注意したい愛鳥の病気PBFDとは?インコの発症率が最も高い感染症~症状・予防

2018年5月29日鳥の病気

インコオウムに多い病気PBFD

インコの病気・感染症として、最も有名なものの1つにPBFDがあります。この病気は、インコやオウムだけ発症します。感染症のため、1羽が感染していると、他のインコに移る可能性があります。さらに、現在のところ予防するワクチンなども存在していないため、鳥をお迎えする際に気を付けたい病気です。今回、注意すべきPFBDについてまとめました。

 

PBFDとは?

PBFDというのは略称で、正式な英語名称は「Psittacine Beak and Feather Disease」です。4つの英単語の頭文字を取って、PBFDと呼んでいます。日本語に訳すと、「オウム類の嘴・羽病」です。病名にオウムと含まれているように、オウム目の鳥で発症します。

PFDFに感染しやすいインコはセキセイインコでヒナから3歳の成鳥ごろまで

PBFDはサーコウイルス属のウイルスに感染することで発症する、ウイルス性感染症です。インコ・オウムPBFDに感染した鳥の便や脂粉とともにウイルスが排泄され、それを摂取してしまうと発症します。

 

幼鳥時に発症しやすい

小鳥のキモチ Vol.6に、横浜小鳥の病院・海老沢和荘院長のPBFDの解説記事が掲載されました。その解説記事によると、PBFDは3歳以下のインコ・オウムがかかる病気とのことです。

サザナミインコ・ブルーのヒナの挿餌の様子

ほとんどが幼鳥の時に発症し、3歳までは成鳥でも発症する可能性はありますが、3歳以降は発症しにくくなるとのことです。年齢を重ねると、免疫力が強くなり、ウイルスに感染しにくくなるからだそうです。

 

PBFDの症状

PBFDが発症したときの症状には、以下が挙げられます。

  • 全身の脱羽
  • 羽軸の壊死
  • クチバシの形成不全
  • 消化器の異常
  • 貧血

PBFDに感染し、羽が抜け落ちているインコ

一般的にはPBFDは、全身の脱羽の症状のイメージが強いです。2017年に亡くなったボタンインコ・レアちゃんも、生まれながらにしてPBFDを発症し、全身の羽がない状態でした。PBFDが発症すると、人間のAIDS(後天性免疫不全症候群)のように、免疫力が低下してしまうことも、PBFDの特徴です。免疫力低下によって、他の病気を発症したり、2次感染を引き起こすケースもあります。

なお、PBFDに感染したとしても、すぐに症状は発症せず、潜伏して時間が経過した後に発症する場合もあります。

 

インコの感染症で最も多い

PBFD以外にもインコが感染する病気には、

  • PDD
  • BFD
  • メガバクテリア症
  • トリコモナス症
  • 鳥クラミジア症

などの感染症があります。その中でも、PBFDは最も感染率が高い病気です。獣医師会の学術論文誌「日獣会誌」に掲載された調査論文によると、動物病院やペットショップのインコ・オウム1070羽について感染の有無を調査したところ、陽性の割合は18.5%だったそうです。

 

セキセイインコが最も発症

PBFDはインコ・オウムにのみ感染する病気ですが、感染しやすさは種類によって異なります。PBFDに感染するのは、セキセイインコのヒナが圧倒的に多いといわれています。

セキセイインコ

その他に、キバタンなどの白色バタン系、ヨウムなどが感染しやすいそうです。一般的に南米原産のコニュアなどは感染率は低いと言われています。またオカメインコも日本国内での感染事例はありますが、感染率は低いそうです。

 

検査方法

PBFDに感染しているかどうか検査するために、「PCR検査」を行います。PCR検査は、検体の血液を採取して、PBFDが陽性か陰性か判定します。この検査方法は非常に高精度で、PBFDかどうかほぼ100%判定できます。

検査でPBFDを早期発見

 

PBFDの治療方法

PBFDの検査で陽性となってしまった場合でも、早期発見し、PBFDが発症する前に治療を行うことで、回復する可能性があります。

ウイルスを退治する薬品は今のところありませんが、治療方法としては、インターフェロンやβグルカンの投与を行います。インターフェロン療法によって、鳥の免疫力を高めることで治療を行います。PBFDに感染(陽性反応)しても、PBFDの発症前に、治療によって陰転すれば、他の鳥たちと暮らすことができるようになります。

コザクラインコ3羽の多頭飼い

 

飼い主ができること

危険性の高いPBFDに対して、飼い主ができることがあります。

  1. お迎え前の飼育状況を確認する
  2. お迎えしたら、必ず検診・検査
  3. 先住の鳥とは検査後にしか会わせない

基本的にPBFDに感染するポイントはお迎え前です。そのため、お迎え前の飼育環境をチェックしておけば、安全です。ペットショップでも検査しているケースもあるので、確認するようにしましょう。

また、検査・検診を行い、感染の有無を確認します。PBFDに感染していないことを確認するまでは、先住の鳥に会わせることは控えましょう。もし、感染していた場合は隔離し、PBFDが陰転するように治療を行います。

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まとめ・終わりに

今回、インコ・オウムにのみ感染するPBFDについて症状や感染しやすい種類、検査方法や治療方法を紹介しました。非常に感染しているインコ・オウムの割合が多く、特にセキセイインコのヒナが感染していることが多いです。発症すると、全身の羽毛が抜け落ちたり、クチバシの形成不全や貧血の症状が現れます。

ただ、発症前にきちんと治療を行えば、陰転し回復することができます。飼い主として、PBFDという病気を知っておき、お迎え前のチェックやお迎え後の検診で、PBFDのリスクを抑えることができます。

※参考文献:小鳥のキモチ Vol.6コンパニオンバードの病気百科