コンパニオンバード26号の防災特集~地震災害時の対策・避難方法!鳥を守るために
前回、コンパニオンバードNo26の巻頭特集「鳥さんのごはんと栄養」の記載内容についてレビューしました。
レビュー記事:コンパニオンバードNo26のレビューと書評~巻頭特集の鳥さんの食事と栄養について
今回は、その中でもう一つの特集である「鳥のいるおうちの災害対策」についてレビュー・書評を行いたいと思います。
災害対策・防災は愛鳥家も必須情報
こういった災害対策・防災といったテーマのトピックは、あまり飼育本などにも掲載されていません。しかし、東日本大震災・熊本地震、さらには火山噴火など、日本は災害が多い国です。そのため、地震が起きれば、火事・火災も発生します。さらに、多くの地域・都道府県が海に面しているため、津波の恐れもあります。こういったインコなどの愛鳥の災害対策・防災情報は、とても有益なものであると考えています。
とりみカフェ・梅川氏監修の災害対策
ちなみにこの災害対策の記事を監修した方は、「マツコの知らない世界」にも出演した、鳥カフェ「とりみカフェ」の梅川千尋さんです。
まず、特集の冒頭で、熊本地震で被災した方が登場します。この方は、こんぱまる福岡さんが生体一時預かりを実施していたことを知っていたため、避難時は、預けることができ、鳥さんは無事とのことでした。読んでいる方もいつ同じ境遇になるか分かりません。実際に起きる前に、災害が発生した場合、どのような対応をとるかシミュレーションを行うことが大切と説いています。
どこで災害が起きるか?シミュレーション
シミュレーション内容は、「災害発生時どこにいるか?」です。
自宅で被災した場合
自宅でいる場合は、愛鳥たちの状況も、家の被災状況も確認できます。ケージが無事でも、オカメインコなどは「オカメパニック」を起こしてケガをしてしまう可能性もあるので、ケガの有無を観察しましょう。家に居続けることは危険性が高い場合は、避難する必要がありますが、危険性が低い場合は、避難に伴う鳥に与えるリスクのほうが大きく、自宅待機するほうがよいかもしれません。
- 避難指示が出ている
- 家屋が倒壊する可能性はない
- 2次災害(火事など)も発生していない
1~3を満たさない場合は、自宅で待機を推奨しています。その方が鳥への負担も小さいです。ただし、避難する場合も、避難方法は考えなければいけません。人だけ一時避難したら、自宅が立ち入り禁止になり、戻ることができないといったことも発生します。どうやって鳥さんと移動するかをしっかり準備することが重要ということです。
外出先で被災した場合
外出している場合は、できる限り自宅にもどって鳥の安全確認をしたいところです。しかし、被災状況では、自宅に帰ることができない可能性があります。そういった場合に、近所の人に状況を確認してもらえる「共助関係」を構築することを勧められています。さらに、飼い主がいなくても、災害で怪我しないような安全な環境を整えるためのポイントが紹介されています。
また、避難した場合も、今の日本の避難所で鳥と一緒に生活するのは難しいため、車やテントで鳥と一緒に生活できる避難生活を紹介しています。
避難時のオススメグッズ
さらに、避難する際に必要な避難グッズを紹介しています。移動のときに、両手がふさがらないリュック形式のキャリーは、避難するときに便利です。そのほか、通常の食事とは別に、災害用のごはんも別途準備しておきたいです。普段は、ペレット食の鳥さんも、避難食・備蓄食として用意する場合は、ペレットよりも、シードの方が日持ちします。そのため、避難食にはシードが適していると感じました。
避難生活で大切な保温対策
避難所では、暖房器具やエアコンがない可能性も十分にあります。そのため、温度管理が難しいケースが発生するので、避難生活では、保温・保冷対策が重要です。電気が使えない場合でも使える、ペットボトルにお湯を入れ、湯たんぽ代わりに使う保温方法が紹介されています。また、いくら温めても、外気へ逃げるため、気密性を高める方法も記載されています。
さらに、飼い鳥のレスキュー団体「TSUBASA」presentsの「鳥さんと考える防災対策」(p98~)では、防災で必要な観点をチェックポイントで紹介しているので、これらのチェック項目を確認し、今のうちに準備しておくとよいかと思います。
まとめ・終わりに
今回、コンパニオンバードNo25の災害対策の特集記事についてレビューを行いました。地震・火事・津波といった災害は、いつ起きるか分かりません。もしかしたら起きないかもしれませんが、発生した場合、インコやオウムなどの愛鳥への負担はとても大きいです。発生した際に、鳥さんが体調を崩さずに、自宅に戻ってこれるよう、しっかり災害をシミュレーションして事前の避難準備をしておきたいです。ただ、ペットでも犬や猫だと避難に関するガイドラインなどがありますが、鳥はまだまだ少ないため、今回の記事は非常に参考になります。ぜひ、鳥を飼われている飼い主さんは、一読され、気を付けたいポイントを確認しておくことをオススメします。
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