インコの主食シードの栄養価まとめ!代表的な7種類の穀物の栄養を比較
インコなどの飼い鳥の主食として、シードを与えている愛鳥家の方も多いと思います。シード単体では、愛鳥の健康のために必要な栄養が含まれていないと言われますが、シードにはどのような栄養が含まれているか、調べてまとめてみました。
代表的な愛鳥用のシード7種
今回、愛鳥用のシードでは、以下の7種類が一般的です。
- アワ(粟)
- ヒエ(稗)
- キビ
- エンバク
- ソバの実
- カナリ―シード
- ヒマワリの種
7種類のシードの栄養価一覧
先ほど紹介した、インコが食べる代表的なシード7種類について、それぞれの栄養価をまとめてみました(中型インコ完全飼育より)。
アワ(粟)
アワは基本的なシードの1つで、複数のシードを混ぜ合わせた混合シードにも必ず入っているシードです。
- エネルギー(kal):364
- 炭水化物(g):73.10
- たんぱく質(g):10.50
- 脂質(g):2.7
- 食物繊維(g):3.4
- βカロテン(μg):0
- レチノール(μg):0
- ビタミンB1(μg):0.2
- ビタミンB2(mg):0.07
- ビタミンB6(mg):0.18
- ビタミンB12(μg):0
- ビタミンC(mg):0
- ビタミンD(mg):0
- ビタミンE(mg):0.6
- ビタミンK(mg):0
- ナイアシン(mg):1.7
- 葉酸(μg):29
- カルシウム(mg):14
ヒエ(稗)
ヒエもアワ同様に主要なシードの1つです。
- エネルギー(kal):367
- 炭水化物(g):72.4
- たんぱく質(g):9.7
- 脂質(g):3.7
- 食物繊維(g):4.3
- βカロテン(μg):0
- レチノール(μg):0
- ビタミンB1(μg):0.05
- ビタミンB2(mg):0.03
- ビタミンB6(mg):0.17
- ビタミンB12(μg):0
- ビタミンC(mg):0
- ビタミンD(mg):0
- ビタミンE(mg):0.1
- ビタミンK(mg):0
- ナイアシン(mg):2
- 葉酸(μg):14
- カルシウム(mg):7
キビ
キビは、カロリーがシードの中でも最も少ないですが、炭水化物などは多く含まれています。
- エネルギー(kal):356
- 炭水化物(g):73.1
- たんぱく質(g):10.6
- 脂質(g):1.7
- 食物繊維(g):1.7
- βカロテン(μg):0
- レチノール(μg):0
- ビタミンB1(μg):0.15
- ビタミンB2(mg):0.05
- ビタミンB6(mg):0.2
- ビタミンB12(μg):0
- ビタミンC(mg):0
- ビタミンD(mg):0
- ビタミンE(mg):微量
- ビタミンK(mg):0
- ナイアシン(mg):2
- 葉酸(μg):13
- カルシウム(mg):7
えん麦
- エネルギー(kal):380
- 炭水化物(g):69.1
- たんぱく質(g):13.7
- 脂質(g):5.7
- 食物繊維(g):9.4
- βカロテン(μg):0
- レチノール(μg):0
- ビタミンB1(μg):0.2
- ビタミンB2(mg):0.08
- ビタミンB6(mg):0.11
- ビタミンB12(μg):0
- ビタミンC(mg):0
- ビタミンD(mg):0
- ビタミンE(mg):0.6
- ビタミンK(mg):0
- ナイアシン(mg):1.1
- 葉酸(μg):30
- カルシウム(mg):47
ソバの実
ソバの実は、混合シードに含まれませんが、カロリーが低く、また他のシードとは異なる形状なので、違った食感を楽しめるシードです。
- エネルギー(kal):361
- 炭水化物(g):69.6
- たんぱく質(g):12
- 脂質(g):3.1
- 食物繊維(g):4.3
- βカロテン(μg):0
- レチノール(μg):0
- ビタミンB1(μg):0.46
- ビタミンB2(mg):0.11
- ビタミンB6(mg):0.3
- ビタミンB12(μg):0
- ビタミンC(mg):0
- ビタミンD(mg):0
- ビタミンE(mg):0.2
- ビタミンK(mg):0
- ナイアシン(mg):4.5
- 葉酸(μg):51
- カルシウム(mg):17
カナリ―シード
カナリーシードは主要なシードとして混合シードにもよく含まれていますが、与えすぎは肥満の原因になると言われています。
※3大栄養素と食物繊維のみ掲載
- エネルギー(kal):377
- 炭水化物(g):59.4
- たんぱく質(g):21.3
- 脂質(g):7.4
- 食物繊維(g):21.3
- カルシウム(mg):20
ヒマワリの種
ヒマワリの種は、オイルシードとも呼ばれ、非常に脂肪分が多く、主食として与えてはいけないシードです。
- エネルギー(kal):611
- 炭水化物(g):17.2
- たんぱく質(g):20.1
- 脂質(g):56.3
- 食物繊維(g):
- βカロテン(μg):9
- レチノール(μg):1
- ビタミンB1(mg):1.72
- ビタミンB2(mg):0.25
- ビタミンB6(mg):1.18
- ビタミンB12(μg):0
- ビタミンC(mg):0
- ビタミンD(mg):0
- ビタミンE(mg):12
- ビタミンK(mg):0
- ナイアシン(mg):6.7
- 葉酸(μg):280
- カルシウム(mg):81
ヒマワリの種は高脂肪、肥満に注意
他のシードに比べると、ヒマワリの種には脂質が大量に含まれていることが分かります。そのため、インコが食べすぎてしまうと、肥満になりやすくなります。脂肪分が多い分、嗜好性も高く、ヒマワリの種が好物な個体も多いです。
かつては大型インコやオウムの食事に、ヒマワリの種を与えることは一般的でした。しかし、現在では、大型種でもヒマワリの種のみを主食として与えるのは、控えるべきという意見が多いです。ヒマワリの種は、おやつとして1日に数粒与える程度に留めるのがオススメです。
また、よく与えすぎに注意と言われるカナリ―シードは、他のシードに比べると脂肪分が多くなっています。しかし、ヒマワリの種と比較すると、脂肪分は少なく、稗の2倍程度です。そのため、他のシードとの比率をきちんと配慮し、愛鳥がバランスよく食べていれば、与えても肥満を防ぐことができます。
シードだけではビタミンなどの栄養が不足
代表的なシード7種類に含まれている栄養素を見ると分かりますが、炭水化物やたんぱく質、脂質に関しては十分に含まれていますが、ビタミンなどの栄養素については絶対的に不足していることが分かります。
また、カナリ―シードやヒマワリの種は、他のシードと比較しても脂肪分が高いです。そのため、与えすぎると肥満を招く恐れがあります。特に、これらはインコにとって非常に嗜好性が高く、美味しく食べるため、注意が必要です。
副食として野菜を与えることを推奨
各シードの栄養価の通り、ビタミンなどの栄養素については、シードだけでは不足してしまいます。きちんとビタミンなどを摂取しないと愛鳥の健康を維持できなくなり、ビタミン不足による病気も発症する恐れがあります。
そのため、インコの主食にシード食を与える場合は、必ず副食として、ビタミンが豊富な野菜を与えるようにしましょう。インコが食べられる野菜については以下の記事でまとめています。
なお、人間が普段食べている野菜でも、与えてはいけない種類も数多く存在します。そうした野菜は与えないようにしてください。
まとめ・終わりに
今回、インコが主食として食べているシードのうち、代表的な7種類について、栄養価を調べてみました。シードは主食として必要な炭水化物やたんぱく質、脂質の三大栄養素は含まれています。しかし、ビタミンなどの栄養素は絶対的に不足しています。そのため、シードを与える場合は、必ずビタミンが含まれている野菜などを副食として与えるようにしましょう。
また、ヒマワリの種などは脂肪分が多いため、与えすぎにも注意しましょう。
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