小鳥のキモチVol7の書評・レビュー！環境エンリッチメントや咬みグセ対策特集

2018年11月29日インコ書籍,鳥レポート

2018年11月26日に小鳥のキモチVol.7が発売されました。小鳥のキモチ7号では、環境エンリッチメントや、咬みクセ対策など役立つ内容が特集されていました。さらに、来年に向けた2019年カレンダーや、絵葉書などの付録も充実しています。今回、小鳥のキモチVol.7の内容や書評をレポートしたいと思います。

1. 巻頭特集は環境エンリッチメント(海老沢和荘氏)
2. 咬みグセについて(柴田祐未子氏)
3. 災害対策で避難を想定したキャリーケースを解説
4. オーストラリアの野生のセキセイインコ(岡本勇太氏)
5. 食べるのがもったいない！鳥さんアイシングクッキーのレシピ
6. 可愛い小鳥の付録が多数
7. まとめ・終わりに

巻頭特集は環境エンリッチメント(海老沢和荘氏)

小鳥のキモチVol.7の巻頭特集は、横浜小鳥の病院・海老沢先生監修の「環境エンリッチメント」です。

環境エンリッチメントとは海外でかなり普及し、最近は日本でも広がりつつある考え方です。動物たちができるだけ野生で暮らすのと同じような環境を整えてあげることで、ストレスを軽減させることが目的です。

飼い鳥などは野生下での暮らしとはまったく異なる生活を送ります。その結果、ストレスや運動不足によって、野生のインコでは起こらない病気を発症したりします。そこで、環境エンリッチメントを取り入れることで、野生の暮らしに近づけ、本来あるべき生活を送ってもらう手法です。

愛鳥が豊かな暮らしを送ってもらうために、どういった生活を行えば、社会性の向上につながるか、具体例が紹介されています。また、鳥の日頃の行動から、どういうタイプか診断・分析し、それぞれの個体にあった環境を整えてあげることが大切と述べています。

さらに、愛鳥では、野生下での食事を探す行動を飼い鳥にも体験してもらうために、「フォージング」が取り上げられています。色々な工夫によって、愛鳥が楽しめるフォージングアイテムが紹介されています。

咬みグセについて(柴田祐未子氏)

バードトレーナーの柴田祐未子氏による咬みグセについて考える特集がありました。

なぜ、鳥が飼い主を咬むようになったのか、その原因について答えてくれています。さらに、咬む行動に移る前にも、鳥から警告のサイン・しぐさはあります。そうした細かなポイントまで気を配り、鳥が嫌だと思う行為をしないように飼い主が心がけることが大切とのことです。

これまで有効と考えられてきた、鳥のしつけ方法が、実は効果がなかったり、むしろ逆効果という解説もあり、とても勉強になる内容でした。

災害対策で避難を想定したキャリーケースを解説

愛鳥と災害に備えるというテーマで、避難を想定したキャリーケースは、どのような用具があるとよいか開設がありました。

2018年も地震や台風など大きな災害が日本各地で発生しました。そうしたまさかの災害に備えて、避難時に必要なグッズやキャリーに設置しておくべき保温器具などの鳥用品が解説されています。色々な観点で必要なアイテムをリストアップされているので、勉強になります。

オーストラリアの野生のセキセイインコ(岡本勇太氏)

野生のインコの写真家・岡本勇太氏による、オーストラリアに暮らす野生のセキセイインコに関する特集もありました。

オーストラリア内陸の厳しい環境でセキセイインコが、強くたくましく生活する姿が取り上げられています。野生のセキセイインコに興味のある方は、2018年11月に発売された野生のオカメインコとセキセイインコの写真集「インコのびのび」がオススメです。インコ生活でも「インコのびのび」の書評・レビュー記事を掲載しています。