【放送後追記】9月15日のダーウィンが来た!はハチドリ特集!巣から卵が一斉に消えた?

2019年9月12日鳥メディア

2019年9月15日放送のダーウィンが来た!はハチドリ特集「ハチドリ怪事件 消えた卵とタカの正体」

2019年9月15日(日)の19:30より、NHK総合の「ダーウィンが来た!」ではハチドリが特集されます。北米で暮らすハチドリの巣から卵が一斉に消失する怪事件の謎に迫る放送です。

ダーウィンが来たのハチドリ特集がどのような放送内容か調査したいと思います。

※2019年9月15日追記 本日ダーウィンが来た!「ハチドリ怪事件 消えた卵とタカの正体」が放送されました。放送内容について追記しました。

 

9月15日放送の「ダーウィンが来た!」概要

  • タイトル:「ハチドリ怪事件 消えた卵とタカの正体」
  • 放送日:2019年9月15日19:30~20:58
  • 放送局:NHK総合
  • 番組HP:ダーウィンが来た!(NHK)

ハチドリの巣から卵が一斉に消える怪事件。現場は北米・ソノラ砂漠の森。被害者は体重3.5gの小さな鳥・ノドグロハチドリ。巣はなぜか1本の木のまわりに集中していた。ある日追い打ちをかけるように木のてっぺんにどう猛なタカが営巣開始。絶体絶命の大ピンチだ。ところが、ハチドリたちは逃げることなくタカのまわりで巣作りを再開。一体なぜ? 真犯人は? 専門家も驚いたハチドリの意外な生存戦略に迫る!

アメリカ大陸に暮らすノドグロハチドリのヒナを子育てする様子(ダーウィンが来た)

 

特集されるノドグロハチドリとは

今回9月15日放送のダーウィンが来た!で特集されるハチドリは、「ノドグロハチドリ」です。

ノドグロハチドリの体長は8.5cmで、体重がおよそ3.5gという本当に小さな鳥です。

北アメリカ大陸のアメリカ合衆国の西側に生息するノドグロハチドリのメス

実はノドグロハチドリは渡り鳥で、通常は北米のアメリカ合衆国のテキサス州よりも西側に生息していますが、冬が訪れると、中南米に渡りを行います。

 

ハチドリの巣から卵が消えた?

今回の放送では、アメリカ合衆国のアリゾナ州にあるソノラ砂漠の森にある、ノドグロハチドリの巣から卵が消える事象を取材したそうです。

ダーウィンが来た!ハチドリ特集で、ノドグロハチドリの巣から卵が一斉に消える事象が発生

上の写真は、ダーウィンが来た!の予告映像です。巣の中を撮影したところ、卵がなくなっています。

しかも、それが1つの巣にとどまらず、同じ木に集中して作られた他の巣からも一斉に消えてしまったそうです。

不可解な事象であったため、ダーウィンが来た!では「ハチドリ怪事件」と銘打っています。

 

巣の近くに猛禽類のタカが営巣

そんなハチドリのタマゴが巣から一斉に消えるという事件が起きたあと、ハチドリの巣がある木の一番上に、猛禽類のタカが営巣し始めました。

ハチドリの巣がある木の上にタカが営巣を開始

通常、天敵である猛禽類がいれば、逃げ出してしまいそうですが、なんとハチドリは巣作りを再開したそうです。

なぜ、タカが来たにも関わらず、巣作りを再開したのか?ここにはハチドリの意外な生存戦略が隠れているとのことでした。

 

キーワードは「敵の敵は味方」

今回の放送の予告として、Twitterの「ダーウィンが来た!」公式アカウントで以下の投稿が行われていました。

投稿ツイートには番組情報には載っていなかったカケスの存在があります。

ハチドリ、タカに加え、カケスの3種類の関係性によって、今回のハチドリの巣から卵が一斉に消える事件が発生したと考えられます。

 

(2019年9月15日追記)放送内容を紹介

取材中の鳥の巣に異変が発生しました。数十個の巣から卵が一斉に消えてなくなりました。今回の鳥はハチドリで、手のひらに乗るほどの小ささです。

今回の主役、ノドグロハチドリの紹介

アメリカとメキシコにまたがるソノラ砂漠にあるオアシスの森が今回の舞台です。

ハロルド・グリーニー博士(鳥類学者)は、この森で10年以上、鳥の調査を行っています。博士が耳を澄ましていると、小さな鳥の影が映りました。

その小さな鳥がノドグロハチドリです。体長は9cm、重さは3.5gと1円玉3.5枚程度のとても軽い鳥です。

ハチドリの代名詞ともいえるホバリングで、空中でピタリと止まっています。1秒間に80回羽ばたくことでホバリングが実現できます。そのため、ハチのような音がするのが特徴です。

ハチドリを見つけた博士は、木の枝に付いた瘤のような巣を発見しました。

巣の材料は葉っぱやコケなど、柔らかいものです。中には蜘蛛の巣も巣の材料として使われます。

ハチドリの巣がどこにあるのか、それぞれの巣がある木に目印を付けてみたところ、100m四方に50個近くの巣が密集していることが分かりました。

巣作りの様子を観察していると、巣の中に卵があるのが分かります。長さ12mm、7mmのヒマワリの種ほどの小さな卵を2つずつ生みます。

親鳥のノドグロハチドリは長いクチバシを駆使して、花びらの奥にある蜜を吸っています。

実はホバリングの飛び方には欠点もあります。エネルギー消費が激しい点です。そのため、1日に体重の2倍以上の食事が必要になります。ハチドリは30分に一度は食事をとりに行きます。

ノドグロハチドリの抱卵は卵を温めるのではなく、熱くならないよう防ぐことを目的にします。

この森の周囲はソノラ砂漠で、季節は春ながら最高気温は30度を超えます。卵が熱くならないよう防ぐことが親鳥の役目です。

産卵から一週間が経過し、巣を除いてみると、巣の中が空っぽになっています。いくつかの巣を見て回りますが、どの巣でもタマゴがなくなっています。

たった1日で一帯にある巣にあったタマゴがすべて消失してしまっていました。

タマゴを奪った犯人は?

メキシコカケスがノドグロハチドリの巣にやってきて、卵を丸呑みする様子がカメラの映像で明らかになりました。

カケスは巣から巣へ移動し、次から次へと卵を盗み食いしていました。

少し離れたところにはメキシコカケスの巣があり、カケスのヒナがいました。カケスのヒナにとって、ハチドリの卵はサイズ的にも食事にピッタリでした。

襲われた翌日、ハチドリのメスは、新たな巣を作り始めました。繁殖に失敗した巣をそのまま使うことはありません。前の巣を材料しながら新しい巣を作ります。

またしても、カケスがノドグロハチドリの巣にやってきました。今度はノドグロハチドリのメスが戻ってきますが、時すでに遅し。卵が再び食べられてしまいました。

なお、ハチドリのオスは、一夫多妻制のため、できるだけ多くのメスと子孫を残そうとします。その結果、ノドグロハチドリのオスが子育てを手伝うことはありません。

クーパーハイタカが登場

カケスの影響で、ノドグロハチドリのヒナが無事に育った巣は1つも見つかっていませんでした。

そんなとき、新たな鳥「クーパーハイタカ」がやってきました。クーパーハイタカは、鳥を食べる猛禽類です。

ところがタカがやってくると、不思議なことが起きました。カケスたちが地面に降り始め、木の実や昆虫の幼虫を食べだしました。

ハロルド・グリーニー博士がノドグロハチドリの巣を観察すると、卵がしっかり残っています。そこで博士はタカがハチドリの子育てに影響を与えているのではないかと仮説を立てました。

ハチドリの巣の多くは、クーパーハイタカの巣を頂点に形成していることがあります。クーパーハイタカの活動圏にハチドリの巣があった場合、95%近くが子育てに成功します。

小さなノドグロハチドリはクーパーハイタカを利用して子育てを行っていたのです。

そこに「ハチドリも危ないのでは?」というヒゲ爺の疑問が投げかけられました。

しかし、クーパーハイタカの周りをハチドリを飛んでいますが、捕らえられることはありません。というのもノドグロハチドリは3.5gしかなく、食べてもそれほどエネルギーになりません。その上、すばしっこいハチドリを捕らえるのは至難の業です。

続いてヒゲ爺から「なぜハチドリはタカが来る前に卵を産んだ?」と質問します。

実はタカもハチドリも渡り鳥だからです。他の地域から毎年この森に春から秋にかけてやってきています。

例年であればタカもハチドリも到着するタイミングが同じなので、こうした事象は起きませんでした。

しかし、今年はタカの到着が遅れたため、こうした卵がカケスに食べられる事件を発生しました。

小さなハチドリの大きな旅

ソノラ砂漠の森には多くの鳥類学者がやってきます。砂糖水を使ってハチドリをおびき寄せます。

小さなハチドリにも小さな足環が付けられており、移動距離や寿命を調査しています。渡り鳥のハチドリの越冬地は、ソノラ砂漠から2000kmも離れているメキシコの山岳地帯です。

約2000kmというハチドリの小さな身体にとっては過酷すぎる距離を渡ることが判明しました。さらに、たった2~3年しか生きられないという事実も明らかになりました。

2章ではハチドリの子育て

留守の間もタカが巣を見張ってくれているようになり、親鳥も安心してヒナの食べ物を探しに行くことができます。

ヒナの食事は主に昆虫で、ホバリングなどを駆使して採取していきます。ただ、ヒナの食欲は旺盛で、いくら食べても食べ足りません。

巣からヒナの身体がはみ出るほどになると、ヒナは昆虫だけでなく、花の蜜も食べるようになります。

ヒナが大きくなったことで、巣に止まれなくなったので、ホバリングしながら食事を与えたり、ヒナの首につかまりながらエサを与えています。

ヒナたちは巣の上でホバリングの練習を始め、少しずつ飛べるようになっていきます。

3か月後には2000kmも離れた越冬地に向けて飛び立っていく必要があります。

ハロルド・グリーニー博士は以下のようにコメントしました。

「3種類の鳥の関係は、本当に不思議だと思います。タカがそこにいるだけで、カケスは逃げ、ハチドリは守られる。タカにはそんなつもりはないでしょうか、とても面白い関係ですよね。」

わずか3.5gの小さな鳥、か弱いハチドリが近づいたのは獰猛なタカでした。

『「敵の敵は味方」この不思議な関係が小さな命をつないできた』とナレーションで締めました。

 

まとめ・終わりに

今回、2019年9月15日の19時30分から、NHK総合「ダーウィンが来た!」の放送で、ハチドリが取り上げられることを紹介しました。

アメリカに生息するノドグロハチドリの巣から卵が一斉に消えた怪事件の謎に迫る放送回です。

なぜ、卵が消えてしまったのか?タカやカケスによる影響なのか?気になる方はぜひ放送をご覧ください。事前の録画予約がオススメです。