バードライフアドバイザー3級(BLA)の受講レポート~鳥と私の○○のために

バードライフアドバイザー3級

バードライフアドバイザー3級の講座を受講してきました。そこで、バードライフアドバイザー3級がどんなものだったのか、受ける価値があるものか、参加レポートを報告したいと思います。

結論を先にお伝えしておきますと、バードライフアドバイザーを受講する価値は非常にあります

■開始前

2016年11月13日(日)の池袋の生活産業プラザでバードライフアドバイザー3級は開催されました。

開始10分前に会場に到着すると、すでに席のほとんどが埋まっている状態でした。今回の池袋開催は定員が80名ですが、男女比は1:9程度でした。女性が9割、男性が1割と、女性の意欲の高さを感じました。なお、今回のBLA3級は、開始当日で申込みが定員に達したため、急遽翌月12月4日に追加で開催されるというほどの人気ぶりのセミナーです。関東での開催が久しぶりだったため、多くの人が待ち望んでいた模様です。

■セミナー冒頭

開始時刻の11時になったところで、認定NPO法人TSUBASA代表の松本壯志さんが登壇されました。まずは、セミナーの内容を入る前に、直近であった鳥に関する大きなニュース「トリエンナーレ」のお話をされました。あいちトリエンナーレ2016で起きた問題に対し、どのようにTSUBASAが対応したか、さらに、その際に、バードライフアドバイザーを取得された方の活躍があったというお話されました。TSUBASAの所在地が埼玉県なので、日本全国で発生する飼い鳥の問題に対応することは難しいです。そこで、問題が発生した地域に住むバードライフアドバイザーと連携することで、より迅速に、さらに細やかな対応ができるとのことでした。確かにそう考えると、バードライフアドバイザーによるネットワークを形成することは地方で災害などが発生した時にとても有益だと感じました。

 

■第1部

まず、バードライフアドバイザー(BLA)の資格の現状についてお話がありました。2級は152名、3級は774名取得されているそうです(2016年11月13日、BLA3級in名古屋まで)。2級と3級は、対象範囲が異なります。

3級:鳥と私が幸せになる

2級:鳥と私と貴方が幸せになる

という3級までは自分が飼う鳥が対象範囲だったのが、2級では「あなた」が追加され、身近な友人・知人などの第三者も対象範囲に含まれます。まだ開催されていませんが、1級になると「鳥と私と貴方と社会が幸せになる」というコンセプトです。級が上がるにつれ、鳥対して考える次元が高まっていくという認識です。

続いて、コンパニオンバードがTSUBASAに主に引き取られる理由を紹介されました。その中で考えなければいかないのが、「飼い主の死亡・高齢化」による引き取りです。コンパニオンバードは大型の鳥だと平均寿命は50年近くと、非常に長寿です。しかも、もっと長生きすることもあります。そういったときに家族や親族などに引き継ぎができなくて、TSUBASAに引き取られるそうです。年齢が若くても、突然の事故・病気ということは起こる可能性があります。そういったときに備えて、飼い鳥の引き継ぎができるよう準備をすることが大切だと感じました。

 

■第2部

午後からの第2部は「愛鳥を守る”いしょくじゅう”」がテーマということで、以下の3つのポイントでお話がありました。

1.医療(健康)
2.食事(食餌)
3.重要(異変)

まずは、「しょく」、病気の最大の理由である食事からです。インコサミット御茶ノ水のバードトレーナー柴田氏の講演(インコサミットの講演内容はこちら)でもお話がありましたが、病気になる最大の理由は食事です。適切な食事で必要な栄養をとることが大切です。シード・ペレット・副菜のバランスや与え方の解説がありました。重要だと感じたポイントが2点あり、1点目は、「あげてよいか、迷った時は与えない」というルールです。もし、与えたものが有害な場合、鳥は死に至ることがあります。安全が確認されているものをあげるようにしていくべきです。2点目は、「食事は、進歩していくこと」です。昔はひまわりの種オンリーという高脂肪なエサのみだったのが、最近はペレットなどの総合栄養食が普及しています。しかし、ペットの食事の先進国アメリカでは、さらにペレットの割合も減らしているというお話があり、食事はベストな形が進化します。そのため、日々情報収集することが重要だと痛感しました。

続いて、「い」、医療です。ここでは、鳥の健康をチェックする方法について解説がありました。主に体重・便・飲水・食欲による判断がありました。特にBLA3級では、便の状態について詳細に講義があり、便の種類から、健康な便、異常な便をスライドで図を使って分かりやすく解説されていました。

最後は、「じゅう」の重要、鳥の異変です。呼吸が荒い、痛がる、吐く、元気がないといった鳥のサインは気づきやすい鳥の病気のサインです。意外とこれらのサインが見落とされていることがあるそうです。どうしても鳥は元気なふりや食事を食べるふりをする習性があるので、きちんと愛鳥を観察することが重要と学びました。

 

■第3部

最後は「鳥を守る」というテーマで、問題行動へのアプローチ方法です。主な問題行動として以下の4つが紹介されました。

・呼び鳴き
・噛みつき
・毛引き
・過剰な発情

これらの問題行動が、「なぜおきるのか」。この原因について掘り下げ、どうすれば原因が解消するのかという観点から、アプローチしていくことを講義で学びました。さらに、問題行動を避けるために、人間が望む行動をトレーニングする「応用行動分析学」についても紹介がありました。これらは鳥のストレスを解消させるためのフォージングなどに使われますが、詳しい実践については、2級で専門家の石綿先生による講義があるそうです。問題行動の改善のヒントは、野生で生きるコンパニオンバードの生活です。なぜなら、野生の鳥は上記の問題行動はしないからです。その生活を飼い鳥にも取り入れることが必要だと学びました。

 

■修了試験

修了試験は、試験と聞くとギョっとするかもしれませんが、それほどの問題量もありませんでした。しっかり講義を聴いて、理解していれば解答できる内容です。ですから、あまり心配される必要はないかと思います。

 

■総括

今回、11時から16時までびっしりと講義を受けました。しかし、いずれの講義内容も、愛鳥と暮らしていくうえでとても大切な内容でした。肝に銘じなければいけないことは、「お世話の方法に満点はない」です。今後、ますます鳥の研究が進めば、現在正しいとされる飼育方法も変わるかもしれません。また、鳥には個性があり、一般的なお世話を受け入れられない場合もあります。そんな中で、しっかりと自分と愛鳥で試行錯誤し、情報収集しながら、よりよいお世話がどういうものか模索し続けることが大切と、講義を受けて、自分なりにバードライフアドバイザーとは何かということを解釈しました。

 

BLAは非常に人気の講座で、募集当日には、満席になることが開催回数少なく、また開催地が地方での開催も多いため、参加するのは大変かもしれません。しかし、BLAを受けることは自分にも愛鳥さんにもプラスになります、まだ受講されていない人はぜひバードライフアドバイザーを取得されることオススメします。

 

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10 Comments

  1. 鳥さま
    インコ生活の管理人です。コメントありがとうございます。

    今回、コメントいただいたのは、鳥を里子に出す場合の負担金のこと、という認識でよろしいでしょうか。正確な理由はTSUBASA(飼い鳥のレスキューNPO法人)の方に聞いてみないと分かりません。

    ただ、鳥は基本的に大型になればなるほど、お世話が大変になります。また、食べるごはんの量も多く、食費も高くなります。さらに、もし、引き取り手が現れず、施設で一生を過ごすことになった時、大型は長寿なため、それだけ長い期間、お世話と食事の費用がかかってきます。

    そういった点からも、引き取る鳥によって費用が変わるのではないかと考えます。

    • maroさま

      ご返信ありがとうございます。
      私が疑問に感じたのは、里親になるための費用のほうです。

      鳥を里子に出す場合は二年間の費用と書かれていますが、これは大型かによっても違うのは理解できます。
      里親になる時に市場価格の3分の2との点が疑問です。
      セキセイインコでも種類により値段に差がでます。平均寿命は同じなのにです。
      小型や大型で餌の量等違いますが、セキセイインコなら平均寿命からいくらとそれぞれの種類ごとに設定していないことが理解できないのです。
      そもそも里子に出す方が二年間の料金は払っていて、2年以内に里親さんが見つかった場合、なぜ里親さんはお金を払う必要があるのでしょうか?
      市場価格というとまるで売っているように感じます。

      • 鳥さま

        インコ生活の管理人です。
        里親になるための費用ですね。認識が異なってしまい申し訳ございません。
        一度、こちら確認いたしますので、少々お待ちいただけますでしょうか。
        また、確認でき次第、コメントさせていただきます。

          • 鳥様

            インコ生活・管理人です。
            大変お待たせいたしました。ご質問いただいた里親になるための費用について、回答させていただきます。(長文お許しください。)
            今回いただいた質問は以下の2つと考えました。それぞれについて私の見解を記載いたします。
            ①鳥の里親になる際に、なぜ、費用が必要か。
            ②支払う費用が、寿命などが考慮されず、なぜ市場価格の1/2~2/3なのか。

            ①ですが、里親の費用は必要と考えています。
            確かに、2年未満の里子の里親になる場合、お世話の費用は、里子に出した方が負担しています。ただ、このフローは通常の場合で、TSUBASAはレスキュー団体ということもあり、無償で鳥をレスキューすることもあります。その点を考慮すると、無償でレスキューした仔のお世話費用を里親が負担するのは、妥当性があるかと思います。ただ、そうやって、通常フローの仔と、レスキューされた仔で、里親の費用有無があると、通常フローの里子に人気が集まることが推測されます。それを防ぐため、どの里子でも、里親費用が発生するようにした方がよいと認識しています。
            また、組織の財務の面でもチェックしました。TSUBASAがHPで公開している「財務状況」を確認しました。2015年は、収支は黒字でしたが、その要因としては、寄付の割合がかなり多いこと(収入の約50%)が分かりました。もちろん寄付も収入です。しかし、予測が難しく、年によって寄付額の変動が激しいです。NPO法人とはいえ、安定的な収入が求められることを考えると、里親費用は、今のTSUBASAの収益構造の面からも必要な収入になっていると感じました。

            ②については、コメントいただき、おっしゃる通りと感じました。「市場価格の1/2~2/3」と聞くと、確かに里親というよりも販売というイメージをいだいてしまうことかと思います。市場価格というのもあいまいで、同じ種類の鳥でもお店によって値段は大きく異なる場合が多いです。ご指摘いただいた通り、平均寿命などの指標を用いれば、里親費用を計算する計算式が作れ、費用の透明化できるので、よいと感じました。
            また、飼い鳥の「命のバトンリレー」を提唱されているNPO法人としては、里親費用を市場価格で考えるのではなく、鳥が生きる寿命で考える方がよいではないかとも思いました。

            私の見解については、以上となります。もし御不明点がありましたら、遠慮なくコメントいただければと思います。

  2. maro 様

    ご返信ありがとうございます。
    maro様のお考えを理解するためには長文でないと、正確に理解できないと思うので、有難いです。

    ①についてですが、仰っていることを大まかにすると、経営してゆく上で必要だということだと思います。
    でもそれだと不誠実だと思います。里親の生活費だと思って支払っているのに、それが運営費用のためだとしたら、きちんと伝えるべきだと思いますが、いかがでしょうか?
    2年以内に里親になった場合、費用は必要ないが運営するために寄付をお願いしますというほうが誠実だと思います。
    そうでなければ、二重に(里子と里親)にお金を取っていて何に使っているのか信用できなくなると思います。

    ②について、私の考えに納得して頂けて嬉しく思います。
    maro様はTSUBASAさんに②について提言されたことはありますか?
     

    • 鳥様

      インコ生活・管理人です。
      コメント返信が遅くなってしまい申し訳ありません。

      ①については、TSUBASAのHPに掲載されている、昨年(平成27年)の事業報告を確認したところ、
      引き取られた鳥は、合計47羽で、そのうちレスキューされたのが37羽でした。
      そのため、レスキューされた鳥の割合が約80%のため、2重で支払われる事例の割合は少ないです。

      おっしゃる通り、2重に支払われた里親の費用の中に、運営費用に回る部分もあるかと思います。
      ただ、管理人の見解ですが、運営費の人件費・施設の家賃などは、お世話に必要な費用とも捉えることができます。
      そのため、お世話費用という括りの表現でも、問題ないのではないかと考えております。

      ②については、鳥様からコメントいただき、里親費用について調べ、じっくり考えた際に感じたものです。
      そのため、提言等は行っておりません。また、平均寿命による費用計算も「あくまで平均で、個体差がある」
      といった考慮すべき点もあります。(平均寿命を超えた高齢の鳥の引き取りのケースなど)
      これらの点をクリアできれば、TSUBASAにも提案できるレベルになるのではないかと思います。

      • maro様

        ご返信いつもありがとうございます。

        二重に支払われる事例の多い少ないに関わらず、正確に明記することが必要だと思います。
        NPO法人では、ボランティアではなく給料が支払われている団体はありますが、二重に支払われたお金で人件費や家賃等が支払われていると皆さんが理解されているとは限らないと思います。
        里子に出す二年間の費用については、人件費等に使われると明記されていますが、里親の方には、市場価格と検査費用で明記されていません。

        レスキューされた鳥と里子に出された鳥で費用の負担に差が出ることにより、レスキューされた鳥の引き取りの方が少なくなるのを防ぐためと以前に仰っていました。
        NPO法人であるのでしたら、そこは仕方がないことだと思います。
        救いたくて引き取った鳥です。救いたくてNPO法人として活動していることです。
        経営していかなくてはならないとはいえ、あまりにもお金を要求しているように感じます。

        他のNPO法人では、主な収入が補助金や寄付のところがあります。
        他の鳥をレスキューしているNPO法人がありますが、そこでは二重に料金を支払うこともありませんし、もっと安価です。
        また知っている鳥屋さんは、無償で鳥をレスキューしお店でずっと飼育されています。
        もちろんその鳥を売ることはありません。

        maro様は、鳥について勉強されていて、不躾な質問をした私にも誠実に答えて頂ける、とても素晴らしい方だと思います。
        そのような方がなぜTSUBASAさんの支援されているのか疑問に思ったのが、書き込みをしたきっかけです。

        maro様は、どのようなことに賛同されてTSUBASAさんを支援されているのでしょうか?

        • 鳥様

          インコ生活管理人(maro)です。コメントありがとうございます。
          長文となってしまい、申し訳ございません。お手数をおかけしますが、ご一読いただければと思います。

          「お世話費用=人件費や家賃等が含まれているのではないか」という個人的な認識でした。そのため、特に里親にかかる費用は必要なものと考えていました。しかし、鳥様がおっしゃるように、きちんと明記されておらず、疑問に思う方もいらっしゃるのであれば、費用の内訳は公開した方がよいのかもしれません。

          ただ、レスキューされた鳥と、通常のフローの鳥で里親費用の有無が生じるのは、やはりよくないと考えています。どちらも同じコンパニオンバードです。レスキューされた鳥もそうでない鳥も平等に幸せな家族に引き取れる制度であって欲しいと考えています。そのために、以前コメントいただいた、費用ではなく寄付をお願いする方式もよいのではないかと思います。

          後半部分についてコメントさせていただきます。
          私はTSUBASAが提唱する「飼い鳥の命のバトンリレー」という理念に共感しています。『高齢の方でも、コンパニオンバードとの共生を楽しめる社会を形成してほしい』という願いから賛同しております。(ただ、バードライフアドバイザーや、チャリティーイベントの参加といった形の間接的な支援しかできていない状態です。)
          これは、TSUBASAさんだけでなく、他のNPO法人でも提唱されているのかもしれません。そういった活動をされている団体については、今後、ぜひ色々な形で支援できたらと考えています。

          「命のバトンリレー」ができる社会には、飼い主と次の飼い主をつなげる組織が必要不可欠です。その組織には、長期的・安定的に活動を続けることが求められます。そのためには、補助金・寄付も大事ですが、それ以外の収益構造を持つことがとても大切です。補助金や寄付は、年によって変動も大きく、それに頼ってしまうと、財務状況は非常に不安定になります。とても残念な話ですが、組織は理念だけでは運営を続けることができず、お金は不可欠です。(過去にも動物愛護団体が資金ショートし、結果、保護された生き物が大変な目に遭うといった事例もありました)

          そういった意味で、引き取り費用や里親費用などでお金を得て、組織を運営することは、悪いことではないと私は考えております。
          もちろん前述したとおり、同じような理念を掲げている他の団体についても、ぜひ応援させていただきたいと思っています。

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