【書評】​『インコとオウムの困ったお悩み解決帖』のレビュー 噛みつき・毛引き・オンリーワンなど飼い鳥の問題行動を解決するためにオススメ

2017年3月1日インコ書籍

インコとオウムの困った解決帖

2017年1月に飼い鳥向けの書籍が出版されました。それは「インコ&オウムのお悩み解決帖」という本で、横浜ことりの病院併設の「Bird’s grooming shop」のバードトレーナー、柴田祐未子氏が著者として執筆されています。バードトレーナーとして多くの飼い主の方から相談を受けた経験からこの本を出版されました。

 

■テーマは愛鳥の様々な問題行動の「お悩み解決」

本書は、飼い方・育て方が掲載されている鳥の飼育本とは、少し異なります。この本の主題・テーマは、『飼い鳥の問題行動をどうやって解決するか』です。鳥を飼っていると、飼い鳥は飼い主を困らせる色々な問題行動を行うことがあります。

  • 咬みつき
  • 毛引き・自咬
  • オンリーワン
  • 呼び鳴き

これらの問題行動は、ケージの中で暮らしていく中でストレスが溜まることで発生したり、元々の鳥の本能であったり、はたまた、飼い主とのやり取りが原因のものもあります。相談に来た方の中には、実は知らず知らずの内に、飼い主の愛鳥への振る舞いが、問題行動を増長させているケースも多かったそうです。

インコとオウムの困った解決帖

■豊富な事例、解決方法、ケーススタディが収録

この本では、毛引きや咬みつきなどの問題行動の事例と解決方法、そして、どのような経緯・推移で、問題行動が解消したかのケーススタディが詳細に書かれています。1つの事例につき、6~8ページもの文章のボリュームが用意されています。事例の数としても、

  • 咬みつき:5ケース
  • 毛引き・自咬:6ケース
  • オンリーワン:2ケース
  • その他(呼び鳴きなど):4ケース

と合計で17個のケーススタディが用意されていて、飼い鳥の問題行動を解決するためにとても参考になります。さらに相談者の飼い主の愛鳥の種類も

  1. セキセイインコ
  2. オカメインコ
  3. コザクラインコ
  4. ヨウム
  5. コネズミヨウム
  6. オキナインコ
  7. イワウロコインコ
  8. オオバタン
  9. タイハクオウム
  10. モモイロインコ
  11. ヨダレカケズグロインコ
  12. ルリコンゴウインコ
  13. コミドリコンゴウインコ

など小型のインコから中型・大型のオウムまで13種類が登場し、非常にバリエーションに富んでいます。そういった点から、どんな家庭の鳥にも参考・活用できる内容になっています。

 

■可愛いイラストや四コマで分かりやすい

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こちらの書籍では可愛いインコのイラストや4コマ漫画も掲載されています。事例について詳細に記述されているため、読む量が多いですが、ページの至るところにイラストが掲載されていて、読みやすいように配慮がされています。さらに、各ケーススタディの最後のページには、4コマ漫画が掲載されており、マンガを読んでいるだけでも楽しいです。イラストレーターはこまつか苗氏です。柔らかなタッチで描かれるインコの絵は見ていてホッとできる癒しを与えてくれます。こういったトレーニングに関する情報は文字が多く、読むのを断念してしまうケースがありますが、そういった挫折を防ぐように読みやすい工夫がされています。

 

■まとめ・終わりに

今回、2017年に出版された、飼い鳥に関する書籍を紹介しました。こちらの本は、通常の本と異なり、愛鳥の問題行動への解説策・アプローチを事例・ケーススタディを用意して紹介しています。さまざまな種類の鳥の、色々な問題行動について解決したケースが紹介されています。そのため、かみつき・毛引き・呼び鳴きなどの飼い鳥の行動に困っている飼い主の方に、オススメの一冊です。