【放送後追記】11月13日のダーウィンが来たはカンムリカイツブリ特集!渡り鳥から留鳥へ変化の謎に迫る

鳥メディア

2022年11月13日放送のダーウィンが来たではカンムリカイツブリが子育てしている様子が特集

2022年11月13日(日)に放送予定のNHK総合「ダーウィンが来た!」で、水鳥のカンムリカイツブリが取り上げられます。

元々は冬の季節にやってくる渡り鳥だったカンムリカイツブリが留鳥として夏の間もとどまるようになった変化の謎を紹介します。

さらに、青森の津軽平野に集まり、一大繁殖地としてカンムリカイツブリが子育てする様子が放送されます。

※カンムリカイツブリ特集「日本で急増中!おしゃれ水鳥の柔軟ライフ」が放送されたので、放送内容を追記しました。

11月13日放送の「ダーウィン来た」概要

  • タイトル:「日本で急増中!おしゃれ水鳥の柔軟ライフ」
  • 放送日:2022年11月13日(日)19:30~19:58
  • 放送局:NHK総合
  • 番組HP:ダーウィンが来た!(NHK)

2022年11月13日のダーウィンが来たでカンムリカイツブリが特集!ペアがプロポーズしている様子

熱烈な恋ダンスを踊るカンムリカイツブリ。もともと冬の渡り鳥だったが近年夏もとどまり日本で急増中だ。新天地での子育ては苦労だらけ!難題を乗り越える家族の姿に迫る。

舞台は青森県の津軽平野。今やカンムリカイツブリの一大繁殖地となり、上品な飾り羽をリズミカルに振って踊る姿があちこちで見られる。大陸に渡るのをやめ、津軽に集まるのは一体なぜ?子育て中の家族に密着し、そのヒミツを探る。新天地での生活を可能にしたキーワードは「柔軟さ」。ご近所トラブル、兄弟げんか、次々起きる家庭の難題もなんのその!夫婦で協力して、しなやかに生きぬく、おしゃれ水鳥の暮らしぶりに密着する。

 

水鳥「カンムリカイツブリ」は渡り鳥

カンムリカイツブリはユーラシア大陸の中部に広く分布している水鳥です。

全長は56cmほどの大きさ、体重は約600gから1.4kgとカイツブリ目の中でも大型で、日本で見られる種としては最大種となります。

日本には冬場にやってくる水鳥のカンムリカイツブリ

夏と冬では羽が生え変わるため、見た目が変化します。

元々、冬に日本にやってきたカンムリカイツブリは頭部に黒い冠羽があり、顔から首は白色の羽が映えており、目の下に黒線があるのが特徴です。

一方、繁殖期である夏の羽は頭部に赤褐色や黒色の飾り羽がでてきて、アピールするため派手な見た目になります。

 

元々は冬の渡り鳥がなぜ留鳥に?

カンムリカイツブリは冬になるとユーラシア大陸から日本にやってくる渡り鳥でした。

しかし、半世紀以上前からは夏になっても元々の繁殖地に戻らずにそのまま日本で過ごして繁殖を行う個体が増えています。

日本の水場で狩りを行うカンムリカイツブリ

冬が終わってもユーラシア大陸に渡りをしなくせずに留鳥として青森県の津軽平野にある湖沼に留まるようになったのはなぜか?その理由にダーウィンが来たが迫ります。

 

日本で子育て可能になった理由は柔軟さ

ダーウィンが来た「カンムリカイツブリ特集」の予告では、日本でも夏場に子育てできるようになったキーワードとして「柔軟さ」が挙がられています。

2022年11月13日放送のダーウィンが来たではカンムリカイツブリが子育てしている様子が特集

「日本で急増中!おしゃれ水鳥の柔軟ライフ」とあるように、カンムリカイツブリの柔軟さが日本での子育てを可能としました。

カンムリカイツブリの柔軟さとはどういったところなのか、ダーウィンが来たの放送で明らかになるので楽しみです。

 

(放送後追記)カンムリカイツブリ特集の放送内容

舞台は青森県津軽平野。りんご園や田んぼが広がる豊かな田園地帯で、農業用のため池がたくさんあり、水鳥が多く集まります。

そんな舞台で水面を走る鳥がカンムリカイツブリです。

カンムリカイツブリは全長50cm~60cmで、特徴はオスメス両方が持つ飾り羽が特徴と紹介がありました。

カンムリカイツブリは弁足と呼ばれる特徴的な足の形状で、ずいぶんと指の幅が広く、オールのように使って泳ぎます。

また足の付け根の位置も他の鳥と異なっていて、かなり後部にあります。

陸上で歩くのは苦手なものの、泳ぐのに適した足で、水の中での潜水に特化した体になっています。

カンムリカイツブリは元々渡り鳥で、冬の間だけ日本に飛来し、冬が終わるとユーラシア大陸に帰っていきました。

しかし、夏になっても日本に逗留する個体ができてきており、50年ほど前に青森県で国内初の繁殖が観測され、滋賀県の琵琶湖などでも繁殖が確認されました。

その中でも沼やため池が多い青森県の津軽平野が一大繁殖地となっています。

カンムリカイツブリの求愛ダンス

カンムリカイツブリは同じ相手と何度も繰り返し踊り続けます。

一見何気なく首を振っているように見える動きも、実はペアでお互いにタイミングを合わせて首を振っています。

こうしたダンスによってカンムリカイツブリは絆を深めて、繁殖に備えているとのことです。

その中で水草をくわえた状態でダンスする様子も確認されました。

水草をくわえたダンスは次の子育てへのステップに向けたものらしいです。

水草をつかって巣作りを開始

カンムリカイツブリのペアはダンスで使っていた水草などを使って、湖や池の水上に巣作りを始めます。

水草は重ねるほど重みがまし、水の中に沈んでしまうため、巣を作るのはなかなか大変です。

ある程度巣ができたところで、メスが巣に乗り、オスとの交尾を開始します。

交尾した後は水上でダンスを行い、お互いの愛情を確かめ合っています。

色々な場所で巣ができて卵が発見

津軽平野内のいろいろところにカンムリカイツブリの巣が作られています。

中には川や田んぼにも巣が作られることがあるそうです。

津軽平野の長橋溜池は、多くのカンムリカイツブリの巣があり、10メートル感覚で巣が確認されます。

カンムリカイツブリ同士は縄張り争いが激しく、自分のなわばりを守るため必死に戦います。

しかし、カンムリカイツブリはケンカが長く続くと、共同生活に取り組むそうです。

なぜカンムリカイツブリは縄張り争いしなくなった?

ひげじいから「なぜ巣から巣材を奪われたのに縄張り争いをしないのか?」と質問がありました。

その理由として、カンムリカイツブリの個体数増加の可能性が挙げられました。

温暖化などの理由でユーラシア大陸でカンムリカイツブリの個体数が増え、冬に渡り鳥としてやってくる一部がそのまま日本に留まるようになったと考えられています。

ただ、日本の津軽平野などの湖沼は、巣の材料である水草が豊富にあるとともに、エサの魚も豊富です。

それゆえ、縄張り争いしなくても、暮らしていけるため、より密集した巣でも子育てができるのが理由とのことでした。

ヒナ誕生!しなやかな子育てに密着

6月になり、川で見つけたカンムリカイツブリの巣を訪ねると、5つの卵が確認できました。

オスメスの親鳥たちが交代で抱卵をして卵を温めています。

ダーウィンが来た取材班が取材していたところで、無事卵が孵化してカンムリカイツブリのヒナが誕生しました。

誕生したヒナは親鳥の背中に向かって登っていき、羽の中に身を隠しました。

親鳥がヒナに最初に与えた食べ物がなんと「羽」でした。

その後、小魚を与えていたのですが、この羽が魚の骨を吐き出しやすくする働きがあるそうで、「食羽行動」というそうです。

この時期、津軽平野ではカンムリカイツブリのヒナが多数誕生し、親鳥の背中に乗って一緒に生活しています。

こうすることで外敵からヒナが襲われないよう、親鳥が守っています。

子育て真っ最中に産卵!?

別の巣を見ると、生後3週間程度のヒナがいるにもかかわらず、親鳥は卵を温めていました。

ヒナがいても卵を奪われてしまったり、ヒナが襲われて個体数が少ないと、再び産卵して抱卵を始めるようになるそうです。

ヒナがいる状態で、同じ水鳥であるオオバンがやってきて、ヒナや卵を狙いに来ました。

オスの親鳥がいないところで、メスの親鳥が必死で攻撃してヒナと卵を守ります。

ただ、天敵はオオバンだけでなく、カラスなどもいるので、大きくなったヒナを守るのは一苦労です。

孵化の時期による子育ての悩み

孵化のタイミングが異なるヒナがいる家族では、天敵以外の問題も出てきました。

それは遅く生まれた体の小さいヒナがご飯を食べられないという問題です。

先に生まれた大きなヒナが先に親鳥が持ってきたエサを食べてしまいます。

そこで、カンムリカイツブリの親鳥は、オスとメスでお世話するヒナの担当を分けます。

体の大きなヒナの面倒を見る親鳥と、エサが食べられていないヒナを世話する親鳥の二手に分かれました。

これは「ヒナ分け」と呼ばれる行動で、食べ物を平等に分け与えることができます。

小さなヒナに分かれた片方の親鳥が背中に乗せて寄り添って、子育てを行っています。

たとえ遅く生まれてしまったヒナがいても、確実に育て上げる巧みな作戦です。

「持ち前の柔軟さを発揮し、日本で子育てをするようになったカンムリカイツブリ。新天地での苦労も何のその。しなやかにかろやかに命をつなぎます。」というナレーションで締められました。

まとめ・終わりに

今回、2022年11月13日に放送予定のダーウィンが来た!「日本で急増中!おしゃれ水鳥の柔軟ライフ」を紹介しました。

元々日本には冬に渡り鳥としてやってくるカンムリカイツブリが、現在はそのまま夏場もとどまっています。

中でも青森県の津軽平野がカンムリカイツブリの一大繁殖地として、個体数がどんどん増えています。

渡り鳥だったカンムリカイツブリがなぜ留鳥として、日本に留まるようになったのか?そのキーワードとして予告された「柔軟さ」とはどんなところか放送が気になります。