【放送後追記】5月26日のダーウィンが来たはカササギフエガラス特集!凶暴鳥が人を襲う理由に迫る
2024年5月26日に放送されるダーウィンが来たでは、オーストラリアのカササギフエガラスが取り上げられます。
カササギフエガラスは人を執拗に攻撃する凶暴鳥として知られています。
なぜ人を襲うのか?群れでどのような生活を送っているのか密着取材で明らかにします。
※カササギフエガラス特集「密着!進撃の暴れ鳥」が放送されたので、放送内容を追記しました。
5月26日放送の「ダーウィン来た」概要
- タイトル:「密着!進撃の暴れ鳥」
- 放送日:2024年5月26日(日)19:30~19:58
- 放送局:NHK総合
- 番組HP:ダーウィンが来た!(NHK)
オーストラリアで「謎の凶暴鳥」と恐れられるカササギフエガラス。人を襲う理由を探って群れに密着すると、鉄のオキテで団結し、支えあって生きる意外な素顔が見えてきた!
人をしつこく追いかけて攻撃するオーストラリアの“凶暴鳥”カササギフエガラス。ある町では8割の人が襲われた経験があるという調査結果もあるほどだ。ところが普段の暮らしはとても穏やか。平和のカギは、ケンカをふせぎ絆を強める厳しいオキテだ。上下関係のもと歌で団結し、縄張りを守り、群れで協力して天敵のタカも撃退する!さらに子育てのときは群れ総出でヒナを世話し、遊び相手にもなる。“凶暴鳥”の意外な素顔を目撃!
カササギフエガラスとは
カササギフエガラスはオーストラリアならびにニューギニア島に生息している鳥類です。
体長は約40cmほどで体全体が黒い羽に覆われていて、一部に白い羽が生えています。
カササギという名前がついていますが、カササギとは類縁関係はなく、フエガラス科に分類されます。
人を攻撃する「マグパイアタック」が有名
カササギフエガラスはオーストラリアでは人を襲う鳥として知られています。
カササギフエガラスは英語でAustrailan Magpie(マグパイ)と言い、カササギフエガラスの攻撃は「マグパイアタック」と呼ばれます。
人を追いかけて攻撃するほど激しい攻撃は年間3000件を超えるほどの被害件数です。
歩行者も襲われますが、自転車でサイクリングしている人間を多く襲います。
2019年には死亡事故も
CNNニュースサイトではカササギフエガラスにサイクリング中の男性が襲われて死亡する事故が報じられています。
鳥に襲われ男性死亡、豪州で「マグパイ・アタック」被害続出(CNN)
ニュース記事によると、カササギフエガラスの攻撃が直接の死因ではなく、襲撃から逃れようとしてフェンスに激突してしまったのが原因です。
このようにカササギフエガラスによるマグパイアタックによって人間への被害も多く発生しています。
カササギフエガラスが人を攻撃する理由は?
そこで気になるのが「なぜカササギフエガラスが人間を攻撃するのか?」です。
とりわけ自転車に乗ってサイクリング中の人を多く攻撃するそうですが、カササギフエガラスからすれば、自転車に乗った人間との体格差は大きいです。
それにもかかわらず人間に攻撃を行うというのは理由があるからと推測されます。
ダーウィンが来たはカササギフエガラスがマグパイアタックを行う理由を密着取材によって明らかにします。
群れで団結して天敵の撃退や子育てに対応
カササギフエガラスは単独で行動せず、群れで暮らしています。
カササギフエガラスの群れには上下関係など厳しいルールがあるそうです。
群れの団結力を活かして、縄張りの防衛や天敵のタカなどを撃退するとのことです。
さらに子育てでもペアだけでなく群れのカササギフエガラスが総出で生まれたヒナをお世話するそうです。
放送ではカササギフエガラスの団結力を発揮した映像も放送されます。
オーストラリアといえばインコの生息地
カササギフエガラスが生息しているオーストラリアといえば、飼い鳥のインコたちの原産地です。
ダーウィンが来たの公式Xアカウントでも、取材中にインコやオウムが目立つとの投稿がありました。
オーストラリアのパースは、
大都市なのに野鳥の宝庫!
特にインコ・オウムの仲間が目立ちます公園の遊具の上でくつろいだり、
気ままにぶらんこで遊んだり日本ではペットとしておなじみの
オカメインコも野生!⏰26日夜7時30分~『密着!進撃の暴れ鳥』#ダーウィンが来た#ダーウィン鳥部pic.twitter.com/eXYjpGqhkW
— ダーウィンが来た! (@nhk_darwin) May 22, 2024
SNSでもモモイロインコなどの映像が投稿されたことから、放送でもインコやオウムの映像が流れるかもしれません。
(放送後追記)カササギフエガラス特集の放送内容
いきなり冒頭のシーンでキックボードに乗った子どもがカササギフエガラスに執拗に襲われていました。
ニュース番組でもカササギフエガラスに襲われることを取り上げていました。
オーストラリアでは多くの人がカササギフエガラスに襲われたことがあるそうです。
悪名高い凶暴鳥として知られるカササギフエガラスですが、群れの平和を守るための鉄の掟があるそうです。
朝起きると群れで大合唱し、目上の個体に会ったらすぐ挨拶、さらに自分で子どもでなくても共同で子育てします。
どうしてこんな平和な鳥のカササギフエガラスが凶暴になってなぜヒトを襲うのか?その秘密を明らかにします。
鉄の結束で団結”暴れん坊鳥"の掟
今回の放送はオーストラリア西部最大の都市・パースが舞台です。
市民の憩いの場である公園には、カササギフエガラス注意の文字が看板に書かれています。
すると1羽のカササギフエガラスがやってきました。
カササギフエガラスは大きさは40cmほどでカササギと似ていますが、カササギでもなくカラスでもありません。
オスは背中の白い羽の割合が多く、メスのほうが白い羽がまだらに生えていて、くちばしが黒っぽいのが3歳未満の若鳥です。
この公園では10羽程度の群れで暮らしているそうです。
カササギフエガラスの群れが地面を歩き回っていると小さな虫を食べています。
カササギフエガラスは地面の虫やトカゲ、時には植物の種や実など様々なものを食べます。
カササギフエガラスが公園で遊んでいる人のそばに近づき、襲うのか?と緊張が走ります。
しかし、カササギフエガラスは落ちていた食べ物を拾うだけで、人間を襲いませんでした。
カササギフエガラスは公園の中のものをフル活用し、水道から出る水を飲水にしたり、犬用の水飲み場で水浴びしたりします。
昼下がりに地面に倒れるカササギフエガラスを発見したものの、実は日光浴をしていただけでした。
そんな中、2羽のカササギフエガラスがケンカしていると思ったら、2羽で鳴いてケンカが終了しました。
実はカササギフエガラスが鳴いた鳴き声は仲直りの歌だそうです。
カササギフエガラスの群れには平和に暮らすための厳しい鉄の掟があるとのことです。
カササギフエガラスの掟①「毎日歌って団結すべし」
鉄の掟の1つ目は「毎日歌って団結すべし」です。
カササギフエガラスは「キャロル」という歌をよく歌うそうです。
この歌には絆を深める効果があり、揉め事の後の仲直りや縄張りを守る際に歌われます。
キャロルはカササギフエガラスの群れの団結に欠かせない歌とのことです。
カササギフエガラスの掟②「上下関係は態度で示すべし」
掟の2つ目は「上下関係を態度で示すべし」です。
1羽のカササギフエガラスがもう1羽のカササギフエガラスに身を屈めて尾を振っています。
目下のものは目上のものに上記のような挨拶をするそうです。
カササギフエガラスの掟③「順番は目上に譲るべし」
水道の下で水を飲むオスのカササギフエガラスの横で若鳥がじっと待機しています。
これが3つ目の掟「順番は目上に譲るべし」です。
カササギフエガラスの若鳥は目上のオスが水を飲み終えるのを待ってから水飲み場に移動します。
しかし、そのあとに別の目上のカササギフエガラスがやってきたことで若鳥は再びじっとして順番を譲ります。
厳しい掟を守ることで群れは秩序のある暮らしができているそうです。
ヒゲじいからカササギフエガラスの掟について質問
「掟がなくても仲良くできるのでは?」とヒゲじいから質問がありました。
それに対して、長年カササギフエガラスの研究をしているアマンダ・リドリー博士によると、カササギフエガラスの群れには他からやってきて血縁関係がない個体もいるそうです。
そうした状態で縄張りを守るには団結する必要があるとのことです。
とりわけ大事な掟が歌って団結で、群れの存続に欠かせないもので、歌を使うことで群れ同士での縄張り争いに挑みます。
カササギフエガラスの歌による縄張り争いで暴力的になることなく、平和に他の群れと共存できます。
リドリー博士が長年観察していますが、カササギフエガラスの2つの群れの縄張りは10年ほど位置が変わっていないそうです。
そうしたナレーションの回答に対し、「トラブルが起きても"オキテ"があれば大丈夫」とダジャレを披露しました。
春にカササギフエガラスに大きな変化が
春を迎えたオーストラリアのカササギフエガラスに大きな変化が生じます。
地元のニュース番組で「今年も彼らが襲いかかり始めました。散歩中は突然狙われるのでくれぐれもお気をつけください」と注意喚起がありました。
この時期、オーストラリア全域でカササギフエガラスの行動が豹変します。
ある町では住人の8割がカササギフエガラスに攻撃されたといいます。
攻撃対象は人だけでなく、散歩中の犬にも及びます。
なぜ春になると急にカササギフエガラスが攻撃的になるのでしょうか?
縄張りの中にある高い木の上を見ると、カササギフエガラスの巣が確認できました。
メスのカササギフエガラスが巣の上で何かしているとカメラをズームすると、ヒナがいて子育てが始まっていました。
そんな時カササギフエガラスのオスが鳴いていて、木の周りを飛び回っています。
木の中にヒナを襲う天敵であるアカハラオオタカが出現しました。
するとカササギフエガラスの群れが集結し、アカハラオオタカに威嚇して追い払います。
カササギフエガラスの凶暴な一面は、ヒナを守るための必死で立ち向かおうとした姿だったのです。
オーストラリアのインコ・オウムが紹介
カササギフエガラスが暮らすパースでは他にも多くの野鳥が見られ、その中で日本では馴染み深いインコ・オウムが取り上げられました。
木の上に止まるモモイロインコやオカメインコの映像が流れました。
さらにゴシキセイガイインコが巣穴から飛び立つシーンも。
公園の遊具に頭をこすりつけるモモイロインコやブランコに乗るアカビタイムジオウムも紹介されました。
個性的な鳥の中でも研究者から注目を集めるカササギフエガラス
インコやオウムなど個性的な鳥たちがいる中で、研究者から注目を集めているのがカササギフエガラスです。
その理由を探るために、西オーストラリア大学のエリザベス・スピーチリー博士の調査に同行します。
博士の前に現れたカササギフエガラスはずいぶん慣れた様子で、手の上にあるチーズを食べ始めます。
体重計の上にチーズを乗せると、カササギフエガラスが体重計に乗って体重を測定できました。
エリザベス・スピーチリー博士は「カササギフエガラスはすぐに人になれるのでとても研究しやすいです」と述べました。
カササギフエガラスは人の声や顔を覚えられるので、顔見知りになれば警戒されることはないため、実験にも協力的です。
研究者にとって鳥の知能を調べるための頼れるパートナーだそうです。
別の研究者であるミレーヌ・デュトゥール博士は天敵のトビの剥製を使った実験を行います。
子育て中のカササギフエガラスのメスにトビの剥製を見せると、威嚇を始めました。
こうした実験でカササギフエガラスは天敵が鳥なのか、地上の動物なのか、天敵の距離まで鳴き声で伝えることが判明しました。
群れの中で複雑なコミュニケーションが行われているのか現在も研究が進められています。
大波乱!ヒナたちの巣立ち奮闘記
公園でカササギフエガラスの子育てを観察していると順調にヒナが育っている巣がありました。
1羽のオスからヒナが餌をもらっているところに、もう1羽のオスがやってきました。
カササギフエガラスは子育てを群れで協力して行っているのです。
観察対象の巣には、ペアのオス・メスに加えて、2羽の大人のオスと若鳥で2羽のヒナのお世話をしています。
巣にまだヒナがいるにもかかわらず、メスは枝を運んで新たに巣を作り始めました。
群れの鳥たちがヒナを育ててくれることで、メスは新たに子育てにチャレンジすることができます。
手厚い群れの大人のカササギフエガラスのお世話を受けて、ヒナたちはすくすく育っていきました。
巣から巣立ちした2羽のカササギフエガラスをひーちゃん、ふーちゃんと番組は呼ぶようにしました。
ひーちゃんが木の枝で羽ばたいていると、木の枝から落ちてしまいました。
カササギフエガラスはまだうまく飛べない時期に巣立ちます。
ひーちゃんにとって初めての地上は不安そうで、木登りにチャレンジするものの1回目は落ちてしまいます。
しかし2回目のチャレンジで無事木登りに成功し、元の場所に戻ることができました。
安心した束の間、うるさく鳴くアカミミダレミツスイがやってきました。
近くで子育てしているアカミミダレミツスイも他の鳥に攻撃的になり、ひーちゃんに襲いかかります。
ひーちゃんは再び落ちてしまい、巣立ち初日からひどい目にあってしまいました。
もう1羽のヒナ、ふーちゃんも地上に降りていたのですが、そこは車道のすぐそばです。
車道に出ようとしたものの、ギリギリで戻ることができたものの、車に飛び乗ろうとして失敗します。
地面にうずくまってしまい、怪我をしてしまったのかと心配したところ、実は地面で眠っていただけだったようです。
お世話をしてくれるオスがやってきて、餌を与えてくれました。
巣立ち2週間で大人に成長
巣立ちから2週間が経過し、ひーちゃん・ふーちゃんは大人っぽい姿になり、飛ぶのも上手になってきました。
大胆なふーちゃんは地面に降りて、大人に餌をねだります。
まだこの時期のカササギフエガラスのヒナは餌を取れないので、大人からもらいます。
そんな中、若鳥も子育てに参加するようになり餌を与えてくれるようになりました。
大人のオスと若鳥が遊んでいると、ふーちゃんも遊びにまじりたい様子で、見様見真似でそばに寝そべると若鳥がかまってくれました。
こうした遊びによって群れのメンバーとの付き合い方を学び、絆を深めていきます。
一方、ひーちゃんは巣立ちの日に怖い思いをしたからか、地面に降りてきません。
木の上で大人のカササギフエガラスから餌をもらっています。
カササギフエガラスは他の鳥に比べて、一人前になるには時間がかかるそうです。
カササギフエガラスの群れの複雑なオキテやコミュニケーションなどあります。
こうした複雑な社会の生き物は成長に時間がかかります。
ある日、ふーちゃんが地面を歩いていると、地面を怖がっていたひーちゃんがついに地上に降りてきました。
2羽で落ち葉を加えて遊び始め、ひーちゃんが若鳥のオスに近づいて遊びに参加して群れの一員としての第一歩を歩みました。
「オーストラリアで恐れられるカササギフエガラス。その素顔は団結して長い子育てを乗り越える個性豊かな鳥でした。掟と遊びで強めた絆。それを示す歌声が今日も響き渡ります」というナレーションで締められました。
まとめ・終わりに
今回、2024年5月26日に放送予定のダーウィンが来た!「密着!進撃の暴れ鳥」を紹介しました。
オーストラリアのカササギフエガラスのマグパイアタックと呼ばれる人間を襲う行動の理由に迫ります。
さらに群れの強い絆によってナワバリを守り、ヒナたちを子育てする様子を密着取材しています。
インコやオウムも多く生息するオーストラリアで凶暴鳥として知られるカササギフエガラスの生態を知りたい方は、ぜひ5月26日の「ダーウィンが来た」の放送をご視聴ください。
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