ブロッコリーはインコに与えてOKな野菜?危険性を指摘する獣医師も

2018年11月3日インコお世話,鳥に危険なもの

ブロッコリーはインコに与えてOKな野菜?危険性を指摘する獣医師も

副食に与える野菜にブロッコリーをインコに与えている愛鳥家の方もいらっしゃいます。しかし、近年、ブロッコリーの危険性を指摘する獣医師の見解や、少量なら問題ないが、与えすぎはいけないという意見も見かけるようになりました。そこで、ブロッコリーの危険性について、インコ飼育本の記載を調査してまとめてみました。

 

副食用の野菜にブロッコリー

インコの飼育本などでは、インコの副食として、野菜を与えることが推奨されています。主食(シード食の場合)だけでは不足する栄養素を補うに加え、色々な食べ物を用意することで、インコが食べる楽しみを感じることができるのが理由とされています。

そうしたインコの副食のための野菜として、ブロッコリーを与えているケースも見かけます。ブロッコリーは栄養価が高く、家庭料理でも使用頻度が高い野菜なので、与えやすい野菜です。

ブロッコリーはインコに与えやすい副食の野菜

SNS上には、インコが美味しそうに食べている動画なども多数投稿されています。

 

ブロッコリーがインコに危険という獣医師の見解も

しかし、近年インコがブロッコリーを食べるのは危険という意見が増加してきました。特にインコなどの小鳥を専門に診察している獣医師の中にも、「インコがブロッコリーを食べると危険」という見解の方もいます。

ブロッコリーが危険なため、インコに与えてはいけないと指摘する獣医師

ブロッコリーなどのアブラナ科に属する植物には、「ゴイトロゲン」と呼ばれる甲状腺腫を誘発する物質が含まれています。そのため、インコが食べることで、ゴイトロゲンを摂取し、甲状腺の機能を低下する可能性が指摘されています。

また、ブロッコリーは、基本的につぼみの部分を食べています。つぼみの部分には、シュウ酸が多く含まれています。ブロッコリーのシュウ酸の含有量ほうれん草ほどではありませんが、シュウ酸はカルシウムの合成を阻害するため、与えすぎには注意が必要です。

 

飼育本のブロッコリー扱いは?与えてよい・ダメ

インコ飼育本で、ブロッコリーが副食としてどのように扱われているか、記載があった4冊の飼育本を調べてみました。

それぞれ小鳥を専門とする獣医師や専門家が監修している飼育本です。各インコ飼育本に掲載された与えてはいけない食べ物に関する記述から、ブロッコリーの扱いを以下の3パターンに分類します。

ブロッコリーはインコに与えてOKな野菜?危険性を指摘する獣医師も

  1. 〇:副食に与えてよい
  2. △:副食に与えすぎは注意
  3. ×:副食に与えないほうがよい

それぞれの飼育本の記載は下記の通りでした。

はじめてのインコ飼い方・育て方×

インコの気持ちと飼い方がわかる本:〇

インコの食事と健康が分かる本:△

中型インコ完全飼育:△

絶対に与えてはいけないという記述はありませんでしたが、与えない方が良い、与えすぎに注意という意見が多いようでした。

 

まとめ・終わりに

今回、インコの副食としての野菜として与えるケースもあるブロッコリーについて調査しました。ブロッコリーについては、与えている愛鳥家も見かけることがありますが、獣医師によっては与えないほうがよいと意見を述べています。飼育本でも与えない方がよい、与えすぎに注意といった意見が多かったです。「インコの食事と健康が分かる本」(2012年出版)では、ブロッコリーで問題が起きた事例の報告はまだないとのことで、自己責任で与えるか判断すべきと記載がありました。

ブロッコリーを副食として与えるかどうかは最終的には、飼い主の方の判断に委ねることになります。しかし、できるだけ色々な意見を知って、総合的にブロッコリーを愛鳥に与えるか・与えないかの判断をしましょう。