アボカドはインコなどの飼い鳥に有毒!調理で発生するガスでも中毒で死亡するケースも
インコなどの飼い鳥には、副食として野菜や果物を与えることが推奨されています。
しかし、野菜の中には飼い鳥にとって有毒な成分が含まれているものもあります。
今回、その中でも有毒性が報告され、絶対に与えてはいけないアボカドの危険性について紹介します。
アボカドの有毒性は論文でも報告
インコなどの飼い鳥に与えてはいけない野菜・果物というのは、アボカド以外にも、ネギやモロヘイヤが飼育本に掲載されています。
ただ、ネギやモロヘイヤは、野菜に含まれる成分から与えてはいけないといわれていますが、実際に臨床・実験報告などはありません。
しかし、アボガドについては「インコやオウムが分類されるオウム目の鳥類に猛毒である」と論文でも報告されています。
※アボカドの有毒性に関する臨床報告・実験報告は「コンパニオンバード病気百科」に記載されています。
アボカドは野菜?それとも果物?
アボカドは元々メキシコ・中央アメリカ原産の食材です。
色々な料理で使われるため、野菜と認識している人も多いですが、実は分類上、果物に当たります。
脂肪分が多く含まれており、「森のバター」とも呼ばれています。
元々日本ではアボカドが料理で使われることは少なかったですが、2000年以降、その輸入量が急増し、一般的になった食材です。
今では、家庭料理などでも用いられることが増加し、家の中で見かけることが増えてきました。
アボカドの「ペルシン」がインコに猛毒
アボカドが人間以外で有毒な理由について解説します。
アボカドに含まれる「ペルシン」という成分が、インコなどを含む鳥類に対して毒性があると考えられています。
この「ペルシン」は、アボカドの果実や種子を含めたすべての部分に含まれています。
そのため、調理の際に取り除く皮の部分も有毒なため、インコが誤って食べないよう、調理で出た生ごみもきちんと処分が必要です。
アボカドを誤って食べた場合の中毒症状
アボカドを誤ってインコなどの飼い鳥が摂取してしまうと、摂取後少なくとも24時間以内に中毒症状を発症します。
少量摂取の場合は、以下の症状が現れます。
- 床に降りる
- 食欲不振
- 膨羽
- 呼吸困難
大量に摂取してしまうと、アボカドは毒性が強いため、重度の呼吸困難を発症し、死亡に至ります。
アボカドは猛毒のため、誤飲した飼い鳥が死亡するケースが多数報告されています。
そのため、アボカドは絶対に愛鳥の手の届かないところで保管しましょう。
アボカド中毒の治療方法
誤ってアボカドを摂取してしまった場合は、すぐに動物病院で連れて行き、獣医の治療を受けましょう。
アボカド中毒の治療方法としては、毒性成分「ペルシン」が肺や心臓に作用するため、利尿剤や強心剤を使用します。
呼吸困難に陥っている場合は酸素吸入を行います。食べた直後の場合は、そのう洗浄や活性炭による毒素の吸着を行います。
アボカド調理時に発生するガスでインコが死亡するケースも
以前、Facebookで、アボカドを天ぷらにして調理していた際に発生したガスで、インコが死亡する事例が投稿され、話題になりました。
そのため、アボカドを調理する際は、換気をしっかり行い、調理場・キッチンの近くには鳥がいないようにしましょう。
アボカドを加熱して生じるガスを鳥たちが吸い込まないよう、鳥部屋をきちんと隔離することが大切です。
飼い鳥だけでなく犬・猫・小動物すべてにアボカドは危険
ここまではインコなどの飼い鳥にとってアボカドが有毒であると紹介してきました。
実は鳥だけでなく、ペットとしておなじみの犬や猫、うさぎなどの小動物にもアボカドは危険な食べ物です。
毎年旬を迎える春には、Twitterでも注意喚起のツイートが掲載されます。
そのため、愛鳥家だけでなく、愛犬家や愛猫家もアボカドを適切に保管し、誤飲しないよう注意を払わなければなりません。
まとめ・終わりに
今回、人間が食べる野菜・果物で、インコへの毒性が報告されているアボカドを取り上げました。
アボカドは「ペルシン」という鳥類にとって有毒な成分が、皮・果実・種子とすべての部分に含まれています。
インコなどの飼い鳥にとってアボカドは猛毒なので、誤って摂取してしまうと死亡するケースが多数です。
アボカドを食べていしまった場合は、急いで獣医の治療を受けましょう。
また、アボカドの調理中に発生するガスでも死亡事故が話題になりました。
万が一の事故を防ぐために、愛鳥家の方は、アボカドを調理しないというのも有力な選択肢です。
飼い主の方にはアボカドの管理に注意を払い、絶対に与えないようにしましょう。
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