【鳥本】「うちの鳥の老いじたく」レビューと書評!老いた愛鳥の老後について知りたい情報満載

2017年11月12日インコ書籍,鳥レポート

細川博昭先生が執筆の「うちの鳥の老いじたく」読んだ感想、書評とレビュー

インコ生活でも発売情報を紹介していた、細川博昭先生が執筆された「うちの鳥の老いじたく」が2017年11月10日に発売されました!

インコ生活でも発売日当日に書店で入手することができ、内容をじっくり熟読してきました。

そこで、「うちの鳥の老いじたく」がどんな内容か書評とレビューを行いたいと思います。

 

老鳥をテーマにした唯一の鳥飼育本

老鳥をテーマにした唯一の飼育本「うちの鳥の老いじたく」

うちの鳥の老いじたく: ~小鳥から大型インコまで~さいごの日まで幸せに暮らすための提案」は、従来のインコ飼育本や、文鳥の飼育本とは異なります

通常の飼育本は、鳥の種類からお迎え、そして日々のお世話、そして看取りまでの一連のプロセスを全体的に紹介しています。

それに対し、本書は、愛鳥が年齢を重ね、目が見えづらくなったり、足が動きにくくなったりと老化が進んだ老鳥をテーマにしています。

老鳥に対し、今までの若いころと比べ、どういったポイントを気を付けるべきかを紹介してくれています。

さらに、できるだけ老化しないように、若い時から気を付けたいお世話のポイントも解説されていて、まだ若鳥を飼っている愛鳥家にも勉強になる内容です

 

老鳥になった際のお世話のポイントからメンタルケアまで

うちの鳥の老いじたく」を読んで素晴らしいと感じたのは、年を重ね不自由になった愛鳥のお世話で気を付けるべき注意点をまとめただけでなく、愛鳥のメンタル面についてもしっかり言及・解説している点です。

鳥は、今までは哺乳類に比べ、感情が乏しいと思われてきました。

しかし、実際は、人間と同じように感情を持ち、不安を感じたり、幸せを感じる生き物であることが最近分かってきました。

そんな鳥が老鳥になり、身体に不自由になる部分が出てくると、不安に思う部分が発生します。

飼い主はどうすれば、愛鳥の不安や寂しさを和らげてあげることができるか?

この鳥の老いじたくでは、細川博昭氏がその方法を紹介してくれています。

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人間に例えた説明・解説が分かりやすい

「うちの鳥の老いじたく」は、著者の細川博昭先生が記述にとても工夫されています

色々な老いた愛鳥の心理や状態を紹介する際に、人間を例に紹介してくれます。

そのため、老化が始まった鳥の気持ちや状態をとても分かりやすく、理解しやすいです。

目安ですが、セキセイインコと人間の年齢を比較する「年齢換算表」もあり、一概には言えませんが、どれぐらいのステージに自分の愛鳥がいるのか、理解する助けになります。

 

老鳥を他の鳥が攻撃する心理を解説

「うちの鳥の老いじたく」を読んでいて、参考になったのは、「老鳥を攻撃する鳥の心理」です。

今まで仲良く過ごしてきたのに、年上の方が急に攻撃されるようになったという話はよく聞きます。

なぜ起こるのか?別に嫌がらせ的な要素ではなく、鳥として生きていくうえで自然に行う本能であると説明されています。

そのため、単に「いじめちゃダメ」と言うのは効果がなく、鳥たちの関係性を考慮し、お世話を見直す(老鳥を攻撃する鳥とは引き離すなど)必要があると説きます。

 

愛する鳥の看取りと別れ

愛鳥の老いがさらに進んでいくと、病気や疾病を抱えるようになり、いつか「別れの時」が訪れます

「どのようにして、最愛の愛鳥を看取り、お別れするのか?」

こうした最後の看取りと別れは、犬や猫などのペットについては、書籍も少しずつ増えてきています。

しかし、鳥については、これだけのページ数を割いて紹介した書籍はありませんでした。

そういった意味で、「うちの鳥の老いじたく」は、いつか迎える愛鳥との別れに備え、一読をオススメしたい内容となっています。

  • 老鳥・老病鳥との過ごし方・看取り方
  • もし獣医に安楽死をすすめられたら?
  • 愛鳥の葬儀
  • ペットロス

愛鳥との未来に向けて知っておきたい情報がたくさん書かれています。

特に最後のペットロスは、先日の認定NPO法人、TSUBASAのバードライフアドバイザー(BLA)2級のスキルアップセミナーもありました。

バードライフアドバイザー2級スキルアップセミナー受講レポート「ペットロスとのつきあい方」

そこでも言及されていましたが、犬や猫といった同じペットを飼っている人にも、「たかが鳥が亡くなったぐらいで」と心無い言葉を浴びせられることがあります。

しかし、インコやオウム、文鳥などの小鳥も長い間、家の中で同じ時間を過ごした家族です。そうした愛鳥が亡くなり、ペットロスが起きるのは自然なことと、紹介してくれています。

うちの鳥の老いじたくの愛鳥の最後の看取り

 

出版記念トークショーが書泉グランデで11/27に開催!

発売情報紹介の際にもお伝えしましたが、鳥の老いじたくの出版記念で、著者の細川博昭先生のトークショーが開催されます!

東京の神保町にある書店「書泉グランデ」にて2017年11月27日(月)に行われます。

トークショーでは、細川先生が愛鳥とさいごの日まで幸せに暮らすための提案を聴くことができます。

前回の記事で申込み方法を紹介していますので、ぜひトークショーに参加したい人はご参照下さい。

『うちの鳥の老いじたく』が2017年11月10日発売!細川博昭氏の老鳥お世話の解説本

 

まとめ・終わりに

今回、2017年11月10日に発売された、「うちの鳥の老いじたく」を読んだ感想、書評とレビューを紹介しました。

この鳥本は、今までになかった「老鳥」をテーマにした本です。しかし、単なる老鳥のお世話の方法を解説するだけでなく、

  • 若鳥の時からの老いに向けた準備
  • 老鳥に対するメンタルケア
  • 愛鳥との看取り方・お別れの方法

といった愛鳥の一生に沿った、とても大切な情報がたくさん掲載されています。

どのトピックをとっても重要で、愛鳥家にとって役に立つものばかりです。

特に愛鳥との別れを経験した愛鳥家に起こるペットロスについてもきちんと解説されており、素晴らしいと感じました。

あらゆる記述に人間を例にして解説してくれており、とても書いている内容を理解しやすいです。

愛鳥を飼われている人は、いつか別れが訪れます。鳥の老化は個体各々で異なるため、急に別れが来るかもしれません。

そんな時のため、ぜひ一度本書を読んでおくことをオススメします