【追記・確定検査:陽性】東京の足立区で鳥インフルエンザが発生!検査の経過や対応状況について

2017年2月9日鳥ニュース

東京都の鳥インフルエンザ

2017年2月7日(火)に東京都でも鳥インフルエンザが発生したという環境省からの発表・報道がありました。

※2017年2月15日追記 本日、環境省や東京都の報道発表で、確定検査の結果が陽性、すなわち、足立区で発見された野鳥は鳥インフルエンザに感染したことが確定しました。

※日本全国の鳥インフルエンザの発生状況はこちらにまとめています→鳥インフルエンザまとめ~見るべきHP・発生状況・予防方法(2017年2月7日追記) 

 

※(2018年1月11日追記)2018年も東京都の大田区で鳥インフルエンザが報告されました→東京大田区のオオタカの死骸から鳥インフルエンザ検出

 

◆東京都での発生状況

  • 発生個体:野生のオナガガモ1羽(死亡個体)
  • 発生日時:該当個体の回収日→2月3日、検査日→2月7日
  • 発生場所:東京都足立区
  • 検査結果:簡易検査→陰性(東京都)、遺伝子検査→陽性(国立環境研究所)
  • 今後の対応:高病原性鳥インフルエンザウイルス確定検査をするため北海道大学へ移送

これらの情報は、環境省の報道資料をソースとしています。高病原性鳥インフルエンザかどうか判定する検査は、1週間程度かかる見込みのため、2月15日ぐらいの発表になりそうです。

2月15日に北海道大学での鳥インフルエンザの確定検査の結果、陽性であったことが判明し、野鳥のオナガカモが高病原性鳥インフルエンザに感染していたことが確定しました。鳥インフルエンザの種類は、H5N6亜型ということです。

◆野鳥監視重点区域の設定

東京都の足立区での発生を受け、足立区の感染個体を回収した地域から10km圏内が野鳥監視重点区域に指定されました。対象の自治体(区、市町村)は以下の通りです。

  • 東京(足立区、北区、葛飾区、江戸川区、墨田区、荒川区、文京区)
  • 埼玉(川口市、草加市、八潮市、三郷市、吉川市)
  • 千葉(市川市、松戸市、流山市の各一部)

※地理的な面で台東区も10km圏内ですが、区のHPにお知らせがないため、除外しています。

該当する地域では、野鳥の動向について監視体制が強化され、地域住民への情報提供などが密に行われるようになるそうです。

 

◆動物園も鳥類の一部展示中止

今回の東京都での鳥インフルエンザの発表を受け、都立の動物園で飼育している鳥類の一部の展示を中止するこが発表されました。

○対象の3つの都立動物園

  1. 上野動物園
  2. 多摩動物公園
  3. 井の頭自然文化園

 

○展示中止の対象鳥類

1.上野動物園

ニワトリ、シチメンチョウ、コハクチョウ、アヒル、コミドリコンゴウインコ、アオメキバタン、モモイロペリカン、ニホンコウノトリ、シジュウカラガン、サカツラガン

2.多摩動物公園

ヒメウズラ、ムラサキサギ、クロツラヘラサギ、アマサギ、オグロヅル、ソリハシセイタカシギ、ダイシャクシギ、オグロシギ、エリマキシギ、ハマシギ、カイツブリ、カワセミ、オオヨシキリ、

3.井の頭自然文化園

ニワトリ(チャーン)、ニホンキジ、コジュケイ、ウズラ、オオハクチョウ、コハクチョウ、シジュウカラガン、サカツラガン

 

◆その他の地域にも影響が波及

今回東京都で、鳥インフルエンザが発生したということで、東京都の対応だけではなく、近隣の他県でも影響が発生しています。神奈川県横浜市の市営動物園のすべての鳥類の展示を中止するという報道がありました。

○対象の動物園

  • よこはま動物園ズーラシア(旭区)
  • 野毛山動物園(西区)
  • 金沢動物園(金沢区)
  • 万騎が原ちびっこ動物園(旭区)

出典:朝日新聞「横浜の市立4動物園 鳥類展示見合わせ 鳥インフル防止」

その他にも、千葉県野田市にある、市営の国の特別天然記念物コウノトリの飼育施設「こうのとりの里」は、コウノトリを鳥インフルエンザの感染を防ぐために、8日から飼育施設を休館すると決定しました。

出典:NHK「コウノトリ飼育施設が臨時休館 鳥インフル感染予防で」

◆自治体からのお知らせ内容

鳥インフルエンザ発生を受けて、自治体から、鳥インフルエンザの影響に関するお知らせが発表されています。いずれも、他の地域で発表している内容と同様で、以下の通りでした。

  • 日本では鳥→人への鳥インフルエンザの感染は確認されていない
  • 他の国では、鳥と人間が濃厚接触し、感染したケースがある
  • 鳥の排泄物に触れてしまったら、手洗い+うがいを

ただし、これは、人間のケースで、鳥の場合、感染の可能性は否定できません。鳥を外出させていなくても、飼い主が排泄物を踏んでしまい、帰宅後に靴を脱ぐ際に手に付着するなどのケースが考えられます。そのため、外出した後、鳥に触れる際は、服の着替え・消毒などより一層の徹底が求められます

 

◆まとめ

今回の東京都での鳥インフルエンザは、ウイルスが、高病原性鳥インフルエンザかどうかの確認の検査待ちです。今回の発生を受け、東京都での影響だけでなく、周囲の自治体にも多大なの影響範囲が出ています。今後も、確定検査の結果や、野鳥監視の経過、他地域の対応など、引き続き注視していきたいと思います。

 確定検査の結果、東京でも高病原性鳥インフルエンザが発生したことが確定しました。お隣の中国では、鳥インフルエンザの人への感染事例が急増し、死亡するケースも報告されています。今後ますますの警戒が求められます。

 

※(2018年1月11日追記)2018年も東京都の大田区で鳥インフルエンザが報告されました→東京大田区のオオタカの死骸から鳥インフルエンザ検出