【放送後追記】5月31日のダーウィンが来たはヤンバルクイナの保護活動に密着!野生下で初の子育て成功?

鳥メディア

5月31日のダーウィンが来たはヤンバルクイナの保護活動に密着!人工飼育したヤンバルクイナの野生下で初の子育て成功

2020年5月31日(日)のNHK・ダーウィンが来たは、ヤンバルクイナの保護活動が特集されます。

絶滅の危機に瀕しているヤンバルクイナの保護するプロジェクトに密着取材し、人工飼育のヤンバルクイナが野生下で子育てに取り組む様子が取り上げられます。

ダーウィンが来た!「密着2年!ヤンバルクイナ保護作戦」の放送内容について紹介したいと思います。

※ヤンバルクイナ保護特集の放送を受け、放送内容など記事を追記しました。

 

5月31日放送の「ダーウィンが来た!」概要

  • タイトル:「密着2年!ヤンバルクイナ保護作戦」
  • 放送日:2020年5月31日(日)19:30~19:58
  • 再放送:2020年6月2日(火)04:02~04:30
  • 放送局:NHK総合
  • 番組HP:ダーウィンが来た!(NHK)

ひょうきんな表情を見せるヤンバルクイナ(NHKの番組HPより)

推定生息数は、わずか1500羽。世界でも沖縄の「やんばる」の森にしかいない絶滅危惧種の鳥、ヤンバルクイナの保護プロジェクトに密着した。生息数の回復を目指し、人の手で育てたヒナを森に放つ試みが始まって6年目の去年、一羽のオスが野生のメスとペアになり、巣を構えたことを初確認。ヒナが誕生し子育てが成功すれば歴史的な快挙だ。果たしてオスの子育ては成功するのか?保護プロジェクトの最前線に迫る。

 

ヤンバルクイナとは?

ヤンバルクイナは沖縄に生息するツル目クイナ科に属する鳥です。

山階鳥類研究所の研究員によって、1981年に新種の鳥として発表されました。

ヤンバルクイナが草原を歩いている様子の写真

ヤンバルクイナは飛べない鳥として知られていますが、元々は飛翔できていたと考えられています。

沖縄に生息するようになって、外敵から空を飛んで逃げる必要性がなくなった結果、翼が退化し、飛べなくなったと言われています。

 

推定個体数が約1500羽の絶滅危惧種

そんなヤンバルクイナは発見されてから個体数が減少しており、絶滅危惧ⅠA類として絶滅危惧種に指定されています。

ダーウィンが来たの番組概要では、ヤンバルクイナの推定個体数はおよそ1500羽と記載がありました。

ヤンバルクイナの個体数が減少する理由として、以下の3つが原因とされています。

  1. 森林伐採・開発による生息環境の破壊
  2. 自動車による交通事故による死亡
  3. 犬・野猫・マングースなどの外来種による捕食

元々マングースは沖縄には生息していませんでしたが、沖縄の毒蛇・ハブを駆除するために放たれました。

マングースの写真

しかし、ハブではなくヤンバルクイナなどの他の生き物を襲い、生態系に大きなダメージを与えました。

※現在はマングース防除事業によって、以前よりもマングースの生息数が減少しています。

 

人工ヒナの野生での子育てに成功?

絶滅の恐れがあるヤンバルクイナを保護し、個体数の回復を目指したヤンバルクイナ保護プロジェクトが行われています。

2014年から人工飼育したヤンバルクイナのヒナをやんばるの森に放ち、繁殖させる試みがスタートしました。

ヤンバルクイナのヒナの写真(NHKダーウィンが来たのHPより)
ダーウィンが来たHPより引用

6年目の2019年には人工飼育したオスと野生のメスがペアになり、子育てを行うための巣づくりを行ったことが確認されました。

今回のダーウィンが来たでは、ヤンバルクイナの保護活動に2年間の密着取材を行ったそうです。

その中で人工飼育のオス個体が子育てに挑戦する様子を取材されました。

人工飼育のオスと野生のメスのペアによる、ヤンバルクイナの子育てが成功するのか?

ダーウィンが来たで放送される取材映像がとても気になります。

 

(追記)ヤンバルクイナ保護特集の放送内容

冒頭のシーンで、沖縄本島北部のやんばるの森の映像がながれました。

日本の植物の1/4が見られる豊かな森で暮らしているのがヤンバルクイナです。

ヤンバルクイナは赤いくちばしと赤い足が特徴的なこの沖縄でのみ生息するとして紹介されました。

ヤンバルクイナの紹介

ヤンバルクイナの全長35cmほどで、最大の特徴は飛べないことです。

やんばるの森には元々天敵となる生き物が少なかったため、飛べなくなったと紹介されました。

ヤンバルクイナの数が激減させた原因として、明治時代に持ち込まれたマングースが挙げられました。

2005年には推定700羽まで減少し、絶滅まで待ったなしと言われるほどになりました。

ヤンバルクイナの保護活動がスタート

そんな中、地元の獣医師の長嶺隆さんがヤンバルクイナの絶滅に食い止めるため、たちがりました。

2009年から環境省と長嶺さんがタッグを組み、保護プロジェクトに乗り出しました。

目指すのは人の手で育てたヤンバルクイナのヒナを自然に戻し、繁殖させることです。

そのため、施設での飼育環境はできるだけ自然に近い環境で飼育を行うようになりました。

その中で2017年6月に生まれた「しか坊」が今回の放送の主人公です。

しか坊というのは沖縄の言葉で、「臆病者」を意味します。

ピンクとオレンジ色の足輪が目印として、2018年にやんばるの森に放たれました。

この足輪には電波が飛ぶようになっており、どのように行動しているか追跡することができます。

人工飼育のヤンバルクイナが野生で子育て開始

ある日、しか坊が縄張りの一箇所から動かなくなったことを受け、調査したところ、メスとペアになってくぼみで生活していることがわかりました。

しか坊は野生のメスとカップルになり、メスが産んだ卵を温めていたのです。

普段は夜になると天敵のへびから身を守るため、木の上に登るのですが、しか坊が抱卵しているためそのままくぼみ滞在し、夜通し卵を温めていました。

野生の食べ物を飼育施設でも体験

ヤンバルクイナは野生ではカタツムリの仲間であるヤンバルマイマイを食べています。

このヤンバルマイマイは人工飼育の施設でも食事として与えられています。

飼育施設で野生で食べる獲物の食べ方を学ぶことで、狩りや食べ物を食べられるようにしています。

ヒゲじいから繁殖がうまくいかなかった理由が質問?

ヒゲじいから、これまで人工飼育のヤンバルクイナがなぜ繁殖できなかったのか?と質問がありました。

これまで放たれた人工飼育のヤンバルクイナは多くが天敵のカラスやハブに襲われてしまっていたそうです。

人工飼育では天敵の存在がないため、天敵への警戒心が薄くなり、狙われてしまっていました。

そこで3年前からは人間が天敵代わりになり、カラスを模した模型と鳴き声で威嚇したり、ハブの剥製を使い、警戒心を養うようにしました。

このように天敵に対する警戒心を養うを行うことで、森に放たれた人工飼育のヤンバルクイナの存命率が高くなりました。

ヤンバルクイナにさらなる脅威

これまでの天敵であったマングースは、国を挙げた対策によって個体数を減らしました。

しかし、それに代わって新たに被害が増えてきたのが野生化したペットたちです。

ペットから犬や猫がヤンバルクイナなどの固有種を襲うようになってしまいました。

現在、こうしたペットを捨てないようにするキャンペーンや野生化したペットを保護する運動が行われています。

無事にヒナが誕生

その後しか坊の巣を見ると、2羽のヒナが孵化していたことが確認されました。

人工飼育されたヤンバルクイナがヒナを孵したという歴史的快挙です。

お母さんのヤンバルクイナが虫などのご飯を取ってきて、しか坊に渡してヒナたちに与えています。

孵化して1日が経過すると、しか坊が巣からヒナと一緒に出てきました。

その後、2羽いたヒナはいつのまにか1羽しか見えなくなり、どうやら1羽は命を落としてしまったそうです。

ヤンバルクイナの侵入者が

ある時、ヤンバルクイナが警戒の鳴き声を挙げました。

しか坊の縄張りの中に、縄張りを持たないヤンバルクイナが侵入し、子供を襲ってきました。

しかし、しか坊は、子どもを守るため、果敢に侵入者に飛び蹴りを行いました。

飼育されていた時は臆病者と言われたしか坊の面影はもうありません。

今回、しか坊の快挙によって人工飼育による繁殖に希望の光が見えました。

ぜひ、さらにヤンバルクイナの保護活動が進み、個体数が回復することが望まれます。

「今年もこの森に新たな10羽が放される予定です。絶滅の危機を乗り越えようと懸命に歩むヤンバルクイナたちをしっかり見守っていきたい」

というナレーションで締められました。

 

まとめ・終わりに

今回、2020年5月31日(日)に放送されるダーウィンが来た「密着2年!ヤンバルクイナ保護作戦」で、ヤンバルクイナが取り上げられることを紹介しました。

絶滅が危惧されているヤンバルクイナの保護活動に密着し、人工飼育のオスが野生下で子育てに挑戦する様子を映像が放送されます。

人工飼育の個体が野生下での子育てに成功すれば、歴史的快挙です。

ぜひ、ヤンバルクイナの子育ての様子を19時30分からのダーウィンが来たの放送でご覧ください!