【鳥ビア】横断歩道・歩行者信号の音楽でカッコーとピヨピヨの鳴き声の違い・理由

2018年7月5日鳥ビア(トリビア)

歩行者信号が赤から青に変わって、横断歩道を渡る際に、音楽が流れます。元々は、「通りゃんせ」といった曲がよく流れていましたが、最近では、「カッコーカッコー」とカッコウの鳴き声の音楽と、「ピヨピヨ」とヒヨコのような鳴き声の音楽の2種類を聴く機会が増えてきました。今回、この2種類の音楽が流れる理由・違いを鳥ビアとして紹介したいと思います。

 

通りゃんせから鳥の鳴き声への変化

歩行者信号がある横断歩道では、音楽が流れるようになっています。これは、視覚障碍者が、音で信号が変わったことを気づくことができるために設けられています。

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元々、この横断歩道の音楽は、「通りゃんせ」の音楽が流れる地域が多かったです。しかし、近年、信号機の切り替え工事などのタイミングで、「カッコー」や「ピヨピヨ」といった鳥の鳴き声の音楽が増加してきています。

現在では、全国に1万9千基ある音楽が流れる歩行者信号機のうち、なんと96%がピヨピヨ・カッコーの音楽が流れているそうです。

日本のカッコウの写真

 

ピヨピヨ・カッコーは名古屋が起源

このピヨピヨ・カッコーの起源は愛知(名古屋)です。道路に設置する電光掲示板や可変標識を製造していた名古屋電気工業が、1975年にピヨピヨとカッコーと鳴る視覚障碍者用信号機を発明・開発しました。この擬音式の信号機が愛知県警察本部に採用され、試験設置されました。

その後、このピヨピヨ・カッコーは、全国の警察でも採用され、全国各地に広がっていきました。

 

カッコーとピヨピヨの違い

歩行者信号のある横断歩道の音楽に、カッコーとピヨピヨが増えてきていると紹介しました。ただ、場所によっては「カッコー」が流れる横断歩道もあれば、「ピヨピヨ」が流れるところもあります。実はこれらの音楽が流れる場所には、きちんと明確なルールがあるのです。

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  • カッコーが流れる:主道路横断用(主に東西)
  • ピヨピヨが流れる:従道路横断用(主に南北)

主道路とは、交差点において、交通量の多い道路を意味し、従道路は、主道路の反対で、交通量の少ない道路を意味します。すなわち、交差点で縦と横に信号機付きの横断歩道がある場合、同じ鳴き声は絶対にならず、一方はカッコー、もう一方はピヨピヨの音楽が流れます。

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鳥の鳴き声を使い分ける理由

鳥の鳴き声を使い分ける理由は、視覚障碍者が横断歩道を渡りやすくするためです。使い分けることで、視覚障碍者にとって、渡る方角が分かります。カッコーとなった場合、ピヨピヨとなった場合で、どちらの横断歩道の信号が青になったか知ることができます。

さらに、音楽が鳥の鳴き声になった理由として、通りゃんせなどの曲に比べ、音が出る方向が分かりやすいという声もあるそうです。

 

まとめ・終わりに

今回、信号のある横断歩道で流れる、「カッコー」と「ピヨピヨ」の2種類の違いについて解説しました。交差点の主道路用の横断歩道では、カッコーが流れ、従道路用の横断歩道でピヨピヨが流れます。2つの音楽を使い分けることで、視覚障碍者に横断歩道を渡る方向を伝える効果があります。

今まで何気なく聞いてきた横断歩道の信号機の音楽ですが、ぜひ、一度耳を傾けてみてください。