愛鳥用ネクトンのラインナップ7種類まとめ~成分の違いと特徴・効果を比較
愛鳥用サプリメント・栄養補助食品として最も使用されているのが、ネクトン(NEKTON)シリーズです。
飲み水や食事に混ぜて与えることで、通常の食事では不足しがちなビタミンやミネラルを補い、小鳥に必要な栄養を満たすことができます。
ただ、ネクトンは種類が豊富にあり、どういった違いがあるのか、少し分かりにくいです。
そこで鳥用ネクトンと発売されている7種類の製品ラインナップについて、それぞれの特徴・効果と栄養成分の違いについて解説します。
鳥用ネクトンのラインナップは7種類
ネクトンは、元々ドイツで生まれた小鳥用サプリメントでした。
しかし、その効果が認められた結果、小鳥用以外に小動物や爬虫類用のネクトンも開発されました。
そんな中鳥用のネクトンのシリーズも、繁殖期や換羽期などの愛鳥のステージや、目的別のラインナップが誕生しました。
現在、小鳥用のネクトンは7種類があります。
- ネクトンS
- ネクトンBiotin(旧ネクトンBIO)
- ネクトンQ
- ネクトンE
- ネクトンMSA
- ネクトンB-KOMPREX
- ネクトンR-BETA(GELB)
※R-BETAとGELBはカナリア用のため1種類にカウント
※ネクトンBIOは商品名が変更されて「ネクトンBiotin」になりました。
7種類のネクトンの用途・目的
愛鳥用ネクトン7種類は、それぞれに用途が異なっています。愛鳥の状態に応じて適切にどの種類のネクトンを与えるのか、選ぶ必要があります。
1.ネクトンS
投与の目的:普段の通常状態における愛鳥さんの栄養補助
2.ネクトンBiotin(旧ネクトンBIO)
投与の目的:繁殖期の産卵や換羽期の羽の生え変わりに必要な高栄養を補う
3.ネクトンQ
投与の目的:投薬治療中の鳥類の体力維持、抵抗力維持、免疫力維持(抗生物質の副作用緩和)
4.ネクトンE
投与の目的:繁殖能力の増強。繁殖に必要なビタミンEの補充
5.ネクトンMSA
投与の目的:成長期の骨格と産卵期に卵殻形成。必要なカルシウムやリンを補充
6.ネクトンB-KOMPLEX
投与の目的:ストレス緩和のため、ビタミンB群の補充
7.ネクトンR-BETA(GELB)
投与の目的:鮮やかな羽の色を維持と退色を防止(赤カナリアはR-BETA、黄カナリアはGELB)
鳥用ネクトンの各種類の成分の違い
鳥用ネクトンの各ラインナップの成分の違いを比較してみたいと思います。
※それぞれ、1000g(1kg)あたりに含まれる成分量です。
ネクトンS
【ビタミン類】
- ビタミンA(1998mg)
- ビタミンB1/チアミン(1330mg)
- ビタミンB2/リボフラビン(3000mg)
- ビタミンB3/ニコチン酸アミド(12600mg)
- ビタミンB5/パントテン酸(4000mg)
- ビタミンB6/ピリドキシン(1300mg)
- ビタミンB7/ビオチン(44000μg)
- ビタミンB9/葉酸(660mg)
- ビタミンB12/シアノコバラミン(10500μg)
- ビタミンC/アスコルビン酸(16670mg)
- ビタミンD3/コレカルシフェロール(3125μg)
- ビタミンE/αトコフェロール(6660mg)
- ビタミンK3/メナジオン重亜硫酸ナトリウム(2550mg)
【アミノ酸】
リシン、メチオニン、グルタミン、アスパラギン酸、グリシン、ロイシン、アラニン、アルギニン、バリン、イソロイシン、トレオニン、ヒスチジン、シスチン、チロシン、プロリン、セリン、トリプトファン、ファニルアラニン
【微量元素】
硫酸第一鉄、硫酸亜鉛、硫酸マンガン、硫酸銅、硫酸コバルト、硫酸マグネシウム
【その他】
ブドウ糖、香料、ヨウ素酸カルシウム、炭酸カルシウム、パントテン酸カルシウム、イノシトール(130mg)
ネクトンBiotin(旧ネクトンBIO)
【ビタミン類】
- ビタミンA(1980mg)
- ビタミンB1/塩酸チアミン(670mg)
- ビタミンB2/リボフラビン(1670mg)
- ビタミンB3/ニコチン酸アミド(10000mg)
- ビタミンB5/パントテン酸(3300mg)
- ビタミンB6/ピリドキシン(670mg)
- ビタミンB7/ビオチン(20000μg)
- ビタミンB9/葉酸(170mg)
- ビタミンB12/シアノコバラミン(3300μg)
- ビタミンC/アスコルビン酸(16670mg)
- ビタミンD3/コレカルシフェロール(250μg)
- ビタミンE/αトコフェロール(20000mg)
- ビタミンK3/メナジオン重亜硫酸ナトリウム(1360mg)
【アミノ酸】
リシン、メチオニン、グルタミン、アスパラギン酸、グリシン、ロイシン、アラニン、アルギニン、バリン、イソロイシン、ストレオニン、フェニルララニン、ヒスチジン、シスチン、チロシン、プロリン、セリン、トリプトファン
【微量元素】
硫酸第一鉄、硫酸亜鉛、硫酸マンガン、硫酸銅、コバルト硫酸塩、硫酸マグネシウム
【その他】
ブドウ糖、人工調味料、ヨウ素カルシウム、パントテン酸カルシウム、炭酸カルシウム
ネクトンQ
【ビタミン類】
- ビタミンA(1980mg)
- ビタミンE/αトコフェロール(6670mg)
- ビタミンB/チアミン(670mg)
- ビタミンB2/リボフラビン(1670mg)
- ビタミンB3/ニコチン酸アミド(10000mg)
- ビタミンB5/パントテン酸(3300mg)
- ビタミンB6/ピリドキシン(670mg)
- ビタミンB7/ビオチン(30000μg)
- ビタミンB9/葉酸(170mg)
- ビタミンB12/シアノコバラミン(3300μg)
- ビタミンC/アスコルビン酸(16670mg)
- ビタミンD3/コレカルシフェロール(250μg)
- ビタミンK3/メナジオン重亜硫酸ナトリウム(6400mg)
【アミノ酸】
- リシン(1250mg)
- メチオニン(1980mg)
【微量元素】
- マンガン(1250mg)
- 亜鉛(1250mg)
- 銅(250mg)
- 鉄(3000mg)
- コバルト(40mg)
- ヨード(100mg)
【その他】
ブドウ糖、香料、ヨウ素カルシウム、パントテン酸カルシウム、硫酸マグネシウム
ネクトンE
【ビタミン類】
- ビタミンE/トコフェロールアセテート(50000mg)
【アミノ酸】
- アルギニン/リシン
【その他】
- ブドウ糖/香料
ネクトンMSA
【ミネラル】
- カルシウム27%
- リン20%
- マグネシウム0,001%
- 鉄3000mg
- 亜鉛1255mg
- マンガン1255mg
- 銅250mg
- ヨウ素100mg
- コバルト40mg
【その他】
- ビタミンD3
- コレカルシフェロール250μg
- 人工調味料メチオニンリジン
ネクトンB-KOMPLEX
【ビタミン類】
- ビタミンB1/塩酸チアミン1500mg
- ビタミンB2/リボフラピン3400mg
- ビタミンB3/ニコチン酸アミド30000mg
- ビタミンB5/パントテン酸10000mg
- ビタミンB6/塩酸ピリドキシン3400mg
- ビタミンB9/葉酸50000mg
※ネクトンR-BETA(GELB)は栄養補助ではないので、省略しています。
主に与えるのはネクトンSとネクトンBiotin
ネクトンは種類が豊富なため、どれを与えたらよいのか迷ってしまう人もいらっしゃると思います。
ただ、基本的には通常時に与えるネクトンSと、換羽期などに与えるネクトンBiotin(旧ネクトンBIO)の2種類がメインです。
ネクトンS/Biotin以外を与えるのは、愛鳥さんが以下の状態の場合です。
- カルシウム不足→ネクトンMSA
- 繁殖している→ネクトンE
- ストレス緩和→ネクトンB-COMPLEX
- 投薬中の免疫維持→ネクトンQ
与えすぎると逆効果の場合もあるので、与える際は、かかりつけの獣医師に相談するのがオススメです。
ネクトンを利用する場合はまずネクトンS、ネクトンBiotinを検討したうえで、カルシウムや特定ビタミンの補充がしたい際に他のネクトンシリーズを選択しましょう。
まとめ・終わりに
今回、鳥用のネクトンのラインナップ7種類について、それぞれの用途・目的の違いと成分量を比較しました。
基本的に通常時のネクトンSと換羽期用のネクトンBiotin(旧ネクトンBIO)の2種類がメインです。
上記以外に以下のようなシーンに応じたネクトンが販売されています。
- 治療中の免疫維持
- カルシウム不足
- 繁殖期用
- ストレス緩和
など色々な用途に特化したネクトンがあります。ぜひ、鳥さんの状態に応じて使い分けてみてください。
使用する際は、かかりつけの獣医師とも相談して投与を判断するのがオススメです。
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