【鳥ビア】インコには胃が2つある?2種類の胃がある理由と役割を解説
インコには胃が2つあるという事実をご存じでしょうか。人間は胃が1つしかありませんが、他の哺乳類でも牛などはいくつも胃を持っています。インコが2つの胃をもっているのには、きちんと理由と役割があります。
インコの胃は前胃と筋胃の2種類
インコの身体のつくりで人間と異なるポイントは胃が2種類存在していることです。
- 前胃(腺胃)
- 筋胃
それぞれの胃は異なる役割があります。消化は、前胃→筋胃→小腸→大腸という流れで進んでいきます。
※人間の場合、胃→小腸→大腸です。
胃が2種類あるというのは、インコだけに当てはまる特徴ではなく、鳥類全般に当てはまる特徴です。
鳥類に胃が2つある理由
鳥類には前胃と筋胃の2つある理由は、くちばしです。
人間などの哺乳類には、歯があります。この歯で噛むことで、食べ物をかみ砕き、磨り潰して消化しやすくしています。
しかし、鳥類はクチバシで歯がありません。インコなどはクチバシでシードやペレットを砕いていますが、ペリカンやペンギンなどは魚を丸飲みします。そのため、胃が1つだけでは消化できないため、2種類の胃が備わっています。
前胃の役割と働き
前胃では、インコが摂取した食べ物が入ってくると、酸性の胃液を分泌します。この胃液には、タンパク質を分解する働きがあります。摂取した食べ物と胃液を混ぜ合わせて、タンパク質を分解しやすい状態にします。そのあと、前胃から筋胃に送り出します。
筋胃の役割と働き
筋胃では、グリットと呼ばれる砂のような物質で、前胃から送られてきた胃液が混ざった消化物をすりつぶします。すりつぶすことで、その後の小腸で、消化・吸収しやすい状態にします。
インコの中でも、筋胃の発達は食性によって異なります。種子やナッツなどの固い種子食のインコは、筋胃でしっかりすりつぶす必要があるため、発達しています。それに対して、フルーツや花の蜜などを食べるインコは、筋胃ですりつぶす必要がありません。そのため、果食性・蜜食性のインコは、筋胃がそれほど発達していません。
まとめ・終わりに
今回、インコの胃には2種類あることを紹介しました。前胃と筋胃の2つは、それぞれの役割が異なります。
- 前胃:たんぱく質を分解する胃液の分泌と消化物との混合
- 筋胃:前胃から送られた消化物をグリットですりつぶす
それぞれの役割は、同時平行でこなすことができないため、2つにわかれています。これはインコだけでなく、鳥類全般に当てはまる特徴です。鳥類の体のつくりを鳥ビアとしてぜひ覚えておいてください。
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