インコ・オウムのクチバシは食べるだけじゃない!嘴(くちばし)が持つ4つの役割
インコやオウムの特徴としてよく挙げられるのは、一般的な鳥類とは異なる丸みを帯びつつ、下方向に尖ったクチバシです。
クチバシの役割というと、木の実などを食べるために使うイメージが強いですが、実はそれだけではありません。
今回、インコ・オウムのクチバシの働きについて紹介します。
クチバシは鳥類が持つ特徴の1つ
クチバシはすべての鳥類が持つ身体的特徴の1つです。
鳥の中でクチバシがない種類については現在のところ確認されていません。
鳥類以外では、哺乳類ではカモノハシ、爬虫類ではカメといった一部の種類のみがクチバシを保有しています。
哺乳類や爬虫類の生き物が持っている歯の代わりに食べ物を食べる際に利用されます。
なお、クチバシはケラチンという物質でできています。これは人間の身体で言うところの爪と同じ成分となっています。
インコ・オウムの嘴は鳥類の中でも独特
一般的な鳥類のクチバシは、カラスやスズメのように前方向に尖っている形状が多くなっています。
それに対して、インコやオウムは上くちばしが下方向に曲がりながら先端になるほど尖っています。
インコの上クチバシは形状的には、ワシやフクロウといった猛禽類の鋭いクチバシにも似ています。
ただ、下クチバシが猛禽類は平らな形をしているのに対し、インコの下クチバシは上クチバシに噛み合うように尖っています。
木の実を食べるのに便利な形状
インコのクチバシはその形状から、木の実などの種子を食べるのに適しています。
前方に尖っている一般的な形状のクチバシでは、固い木の実を砕くのが困難です。
そのため、カラスはクルミを食べるために、道路にクルミを置き、車を通過させてクルミの殻を割ろうと試みることがあります。
インコでも大きさによりますが、大型インコ・オウムだとクルミのような固い木の実でもクチバシを上手に使って殻を割ることができます。
さらにクチバシで食べ物をすり潰して食べやすくしたりと、穀物や種子を食べるのにクチバシを便利に使っています。
食事だけじゃない!インコのくちばしの4つの役割
ただ、インコのくちばしは、食事に使うだけではありません。
食事以外にも色々な場面でくちばしが使われています。
インコのクチバシの主な役割としては以下の4つが挙げられます。
- 木の実などの食べ物を食べる
- くちばしを使った移動
- 羽繕いなどの身繕い
- パートナーとの愛情表現
1つ目の食事については先程紹介したので、残り3つの役割について解説します。
②くちばしを使って移動
インコのクチバシは、「第3の足」とも言われています。
羽を使わずに移動する時に、クチバシを上手に使って移動しやすくしています。
ケージの中を移動する時も、網の部分をクチバシで先に掴んだあと身体を移動させます。
止まり木や飼い主の手に乗る時も、足ではなくクチバシを持ってくる子も多いです。
このようにインコはクチバシを第3の足として移動の手段に活用しています。
③羽繕いなどの身繕い
インコのクチバシは第3の足として、羽繕いなどにも使われています。
身体のつくりから尾羽といった顔から遠い場所までクチバシが届くようになっています。
尾羽の付け根あたりに尾脂線があり、羽を水や汚れから守る脂を分泌します。
分泌された脂を身体全体に行き渡らせて、羽をコーティングして、羽繕いを行います。
④パートナーとの愛情表現
クチバシは前述したように人の爪と同じケラチン物質でできています。
ただ、クチバシの内部には神経が通っており、味覚などの感覚を有しています。
インコ同士でクチバシを甘噛みしたり、吐き戻しを行うのはパートナーへの愛情表現になっています。
クチバシというと食べ物を食べるためのものという印象が強いですが、このように色々な役割を果たしています。
まとめ・終わりに
今回、インコ・オウムのクチバシに関する役割について解説しました。
オウム目のインコは、ほかの鳥類に比べ、クチバシが下に曲がり尖った形状で木の実や種子を食べやすいという特徴があります。
ただ食べるという他に、第3の足として移動や羽繕いに使ったり、パートナーへの愛情表現にも用いられます。
ぜひ、そうした役割があることを知った上で愛鳥のインコを観察してみてください。
ディスカッション
コメント一覧
こんにちは
不思議に思うのですが、種類はわからないインコさんが上のくちばしを上下に動かしているのを見たことがあります。
普通の鳥さんは頭に強く付いていて動かないだろうと思うのに、インコさんには動かせる種類があるのですか?
あるいは全部動かせる?
じゃあ、普通の鳥さんも動かせるのでしょうか?
ではまた、ね
ねこ丸様
コメントありがとうございます。
人間の口のように複雑な動かし方は難しいと思いますが、開ける形に上下させる程度は可能だと思います。
鳥種によっては主に上くちばしのみを動かす種類等もいるようです。
御返事ありがとう
ちょっと、どう書いて良いのかわからないのですが、クチバシといえば鳥類、亀などに限られるとして、
亀さんなどは上顎と上クチバシ、下顎と下クチバシは強く結びついていますから、その部分で動くことはなく顎の関節の自由度の範囲(これがけっこう広い)でしか動かないはずです。
普通の鳥さん類も同じ、キツツキさんがグニャグニャしてたら突けません。
しかし、インコさんは上クチバシが上顎とはゆるく付いているようで、結構動くようです。
しかしよく似たワシさんはやはり動かない様です。
そこでインコさんに詳しい方にお聞きしようと思った次第です。
ちょうどの動画がありWEB上に残っていれば、URLをお知らせするだけで見ていただけるんですが、
「tumblr_ou4zouyqod1uvv5gh.mp4」インコさんがじゃれている動画です、オカメさんがウワクチバシを動かしていました、でも探せなく成っています。
ギガ便というファイル転送サイトがあります。「https://gigafile.nu/」
良ければここにアップしてそのアドレスをお知らせすれば、ダウンロードしてみていただけるかと思っています。
期間は2週間にしていますが、見たくないとお考えなら見なければいいと思います。
https://xgf.nu/9HTL
もしよろしければ、お願いします。
こんばんは
他にありました。
https://www.pinterest.jp/pin/914862415846462/
ピンタレストというページで、くちばしをパクパクさせていました。
やはりインコさんはウワクチバシが動くようです。
昔、実家にいたコザクラインコさんがキビタイインコさんの籠を覗いたようで、ウワクチバシを取られてしまい、
もう一羽が餌を食べさせて、だいぶ変わったけどなんとか生えてきました。
ではまた