定NPO法人TSUBASA主催の愛鳥祭第2~4回参加レポートまとめ!(2017~2019年)