【放送後追記】5月28日のダーウィンが来たはオジロワシ特集!日本で事故に遭うワシのレスキューに密着
2023年5月28日(日)に放送予定のNHK総合「ダーウィンが来た!」で、オジロワシが取り上げられます。
最近北海道で繁殖して個体数が増えているオジロワシですが、人工物との事故に遭う個体も増えています。
そうした傷ついたオジロワシをレスキューする猛禽類医学研究所の齊藤慶輔さんの活動に密着します。
※元々は5月21日の放送予定でしたが、G7サミットのゼレンスキー大統領会見により、5月28日に延期となりました。
※オジロワシ特集「巨鳥を守れ!オジロワシレスキュー」が放送されたので、放送内容を追記しました。
5月28日放送の「ダーウィン来た」概要
- タイトル:「巨鳥を守れ!オジロワシレスキュー」
- 放送日:2023年5月28日(日)19:30~19:58
- 放送局:NHK総合
- 番組HP:ダーウィンが来た!(NHK)
日本最大級の巨鳥オジロワシ。いま北海道で繁殖するものが増えている。人工物による事故で傷ついたワシを救うのは野生動物専門の獣医師たち。命と向き合う現場に密着!
オジロワシは翼を広げると2m以上。かつては幻の鳥とも呼ばれていたが、近年日本で子育てするものが激増した。理由は、漁業など人の営みを利用して食べ物を得る大胆な性格。一方で事故に遭うワシが後を絶たない。獣医師の齊藤慶輔さんは、傷ついたワシを救い野生に帰す活動を進めている。今回治療に挑むのはクチバシを失ったオジロワシ。自分で食事ができるようにする世界初のプロジェクトが始まった。多くの人の協力で、ついに!
大型の猛禽類・オジロワシ
オジロワシは「尾白鷲」という名前の通り、白い尾羽が特徴的な猛禽類です。
全長は70cm~98cmほどで、翼を広げると2メートルを超える大型のワシです。
通常はユーラシア大陸北部に生息しており、冬場になると北日本に越冬に渡ってきます。
ただ、北海道に留鳥として通年で生息しているオジロワシの個体も存在します。
オジロワシは猛禽類ということで肉食で、魚や哺乳類を捕食します。
オジロワシの人工物の事故が増加
近年のオジロワシは北海道で留鳥として繁殖を行う個体が増えています。
そうして通年で北海道で生息していることによって、オジロワシが事故に遭遇する事例が増加しています。
自動車に轢かれて亡くなった哺乳類を捕食している最中にオジロワシが交通事故に遭ってしまうこともあるそうです。
猛禽類医学研究所のレスキュー活動に密着
そんな事故に遭ってしまったオジロワシはレスキューしているのが、猛禽類医学研究所の獣医師である齊藤慶輔さんです。
齊藤慶輔先生は、傷ついたオジロワシなどの野鳥を保護し、野生に帰す活動を行っています。
【リマインド】
5月28日(日)にNHKの“ダーウィンが来た!”で私達の活動が紹介されます。
お時間がありましたらぜひご覧下さい。https://t.co/dqgVpiqFljpic.twitter.com/vPbuZ8md9f— 猛禽類医学研究所 齊藤慶輔 (@raptor_biomed) May 18, 2023
ダーウィンが来たでは、交通事故により嘴(くちばし)を根元から骨ごと失ってしまったオジロワシに対し、人工クチバシ(義嘴)でつけて、自力で食事を取れるようにする治療が取り上げられます。
事故によってクチバシを無くしてしまったオジロワシが食事できるようになるのか?
世界初のプロジェクトであるオジロワシのレスキュー活動の放送内容がとても気になります。
(放送後追記)オジロワシ特集の放送内容
ダーウィンが来たが「巨鳥を守れ!オジロワシレスキュー」が放送されました。
オジロワシのレスキューを行う獣医師の方を2年に渡って密着取材してきたと冒頭紹介がありました。
多くのオジロワシが見られる北海道の冬の湖は、全面が凍った極寒の世界です。
早速オジロワシが湖に飛翔してきました。
翼を広げると2m近い大きさになり、日本最大級の猛禽類です。
その特徴は尾羽の白い羽で、キリッとした表情も魅力的です。
漁師たちが湖で作業しているそばに待機し、漁のおこぼれをもらっているとのことです。
この時オジロワシの特徴である鋭い鉤爪を使った狩りの映像が紹介されました。
春になるとオジロワシはロシアへ帰還するのが元々でしたが、最近はそのまま北海道に留鳥として暮らす個体が確認されました。
オジロワシ2羽が空中で爪でお互いをつかんでクルクル回りながら飛行する映像が流れました。
ペアのオジロワシが絆を確認する行動とのことです。
そのまま飛んでいった方向にはオジロワシの巣がありました。
日本ではこれまでよりも10倍近いオジロワシの個体が留鳥となりました。
近年日本では漁業やシカの駆除による人間の営みによるおこぼれによって栄養状態がよくなり、繁殖能力が高まっているそうです。
オジロワシは道路のすぐそばや民家の近く、港の堤防など、人間の生活圏に入り込んでいます。
オジロワシの大胆さゆえの問題も
そんなオジロワシの大胆さがゆえに問題が発生しているとのナレーションで、浜辺にいるオジロワシが紹介されます。
そこに猛禽類医学研究所の獣医師である齊藤慶輔さんが登場し、オジロワシを捕獲しました。
どうやらオジロワシは翼の骨が折れてしまい、飛ぶことができなくなっていたようです。
齊藤さんは30年に渡って傷ついたワシなどの鳥類を保護する活動を行っています。
そこで、国の保護施設に弱ったオジロワシを運び、エサである魚を食べさせようとします。
最初は魚を見ても食べようとしなかったですが、何度か見せたところ魚を食べてくれました。
人間界に近づいた故に事故に遭ったり、中毒症状を引き起こすオジロワシが増えているとのことです。
オジロワシが増えたことは良いこと?
ここでひげじいからオジロワシが増えたこと自体はよいことではないか?と質問がありました。
しかし、オジロワシは人間の生活に依存した形で暮らしてしまっている状態です。
さらにオジロワシが増えたことで食物連鎖のバランスが崩れてしまうこともあります。
そのため、オジロワシが人間の生活に依存する形で増えることはよいことばかりではないようです。
事故に遭ったオジロワシは訓練で野生復帰
ある日、列車事故にあったオジロワシが運び込まれました。
事故に遭ったオジロワシは治療を受け、自然界に戻れるよう訓練を行います。
保護施設内の訓練場でオジロワシが飛べるようになると、野生復帰させます。
野生復帰する際にはオジロワシにGPSを装着させて、危険な場所に移動していないか、復帰後もモニタリングしています。
しかし、残念ながら野生復帰できず、保護施設内で終生過ごすようになるオジロワシも増えています。
そうしたオジロワシの飼育費用は負担となり、猛禽類医学研究所ではクラウドファンディングによって資金を募っています。
オジロワシのくちばし復活プロジェクトが始動
交通事故に遭ったオジロワシは、上クチバシが折れてしまい、自力で食事ができない状態になっていました。
そのオジロワシが自力で食事ができるようにするくちばし復活プロジェクトが始まりました。
地元の歯科医師の方と協力し、人工クチバシを作成し、ベックと呼ばれるようになったオジロワシに装着を試みます。
しかし、ベックは嫌がって装着することはできませんでした。
その後、数ヶ月経過して再び保護施設を訪問したところ、くちばしを装着したベックがいました。
人工クチバシをつけてベックは自分でエサを食べようとするものの、うまくエサをくわえることができません。
傷ついた野生動物を元通りの生活をできるようになるには一筋縄ではいきません。
その後5回もの人工クチバシの改良が行われ、鼻の穴を開けるなど工夫が施されています。
そうした結果、1年半の時間を経て、ベックは人工クチバシで自力でエサを食べられるようになりました。
お皿においたエサは見事完食してくれました。
事故を防止する取り組みが実践
そもそもオジロワシが事故に遭わないようにする取り組みも行われています。
道路にオジロワシなどの猛禽類が飛び込まないようにするポールや、感電のおそれがある高圧電線の付近に止まれないようにする器具を取り付けています。
こうしてポールがあることで交通事故や感電を防止しています。
さらに交通事故に遭ったシカの死体にオジロワシが群がることで交通事故を誘発する自体を防止するため、オレンジ色のシートで覆う施策を取り組みました。
すると、むき出しのシカの肉は食べられたものの、シートに包まれたシカの肉は食べられずに残っていました。
このようにオジロワシを保護するだけでなく、オジロワシがそもそも事故に遭わないように試行錯誤が繰り返されています。
まとめ・終わりに
今回、2023年5月28日に放送予定のダーウィンが来た!「巨鳥を守れ!オジロワシレスキュー」を紹介しました。
冬の渡り鳥として日本に飛来していたオジロワシが、北海道で留鳥として繁殖する個体が増えたことで、事故に遭ってしまうことも増えています。
そうした事故にあったオジロワシをレスキューし、治療・保護している猛禽類医学研究所の齊藤慶輔先生の活動に密着します。
ダーウィンが来たの放送では交通事故によってクチバシを失ったオジロワシが、人工クチバシをつけて自力で食事ができるように治療するプロジェクトに挑みます。
事故でクチバシを失ってしまったオジロワシが再び食事できるようになるのか?
世界初のオジロワシ治療プロジェクトの結果が気になる方はぜひダーウィンが来たをご視聴ください。
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