インコの足指(趾)は「対趾足(たいしそく)」!特徴とメリットを解説
インコの足の指部分は「対趾足(たいしそく)」と呼ばれる足の形状をしています。
鳥類の多くは三前趾足と呼ばれる形態の事例が多い中、インコが持つ「対趾足」にはいくつかのメリットがあります。
今回、インコの足の形状の特徴と対趾足のメリットについて解説します。
鳥類の趾(あしゆび)の形状は種類ごとに差異
鳥類は哺乳類でいうところの足の指に相当する趾は、基本的に4本しかありません。
元々は人間などと同じように5本ありましたが、5本目の趾は退化してしまっています。
※例外として、ウコッケイは第5趾が残っています。
この足指の向きは鳥の種類ごとに異なっており、それぞれの形状ごとに名称が付けられています。
スズメ目など大半の鳥類は三前趾足
鳥類の中でも最も多いスズメ目の種類では、三前趾足と呼ばれる足指の形状をしています。
第1趾が後方に向いており、残りの第2趾・第3趾・第4趾が前方に向いています。
この形状は木の枝を掴むのに適しており、樹上生活が多い鳥類にとって都合がよい形です。
飼い鳥の中では、文鳥の足が三前趾足の形状をしています。
その他に、キンカチョウやカナリアなどのフィンチ系の飼い鳥が三前趾足です。
インコの足部分は対趾足(たいしそく)
鳥類の多くが持つ三前趾足に対し、インコの足指部分は、対趾足(たいしそく)と呼ばれる形状です。
上の写真だと、足の内側にある第1趾が後方、第2趾・第3趾が前方、第4趾が後方に向いています。
対趾足はオウム目に分類されるインコ・オウム共通の形状となっています。
対趾足の特徴とメリット
対趾足は、一般的な三前趾足では前方にある第4趾が後方に向いています。
それによって木の枝を掴む力が三前趾足よりも高くなっています。
さらに前後に2本づつ足指があることで、モノを掴んで持ち上げる能力が、他の鳥類よりも優れています。
枝を掴む力も強くなっているので、止まり木に片足で止まりながら、もう片足で木の実を食べるといった芸当が可能です。
この対趾足の特徴を巧みに生かして、飼い鳥だけでなく、野生のインコも上手く生活をしています。
なお、趾部分には人間の指にもある指紋に相当する足紋があるため、人間同様にスマホを操作することも可能です。
他の対趾足を持つ鳥類
対趾足は、インコが属するオウム目だけの特徴ではありません。
カッコウ目やキツツキ目、フクロウ目なども対趾足の形状です。
フクロウの場合、インコの対趾足と少し異なっており、後方外側の第4趾は前方にも向けることができます。
まとめ・終わりに
今回、インコの足指の特徴について解説しました。
一般的な鳥類は三前趾足と呼ばれる趾(あしゆび)の形状ですが、インコ・オウムは対趾足と呼ばれる前に2本、後ろに2本の趾がある形をしています。
この対趾足の形状によって、インコは物を掴む能力に長けており、さらに木の枝を掴む能力も高くなっています。
それによって、片足で枝に止まり、もう片足で木の実を食べるといった行為が可能です。
インコが普段どのように足を活用しているか、対趾足の使い方をぜひ観察してみてください。
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