どうぶつ基金のフォトコンテストに野鳥を狩る猫写真が掲載され批判の声!(事務局が応募作を承認)
公益財団法人どうぶつ基金が主催する「いのちつないだワンニャン写真コンテスト2020」に、野鳥を狩った地域猫の写真が応募作品として掲載されたことが話題になっています。
応募写真は事務局が承認した上で、HPやSNSでも掲載されており、野鳥を尊重しない姿勢に疑問・批判の声があがっています。
※その後、どうぶつ基金は当該写真をコンテストHPより削除し、SNS投稿も削除しています。
「いのちつないだワンニャン写真コンテスト2020」とは?
いのちつないだワンニャン写真コンテスト2020は、公益財団法人どうぶつ基金が主催するフォトコンテストです。
「写真で世界をいいほうに変えよう」というスローガンの元、以下の犬猫が応募対象となっています。
- 行政からの譲渡
- 動物愛護団体や個人ボランテイアから譲渡された犬や猫
- 町で保護した犬や猫
- さくら耳のさくらねこや地域猫
地域猫の応募作品が物議を醸す
このフォトコンテストが愛鳥家の間で物議を醸したのは、「地域猫が野鳥を捕らえた写真」が応募され、HP上に掲載されたことが発端です。
残念ながら写真を見る限り、捕らえられた野鳥は絶命していました。
この地域猫の写真がフォトコンテストのHPに応募作品として掲載され、Twitterでも作品紹介として投稿されました。
そうした応募作品の投稿を見た、多くの愛鳥家から批難の声が多数あがっています。
事務局が応募写真を承認した事実
猫が習性として、小動物や野鳥などの野生動物を狩るのは理解ができます。
しかし、応募要項を確認したところ、以下のように記載がありました。
事務局で承認後、ホームページにあなたの作品とニックネームが掲載されます。
こうしたコンテストに事務局が応募作品として承認して掲載されたことが驚きを隠せません。
どうぶつ基金のHPには、さくら猫(繁殖できないように去勢し、耳にそのマークをつけた猫)の説明の中で、以下のように述べています。
猫や鳥など身近な生きものの命を尊重できるかどうかは、人間社会のバロメーター。
猫ばかりにフォーカスし、鳥への尊重が全く見られない事務局の姿勢には呆れるばかりです。
野鳥などの野生動物への被害は深刻
先程もお伝えしましたが、猫は習性としてネズミや野鳥などの小動物を狩ります。
これは肉食獣としての本能的な面から致し方ないことで、猫自体は全く悪くはありません。
しかし、今回応募された、地域猫が野鳥を狩る写真を見た方が同じように自分の飼い猫に狩りをさせるかもしれません。
また、地域猫がこうした狩りをして褒められることを覚えると、行動が強化されます。
その結果、地域猫によってますます野鳥や小動物の狩りが行われます。
海外の研究でも外来生物である猫が野生動物に甚大な被害を与えていると報告されています。
今いる猫たちにも狩りを行わないように室内飼いに移行したり、そうした工夫を行うことが人間に求められています。
フォトコンテストには環境省も後援
このフォトコンテストには、後援とし環境省と大阪府の2つの公的機関が名前を連ねています。
大阪府はともかく、環境省は自然環境を守るための日本最上位の行政組織です。
その環境省がこうした野鳥の生態を脅かす写真の応募を受け付けるフォトコンテストを後援しているのは由々しき事態です。
後援という立場なので、フォトコンテスト自体の責任はありませんが、行政機関として後援するからには、運営団体の精査が求められます。
(追記)当該写真はコンテストHPより削除
その後、公益財団法人・どうぶつ基金からの説明等は特にありませんでしたが、批判の声が上がった応募写真は、コンテストHPより削除されました。
応募写真のHP上からの削除に伴い、コンテスト写真紹介のツイートも削除されています。
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