チコちゃんに叱られるで「なぜ鳥は卵を温める?」が紹介!抱卵の理由に疑問の声も

2019年8月24日鳥メディア

チコちゃんに叱られるの疑問「なんで鳥は卵を温めるの?」

2019年8月23日19:30より放送されたNHK総合「チコちゃんに叱られる」で、「なぜ鳥は卵を温めるの?」というチコちゃんの疑問が取り上げられました。

鳥が生んだ卵を温める理由についての放送内容と専門家の解答について紹介したいと思います。

※記事には放送内容のネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

※2019年9月20日追記 9月23日(月)16時15分より再放送があります。

 

2019年8月23日放送のチコちゃんに叱られる概要

  • 放送局:NHK総合
  • 放送名:ロストサマー!二度と帰れないあの夏の日何してたっけSP
  • 放送日時:2019年8月23日(金)19:30~20:42
  • ゲスト:指原莉乃、草刈民代、松重豊
  • 再放送:2019年9月23日(月・祝)の16時15分~17時28分(追記)
  • 公式HP:チコちゃんに叱られる(NHK)

NHK総合にて2019年8月23日に放送されたチコちゃんに叱られる

引用:チコちゃんに叱られる公式HPより

※(再放送情報追記)2019年9月23日(月・祝)の16時15分~17時28分に、「ロストサマー!二度と帰れないあの夏の日何してたっけSP」が再放送されます。

 

「なぜ鳥は卵を温める?」の放送内容

上記の「なぜ鳥は卵を温める?」というチコちゃんの疑問は、1番目に放送されました。

チコちゃんがナインティナインの岡村隆史さんに「鳥のように芸能界を優雅に羽ばたいているステキな大人ってだーれ?」と尋ねました。

岡本さんはゲストの草刈民代さんを指名したところ、チコちゃんから「鳥ってどうやって産まれるの?」と聞かれ、「卵から」と草刈さんが回答しました。

ここで、今回の本題となるチコちゃんの疑問、「なんで鳥は卵を温めるの?」という疑問が投げかけられます。

チコちゃんに叱られるの疑問「なんで鳥は卵を温めるの?」

草刈民代さんは、「温めることによって、卵を成長させる」と回答しますが、お決まりのフレーズ「ボーっと生きてんじゃねー」を受けてしまいました。

他のゲストの松重豊さん、指原莉乃さんにも回答を求めますが、見当違いな回答を行ってしまいます。

この理由について、インコたちと触れ合える鳥カフェ「鳥のいるカフェ浅草店」のお客さんに取材しますが、考えたことがない方が多い状態でした。

 

解答者は日本動物科学研究所の今泉忠明氏

「なぜ鳥が卵を温める?」のチコちゃんの疑問に解答するのは、日本動物科学研究所の今泉忠明所長です。

今泉忠明氏は動物学者で、お父さんやお兄さんも動物学者という学者一家です。

ベストセラーになった「残念な生き物図鑑」や「わけあって絶滅しました」の監修を担当されています。

今泉忠明氏は、今回でチコちゃんに叱られる4回目の出演だそうです。

 

鳥類が卵を温める理由についての解答は?

今泉忠明氏は「鳥類が卵を温める理由」として、以下のように解答しました。

「自分の体が冷えて気持ちいいから」

鳥の卵は温めないと成長できませんが、そもそも親鳥は、そうしたことを知っているわけではありません。しかも、鳥は羽毛に体を覆われているため、そのまま卵を抱えても体温が伝りにくく、温めることができません。

鳥は繁殖期になると、胸からお腹にかけての羽毛が抜け落ちます。この抜け落ちた部分を抱卵斑と言います。

この羽毛が抜け落ちた部分は血管が枝分かれしていて、温かい部分の面積が増えるため、ここに直接卵が触れると、卵に体温が伝わりやすく、卵の成長が進むのです。

実は親鳥自身は自分の子どもを早く育てるために温めているわけではないのです。

皮膚(抱卵斑)に冷たい卵が当たると、気持ちい~と思っているのです。(今泉氏+ナレーション)

抱卵斑は39度のため、卵に当たるとタマゴが温まる

なお、複数の卵を温めている際は、卵の片側が温まると、親鳥は卵を転がして、冷たい部分を温めるようにして、それぞれの卵を均一に温めるようにするそうです。

「愛情ではなく、体にプログラミングされた仕組み」とのことでした。

 

今泉忠明氏は子育て=愛ではないと主張

その後、番組スタッフの方が鳥にも愛情があることを必死に説きますが、今泉忠明氏はすべて反論します。

「ほかの鳥に卵を狙われたとき、必死に親鳥は卵を守ろうと戦う」

→動物は全部自分のものだと思っている。自分のものを取られたくないため、だから守る

「ペンギンは極寒の地で寒さに耐えて、卵を守っている」

→ペンギンの羽毛は保温性が高く極寒の地でも温かい。抱卵斑に冷たい卵が当たると気持ちいいと感じている。オスが卵を温めるが、メスが食べ物を持ってこないと、抱卵を放棄して食べ物を探す

「ヒナがかえったら、親鳥は必至に餌をヒナに与える」

→色に対する反応で、ヒナの口の中の赤や黄色に脳が反応し、反射的に餌を与える

今泉忠明氏は「人間の物差しで愛情とか母性とか決めちゃわないで、動物目線で探求していく。そういうものを追い続けることがロマン」と説きます。

最後にチコちゃんは、「(今泉)先生の心を温めたいわ」とコメントしました。

 

チコちゃんに叱られるの放送内容についての意見・コメント

チコちゃんに叱られるの「なぜ鳥が卵を温めるのか?」の放送を見た視聴者から、色々な意見がSNSに挙がりました。

今回の理由に対し、面白い・興味深いといったコメントも集まっています。

しかし、鳥好きや鳥詳しい方からは疑問の声が挙がっています。

 

愛鳥家は鳥の深い愛情を理解

チコちゃんに叱られるでは、鳥が抱卵する理由として「体が冷えて気持ちいいから」という回答とともに、鳥の子育てで見られる多く行動が「愛ではない」と説明しました。

しかし、鳥と一緒に暮らしている愛鳥家の方は、鳥がもつ愛情深さを理解していると思います。

鳥カフェ「鳥茶かふぇTORIKOYA」のオオハナインコの女の子のひめちゃんを抱っこ

鳥と一緒に生活していると、飼い主や他の鳥に愛情を注ぐ場面は多々見られます。

哺乳類などとも比較されますが、哺乳類と同等、時にはそれ以上の愛情、母性を発揮していると思います。

 

「体が冷えて気持ちいいから」はあくまで仮説

もちろん刺激による反応に引き起こされる行動は人間含め存在します。

しかし、実際にはそれだけでは説明がつかないものも多いです。

例えば、冷たくて気持ちいいだけであれば、卵の形状に似た石などの代替物でも構わないはずです。

今泉忠明氏の説明でも「気持ちいい思っている」とあり、そうした説を証明する実験の紹介は一切ありませんでした。

そのため、「鳥が卵を温める理由は体が冷えて気持ちいいから」は、あくまで仮説の1つにすぎません。

※放送でも「あくまでも、動物行動学に基づいた見解の一つです」と紹介されています。

 

まとめ・終わりに

今回、2019年8月23日に放送されたNHK総合「チコちゃんに叱られる」で、「鳥が卵を温める理由」が紹介されました。

動物学者の今泉忠明氏によると、「体が冷えて気持ちいいから」と解答し、動物目線で行動について探求することの重要性を説きました。

ただ、この解答はあくまで諸説ある中の1つで、実証実験の紹介もなく、仮説の域を出ていないです。

愛鳥家の方は、鳥がどれだけ愛情深い存在かご存知だと思います。

今泉忠明氏は鳥に愛情や母性がないと説明しましたが、鳥たちの観察を続けることで、いつか反論できたらと思います。