実はペレットも危険!?小鳥用食事の異物混入問題の続編

2016年12月17日インコお世話,鳥ニュース

ラウディブッシュにプレスチック片の異物混入

インコ生活では、「キクスイがシードの異物混入を発表~小鳥用食事の異物混入問題 」を取り上げました。やはり愛鳥の口に入る食べ物のため、ネズミのフンが混入する可能性があるという事実は、非常に反響が大きかったです。当事者の方にも今回の件について、記事にコメントをいただきました。まだ、記事を読んでない方は、コメントも併せて読んでいただければと思います。

 

ユーザーはどう行動すべきか

愛鳥家は、ユーザーという立場で、「キクスイの商品の品質をリスクとして許容できるか」という点から、判断すればよいと思います。キクスイのHPに記載された品質のリスクを許容できるならば、継続して購入してもよいと思います。愛鳥に与えるにはリスクが大きいと判断すれば、購入せず、他の商品に切り替えればよいと思います。

ただ、小石などは、検品時、もしくは食事を与える時に取り除けば、愛鳥が誤飲するリスクは回避できます。しかし、ネズミのフンは病気のリスクが計り知れません。糞から、シードに病原菌が移らないとは限りません。その場合、飼い主がネズミのフンを取り除くだけでは、リスクを回避できません。このポイントをしっかり考慮して、判断してもらいたいと思います。

 

もうひとつ伝えたかったこと

キクスイのシードの異物混入は、実は、もうひとつのトピックと一緒に記事する予定でした。しかし、記事の分量が多いため、2回に分けました。ただ、シードの異物混入は予想以上に拡散してしまっています。事態を鎮静化するために、これ以上の問題提起はすべきではないのではないかと考えました。しかし、予定の内容を記事にしなければ、愛鳥家の中には、事実を知らないまま、愛鳥に食べ物を与えてしまう可能性があると考え、記事を執筆しました。

 

実は、シードだけじゃない異物混入

今回のSNSの投稿の中に、「シードではなく、ペレットをあげているから大丈夫」や、「シードの品質が心配だからペレットに切り替えよう」という意見がありました。しかし、これは正しくありません。なぜなら、ペレットでも同じように異物混入問題というのは発生しているからです。ペレットは、基本的に外国産(アメリカのメーカーが多い)です。そのため、日本で製造された商品と比較すると、品質のレベルは低いです。日本の製造品質が他の国よりも高いことゆえに、日本人は、高品質が当たり前という意識ですが、海外がそうではありません。

管理人も以前、ペレットに異物が混入していたことがありました。この記事ではペレットの異物混入の経験をお伝えします。

 

異物が入っていたペレット体験談

管理人が経験した異物混入は、獣医も薦める「ラウディブッシュ」のペレットで発生しました。ラウディブッシュは鳥が病気になった時の療養食用ペレットを提供しています。そのため、愛鳥が病気になった場合を考え、飼い主としては、普段から慣れておくように、食べさせてあげたいペレットです。

ある日、飼い鳥たちにごはんをあげようと、未使用だったペレットを開封して、スプーンですくっていると、明らかに、ラウディブッシュのペレットの色とは違う、黒い何かがでてきました

 

ラウディブッシュのペレットの異物混入

この写真の赤丸部分が今回発見した黒い異物です。この写真では分かりにくいので、もう少し拡大してみました。

ラウディブッシュのペレットの異物混入の拡大版

何かのプラスチック片と推測されます。どれくらいの大きさか、サイズが分かるよう、オーツ麦と比較してみました。

ペレットの異物のサイズ比較「オーツ麦」

オーツ麦より少し小さいぐらいのサイズです。「このサイズはもし、鳥に与えていたら、誤飲したかもしれない」と思い、ぞっとしました。

 

異物混入について問い合わせをしてみた

購入していたラウディブッシュのペレットは直輸入品ではなく、PCNFという会社が輸入したものを、日本で梱包して販売しています。(ラウディブッシュは直輸入品も日本で販売しています。)そこで、商品に記載されたPCNFの連絡先に電話して、異物混入について問い合わせしました。PCNFの担当者との電話でのやりとりはこんな感じでした。

  • 異物は、アメリカでの工場製造時に混ざった可能性が高い
  • 輸入直後のラウディブッシュのペレットは、もっと異物が混じっている
  • PCNFでは、従業員総出で異物を除去しているが、それでも取りきれない異物がある
  • 海外製ペレットは、製造レベルが低いため、異物が混入することはよくある
  • これを許容できない場合は、今後は購入せず、日本製ペレットなどに切り替えたほうがよい

 

海外での異物混入の例

管理人が経験したラウディブッシュの異物混入は、プラスチック片が混ざっていたという内容でしたが、海外ではその他の異物混入事例がありました。以前、海外のFacebookで投稿されていたものです。それは、ペレットの製造過程で、金属片がペレットに埋め込まれる形で製造されたということです。明らかに通常と異なる形・色のペレットでした。

 

コンパニオンバードの専門家に聞いてみた

以前、ラウディブッシュの異物混入について、飼い鳥の専門家に伺ったことがありました。飼育本も書かれた方で、鳥の食事にも精通されています。その方が言うには、「ラウディブッシュは異物混入がよくある」ということでした。ただ、ラウディブッシュは、病気になった鳥の療養食も提供しているので、普段から食べなれておきたいペレットだとおっしゃっていました。

 

その後、管理人はどう対応したか?

異物混入を受け、管理人は、「引き続き、ラウディブッシュのペレットを愛鳥に与える」という選択をしました。ラウディブッシュは病気の鳥が食べる療養食を提供しています。病気の鳥は、健康な鳥に比べ食欲は落ちています。そんな状態で、食べなれない食事を与えられると、ますます食べなくなります。その結果、病気から回復できない可能性があります。万が一の場合を考えると、日頃から、食べる習慣を持ってもらいたいと考え、継続してペレットを与えることを選択しました。異物が混ざっていても、飼い主が検品し、取り除けば、異物を誤飲するというリスク回避できると判断しました。

 

まとめ・おわりに

今回の記事では、「シードだけでなく、ペレットでも異物混入は発生している」ことをお伝えしました。異物混入というのは、はっきり言って、どの商品でも避けられないです。ただ、もし異物が混入した場合に、そのリスクの大きさ・リスクが回避可能か、といった点について、飼い主の方には、しっかり考えてほしいと思います。

そして、前回もお伝えしましたが、飼い主としてできることもあります。

  1. ごはんをあげるときに異物が入っていないかチェックする
  2. 購入しているシード・ペレットの情報を収集し、品質の問題がないか確認する

愛鳥を守ることができるのは、飼い主だけです。かけがえのない家族である愛鳥が幸せな生活を送れるよう、実践いただきたいと思います。