【鳥ビア】ことわざ「閑古鳥が鳴く」の閑古鳥は、カッコウだった!

2017年3月26日鳥ビア(トリビア)

日本のカッコウの写真

今日は、諺(ことわざ)に関する鳥ビアです。

「閑古鳥が鳴く」

ということわざは、一度は聞いたことがあるかと思います。意味は『人が集まらずものさびしい様子。特に商売などがはやらず、さびれている様子』ですよくお店にお客さんがいない様子を見た時に、使うことわざ・慣用句です。

 

閑古鳥はどんな種類の鳥?

ただ、この「閑古鳥」ってどんな種類の鳥か知っていますか?この閑古鳥というのは、鳥の中では有名な種類で、日本でも姿を見かけることができます。鳥好きの方なら一度は聞いたことがあるかと思います。

閑古鳥=カッコウ

実は、閑古鳥はかっこうの別称です。かっこうの鳴き声というのは、人のいない山や里で聞くと、もの悲しく聞こえるため、カッコウは、閑古鳥とも呼ばれるようになったそうです。その結果、「閑古鳥が鳴く」ということわざが誕生したもようです。

 

カッコウの鳴き声

それでは、もの悲しいと印象を与える、かっこうの鳴き声を紹介します。聞いたことがある方も多くいらっしゃると思います。

「かっこう、かっこう」と名前の通り聞こえます。確かに、お寺や神社などで聞くと、もの寂しい気分にさせられる鳴き声です。

 

カッコウの特殊な行動「托卵」

カッコウといえば、その独特な「托卵」が有名です。托卵とは、別の種類の鳥の巣に、自分の卵を産み付け、自分のヒナを他の親鳥に育ててもらいます。その過程で、同じ巣にいた本来の鳥の雛や卵は、巣から落とされてしまい、命を奪われてしまいます。主に托卵の対象としては、オオヨシキリ、ホオジロ、モズが挙げられます。最近では、オナガも托卵の対象とされるようになっています。

ただ、托卵される側も黙って受け入れるわけではなく、気づけばその卵を破壊します。ただ、托卵対象の鳥の卵が孵化するのと、カッコウの卵の孵化では、カッコウの方が孵化するのが早いため、自分のヒナではなく、カッコウを育てる羽目になります。

 

なぜ、托卵を行うのか?

このカッコウの「托卵」がなぜ行われるのでしょうか?今のところ正確な理由は分かっていません。ただ、カッコウは、鳥の中では、体温が気温に影響を受けるため、夜間など冷え込むと、自分の体温も下がります。そのため、卵を温められず、雛が孵化できないため、托卵を行うという説があります。

 

まとめ・終わりに

今回、有名なことわざ「閑古鳥が鳴く」に出てくる、『閑古鳥』はカッコウということを紹介しました。カッコウの鳴き声がもの悲しく聞こえるため、「さびしい様子」を意味する諺が生まれました。「閑古鳥が鳴く」ということわざは多くの人が知っていますが、カッコウであることは、それほど知られていないため、今回鳥ビアとして紹介しました。

 

なお、今回の鳥ビアは、「知っているようで知らない鳥の話」で紹介されているお話です。その他にも、本書では、知ったら思わず人に教えたくなる鳥の話が満載です。鳥ビアがお好きな方は、ぜひお読みただければと思います。