「めっちゃさわれる動物園」が2019年1月に閉園!滋賀のピエリ守山から退去が決定
堀井動物園が運営している滋賀県のショッピングモール・ピエリ守山にある屋内型施設「めっちゃさわれる動物園」が2019年1月15日に閉園することが決定しました。めっちゃさわれる動物園は動物の展示方法や飼育方法に多くの方から批判の声が挙がっていました。2014年12月にオープンし、約4年間営業しためっちゃさわれる動物園がとうとう終了します。
めっちゃさわれる動物園とは?
めっちゃさわれる動物園は、滋賀県守山市にあるショッピング施設「ピエリ守山」のテナントとして入居している屋内型の施設です。運営しているのは、全国各地で移動式動物園を展開している堀井動物園です。
「動かない鳥」として有名なハシビロコウや、けものフレンズというアニメに登場して話題になったサーバルキャットなど、ネット上人気の生き物が多数展示されていました。
滋賀のジャパリパーク、ピエリ守山のめっちゃさわれる動物園行ってきたよ。 pic.twitter.com/QdOkKtKWRr
— やす-C@クソネミ㌠ (@yasusi13) 2017年3月20日
元々集客に難があったショッピングモール「ピエリ守山」が2014年のリニューアルオープンの際に、集客を目的に招致した経緯があります。
2019年1月15日でめっちゃさわれる動物園が営業終了
そんなめっちゃさわれる動物園ですが、2019年1月15日に閉園するとの情報が、動物愛護団体のPRACEの公式アカウントで発表されました。
【速報!】めっちゃさわれる動物園、来年の1月15日閉園です!!
堀井動物園のピエリ守山撤退、決定しました!
動物の移動は、滋賀県の動物保護管理センターの指導のもと、作業を進めるとのこと。
皆様のご協力、誠にありがとうございました!! pic.twitter.com/oN1qq87MsL— PEACE (@animalsPEACEnet) 2018年11月23日
実際にめっちゃさわれる動物園まで行き、動物園側でも閉園を告知するポスターが貼られていたことを確認されています。
本日、さっそく #めっちゃさわれる動物園 前を見てきてくださった方が! 外側に写真のように掲示されていたそうです。
もうすぐ閉園
1月15日まで
4年間ありがとうと書かれています。
週明けの11月26日は #堀井動物園 園長の #動物愛護法違反 裁判の3回目です。https://t.co/DQz0aoCPSMpic.twitter.com/f6dkutSrDs
— PEACE (@animalsPEACEnet) 2018年11月23日
動物の展示・飼育方法に批判の声
「めっちゃさわれる動物園」という名称の通り、多くの生き物が触れるという点がニュースなどで話題になりましたが、生き物にとって非常にストレスのある環境で展示していることに、多くの動物愛好家から批判の声が挙がっていました。
さらに、めっちゃさわれる動物園にいた、ライオンのリオンくんが、自傷行為を繰り返す行為が訪問者のツイートで話題になりました。狭いスペースで展示していることや、飼育方法に問題があるのではという声が相次ぎました。
そうした動物愛護者から批判の声が高まるにつれ、ピエリ守山も2017年にテナント契約の更新をせず、退去を求めました。しかり堀井動物園がそれに応じなかった結果、退去や営業停止することなく、展示が継続されていました。
「めっちゃ触れる」動物園、飼育トラブル 退去迫られる(朝日新聞)
無許可飼育を理由に動物愛護法違反で起訴
さらに、運営の堀井動物園は、ハクトウワシやサルの仲間のアビシニアコロブスを無許可で飼育していたことによる、動物愛護法違反の容疑で起訴されました。現在裁判所にて公判が行われています。
こうして無許可で飼育したハクトウワシやアビシニアコロブスは、残念ながら亡くなってしまいました。また、その他にもキリンなどもすでに亡くなってしまっており、貴重な動物の命が失われたことがとても悲しく感じます。
堀井動物園は移動動物園でも過酷な環境で展示
堀井動物園は、めっちゃさわれる動物園以外にも、移動動物園での生き物の展示を行っています。2016年末から2017年初にかけて東京・お台場のヴィーナスフォートでも「めっちゃさわれる動物プラザ」というイベントが開催されていました。
こちらでも真冬の寒さの中、十分な保温対策がないまま展示されている状態でした。実際に現地に行って、動物たちがどのような環境で展示されていたのか、インコ生活でもレポート記事でまとめています。
保温対策が不可欠なハリネズミが屋外展示されていたり、キャバリアなどの犬が非常にぐったりしていたりと、本当に問題のある展示でした。
その他にも、2011年に倉庫の火災によって飼育舎が全焼し、飼育していたトラなど100種類の動物・約300頭が死亡するなど、適切な管理が行われてこなかったなどニュースにもなっています。
移動動物園の飼育舎が全焼 滋賀、約300匹死ぬ (日本経済新聞)
飼育されていた動物たちの行き場が心配に
今回、そうした不適切な環境から動物たちが解放されることは喜ばしいことですが、同時に心配な点もあります。そこで展示されていた動物たちの行き場がどうなるのかという点です。
以前、ピエリ守山HPのお知らせで、めっちゃさわれる動物園に非常に貴重なニョオウインコが入園したという情報が掲載されました。
めっちゃさわれる動物園が、ピエリ守山から退去を通達されているにも関わらず、インコを増やしています。
しかも、増やしたのは、絶滅が危惧されているニョオウインコです。リンク先の説明もCITESの意味を本当に分かっているのか、心配です。#めっちゃさわれる動物園https://t.co/Dn4fvUcJda
— インコ生活 (@inkolife) 2017年12月23日
ニョオウインコは、南米原産の黄色い羽が特徴のインコで、ブラジルの国鳥にも指定されています。しかし、個体数が著しく減少し、絶滅危惧種に指定され、CITES付属書Ⅰに記載されるなど、個体取引が大きく規制されている種類のインコです。
非常に繊細なインコのため、適切に飼育しなければ、落鳥することも多いです。そもそも、めっちゃさわれる動物園がきちんと飼育できているのか、疑問が残りますが、こうした動物たちの行き場がきちんと用意されるのか、とても不安です。
※2018年11月29日追記 心配していたニョオウインコですが、現地で元気そうに過ごしているとの報告をいただきました!
めっちゃさわれる動物園が2019年1月に閉園・営業終了することが決まりました→https://t.co/dFKS9QsCyi
昨年、入園情報があったニョオウインコがどうなったか心配していたところ、@hecklejeckle101 さんが、元気そうにしていると現地を確認くださいました!#めっちゃさわれる動物園#堀井動物園pic.twitter.com/ExOBmMXfrD
— インコ生活 (@inkolife) 2018年11月27日
まとめ・終わりに
多くの動物好きから疑問・批判の声が挙がっていた「めっちゃさわれる動物園」が、2か月後の2019年1月15日に閉園し、ピエリ守山から退去することが決定しました。元々展示方法に多くの問題点が指摘され、飼育されている動物が自傷行為を行うなど不適切な飼育環境でした。さらに、多くの貴重な動物たちがわずかな期間で死亡するなど管理面でも問題点があった
2014年12月の営業開始から4年が経過しましたが、ようやく生き物たちが過酷な環境での展示が終了を迎えます。しかし、そこで暮らしていた生き物たちがどうなるのか、非常に心配です。めっちゃさわれる動物園にいた動物たちの行き場にも注視していきたいと思います。
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