皇居のお堀にいるハシビロガモがぐるぐると回っている理由は?ダーウィンが来た!で解説
東京駅すぐにある皇居のお堀にはハシビロガモという種類のカモが冬場に越冬しにやってきます。
そんなハシビロガモたちがたくさん群れでお堀でぐるぐる回転している様子が多数目撃されています。
ハシビロガモたちが回転する理由がダーウィンが来た!で解説されていたので、紹介します。
ハシビロガモとは?
ハシビロガモは、カモ科マガモ属に分類されるカモの仲間です。
名前のハシビロガモは漢字で「嘴広鴨」と書き、ハシビロコウ同様にクチバシが幅広くなっていて、しゃもじのような形状が特徴的です。
ハシビロガモはオスとメスで見た目が異なる雌雄異体です。
一般的な雌雄異体の鳥類と同じように、オスのほうが羽が色鮮やかな色合いをしています。
東京の皇居のお堀に渡って越冬
ハシビロガモは渡り鳥で、春~秋にかけてはロシアなどのユーラシア大陸などの北部や北極圏に生息しています。
冬になり、生息地の気温が寒くなると、越冬するために南下してくる中で、日本にも飛来します。
日本の色々な地域の湖や池に渡ってきて、越冬する様子が目撃されていますが、その中で東京の皇居のお堀にもやってきます。
ハシビロガモがぐるぐる回る様子が話題
皇居のお堀で暮らしているハシビロガモですが、ペア・群れでお堀を泳ぎながら、グルグル回る様子が多数目撃されています。
ぐるぐる
2020.3.27 #ハシビロガモpic.twitter.com/J0fvgs5YCr— cs26😷 (@cs29wf4) April 4, 2020
オスとメスのハシビロガモのペアがクルクル回っている動画が投稿されていたり。
カメラが直ったのでぐるぐる隊を撮って来ましたが、ご機嫌斜めの隊員がいてぐるぐるも荒れ模様なのでした。#鳥#鴨#ハシビロガモpic.twitter.com/2s6JGXijzP
— 野鳥太郎 (@yacyou) January 21, 2018
たくさんのハシビロガモが群れになってグルグル回っている様子が動画に収められています。
このハシビロガモたちはなぜグルグル回っていると回っているのか?
その光景を目撃した人たちから多くの疑問の声が挙がっていました。
ダーウィンが来たでぐるぐる回る理由を解説
2020年6月14日(日)放送のダーウィンが来た!「東京生きもの調査隊」では皇居のお堀にいるハシビロガモが取り上げられました。
その中でハシビロガモがグルグル回る理由について、調査・実験と専門家による解説が行われました。
ハシビロガモたちがグルグル回っているあたりの水を採取したところ、たくさんのプランクトンがいました。
このプランクトンはハシビロガモの主食としているもので、餌となるプランクトンを食べるためにグルグル回っていると解説されました。
ダーウィンが来たでは、なぜクルクル回ると、プランクトンが食べることができるのか、モーターを取り付けたアヒルの模型で実験が行われました。
ゼリーをプランクトンに見立てて、アヒルの模型を水上で回転させています。
すると、水底に沈んでいたゼリーがゆっくりと上昇してきました。
水面でハシビロガモが回転することによって、水の中に上昇水流が発生します。
それによって、水底にいたプランクトンたちが上昇水流に乗って上にあがってきて、ハシビロガモたちが餌を食べられるとのことでした。
ちなみに、これは群れで一体となって回転することで上昇水流は発生し、バラバラに行っても上昇水流は発生しませんでした。
※ダーウィンが来た「東京生きもの調査隊 初夏だけど冬編」のHP
このように、ハシビロガモがクルクル回る理由には、食べ物を食べるための非常に賢い技を駆使していたことが判明しました。
皇居のお堀に鳥が集まる様になった理由
皇居のお堀に鳥たちが多数集まるようになった理由としては、その水草の豊富さにあります。
都内では皇居ほど水草がたくさんある池や湖というのはとてもめずらしいとのことです。
今ではたくさんのカモが見られるようになった皇居のお堀ですが、かつては非常に水が汚れ、水草もほとんど生えていませんでした。
しかし、1995年に浄水施設が設置されたことで、水質が改善された結果、古くからの水草が再び生えてくるようになったそうです。
その中には、絶滅危惧種だった「ツツイトモ」という水草も大量発生したことが話題になりました。
人々がお堀の水質改善に取り組んだ結果、今では皇居のお堀は鳥たちの楽園になっています。
まとめ・終わりに
今回、皇居のお堀に生息するハシビロガモがクルクル回転する理由について紹介しました。
ペアや群れでクルクル回ることで、水中に上昇水流を発生され、プランクトンを食べられるようにするためでした。
ハシビロガモたちが餌を取るために工夫を凝らしたテクニックを習得していることに驚きを感じました。
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