Bird Love Watch 002~鸚哥の間~インコを題材とした芸術作品の鑑賞レポート

鳥レポート

Bird Love Watchのメインとなっているセキセイインコと飼い主の巨大木彫り彫刻

2019年1月28日からスタートした、東京・日比谷にある帝国ホテルプラザの「愛でるギャラリー祝」にて開催中の「Bird Love Watch 002 ~鸚哥(インコ)の間~」を訪ねてきました。鳥モチーフの中でも、インコや文鳥を題材にした作品が多数出展されている珍しい展示会でした。どのような作品が出展されていたか、飼い鳥系の作品を中心に鑑賞レポートを紹介します。

 

Bird Love Watch 002 ~鸚哥(インコ)の間

Bird Love Watch002の愛でるギャラリー祝入り口の看板

  • 開催期間:2019月1日28(月)~2月3(日)11:00~19:00※最終日17:00まで
  • 入場料:無料
  • 開催場所:帝国ホテルプラザ東京・愛でるギャラリー祝
  • 住所:東京都千代田区内幸町 1-1-1 帝国ホテルプラザ2F
  • アクセス:日比谷、内幸町、有楽町、銀座、新橋からアクセス可能
  • HP:Bird Love Watch 002 ~鸚哥の間~

 

全作品中の約半数がインコ・文鳥モチーフ

Bird Love Watch 002の展示会の特徴は、鳥モチーフの作品の中でもインコや文鳥がモチーフのものが多いことです。私の方で数えたところ、全作品中の約半数がインコや文鳥などの飼い鳥を題材とした作品でした。

Bird Love Watchの展示会場の様子・雰囲気

これには主催者にも思いがあり、通常鳥をモチーフにした作品も少ないうえ、インコなどの飼い鳥を題材とする芸術家はまだまだ少ないのが現状です。芸術の世界では、インコというのはかなりマイナーな扱いで、日本画では鶴、西洋画ではワシが多いです。しかし、Bird Love Watchのような展示会を行うことで、よりインコの芸術作品が増え、広まってほしいとのことでした。

 

ギャラリー中央に巨大の木彫りセキセイインコ

展示会場でひときわ目を引くのは中央に設置された巨大な木を彫ったセキセイインコの彫刻です。箭内友里乃さんが製作されました。

Bird Love Watchのメインとなっているセキセイインコと飼い主の巨大木彫り彫刻

サイズも2mを超えており、人間の身長よりも高くなっています。飼い主の女性がよりかかるのを優しく受け止めているセキセイインコの表情がとても素敵でした。

さらに、箭内友里乃さんもセキセイインコの彫刻をもう一作展示されていました。

Bird Love Watchの箭内友里乃さんのセキセイインコの木彫り

こちらは色を塗られています。ブルー系のセキセイインコの彫刻作品です。胸をはったたたずまいが躍動感を感じました。

 

ラブバードを題材にした西洋画

ラブバードを題材にした油絵は、大和田 いずみさん作品です。

大和田 いずみさんのラブバードをモチーフにした西洋画・油絵

ラブバードの名前の通り、枝に止まって仲良く過ごしている様子が柔らかいタッチで描かれています。

 

無線友禅と日常を切り取ったインコ作品

安武 愛優女さんは、無線友禅の4作品とイラストを展示してました。

安武 愛優女さんの無線友禅4作品

事前のイベント紹介で紹介した無線友禅も素晴らしいことに加え、にぎころや、飼い主の髪の毛に入り込んで来たりと、飼い主なら経験がある瞬間を切り取った作品が素敵でした。

 

様々な鳥をモチーフにしたネイルアート

展示会場には、12種類の鳥をモチーフにデザインされたネイルアートも展示されていました。

鳥やインコが描かれたネイルアートの展示

インコ以外の鳥が多いですが、コンゴウインコもデザインされたネイルがありました。非常に可愛らしいネイルアートでした。

 

絶滅したインコを注射器を使って描く

高橋淳さんは「そこにいる。いた。かもしれない。」というシリーズで、すでに絶滅してしまったインコなどの鳥を描いた作品を展示していました。

高橋淳さんの注射器に顔料を入れて描くゴクラクインコ

顔料を注射器に入れて描くという独特なスタイルで平面のキャンバスに立体的にインコを表現されていました。

 

日本画で色鮮やかに表現されたインコたち

日本画では鶴や野鳥などがモチーフになることが大半で、インコが描かれることは非常に珍しいです。そんな中、新保裕希さんはインコをモチーフにした日本画を描き、今回展示されています。

こちらはノーマルのオキナインコ3羽とルチノーが枝で佇んでいる作品です。

新保裕希さんによるオキナインコの日本画

非常にもふもふしたオキナインコの特徴が描かれています。

さらに、セキセイインコが群れで集まっている絵もありました。

新保裕希さんによる色々なカラーのセキセイインコの日本画

日本画の柔らかいタッチが特徴的で、とても可愛らしくセキセイインコが表現されています。

 

色鮮やかなインコ・オウムたちの絵画

高石 久仁子さんの作品は、非常に色鮮やかなオウムやインコがきれいな花とともに描かれていました。

高石久仁子さんの色鮮やかモモイロインコとキバタンの絵画

モモイロインコとキバタンです。囲んでいる花とのコントラストが効いて、とても色鮮やかでした。

高石久仁子さんの色鮮やかコガネメキシコインコとウロコインコの絵画

こちらは南米のコニュア系でコガネメキシコインコとウロコインコです。瞳が生き生きとして、インコをとても可愛らしく表現されていました。

 

インコを感じさせる素敵な仕掛けも

展示会場には、鳥用のシードが計量器に設置された状態で机に置かれていました。

鳥用シードが計量器に置かれた状態で、体重計のスタンプが

これは主催者の方が展示会場でインコを感じてもらうために用意されたそうです。このシードの量は、今回出展している作家の方が飼育されているインコの重量と同じ重さだそうです。さらに、愛鳥さんの体重管理ハンコで体重を測定している形で、インコが展示会でいるのではと感じさせる工夫が行われていました。

 

まとめ・終わりに

今回、2019年1月28日(月)より展示が始まった「Bird Love Watch 002 ~鸚哥(インコ)の間~」を訪ねてきたので、鑑賞レポートと、出展作品の紹介を行いました。

鳥をモチーフにした芸術作品の展示が少ない中、さらにインコなどの飼い鳥を中心とした作品が多数出展されていました。油絵などの西洋画から日本画や無線友禅、さらに独自の技法、彫刻などでインコを表現した素晴らしい作品がたくさん展示されていました。

開催期間は2019年2月3日(日)までなので、ご興味ある方はぜひ会場の帝国ホテルプラザの愛でるギャラリー祝に、足を運んでみて下さい。