オカメインコや白色オウムに多い脂粉とは?役割・効果と仕組みを解説
オカメインコをケージのなかで飼っていると、ケージの底敷のシートやケースに白い粉が溜まっているのを見かけます。この白い粉は、インコやオウムの身体から出ています。この脂粉がどのような役割を果たしているかと、その仕組み・メカニズムについて解説したいと思います。
脂粉とは?出る仕組み
脂粉とは、インコの羽から分泌される白っぽい粉のことです。
インコが身体をブルっと震わせたりすると、粉が舞うのが見えます。この粉が脂粉と呼ばれ、粉綿羽という羽が崩れたり、尾脂腺から分泌される脂が粉になったものです。人間でいうところのフケのようなものです。「フケ=不潔」の印象がありますが、脂粉は自然と愛鳥から出るもので、健康の証なので、問題ありません。
オカメインコや白色オウムに多い
オカメインコや、キバタン・オオバタンなどの白色オウムなどが脂粉の量が多いと言われています。そのため、インコではなく、オウムが、脂粉の出やすい特徴を持っています。
※オカメインコは、名前がインコですがオウムの仲間です。
以前、鳥カフェでオオバタンと触れ合いを行った時は、背中を撫でたり、頭の後ろをカキカキすると、手にベットリと脂粉がつき、真っ白になるほどでした。
その他にも飼い鳥で飼われる猛禽類のフクロウなども、脂粉の量が多いです。
セキセイインコなどの一般的なインコも分泌
オウムに多いと述べましたが、セキセイインコやコザクラインコなどのインコでも量は少ないですが、脂粉は出ます。
その他にも文鳥などのフィンチも身体のサイズが小さい分、脂粉の出る量は少ないです。
脂粉の役割と効果
脂粉が果たす役割ですが、いくつかの諸説があり、正確な役割が解明されていないそうです。ただ、脂粉によって、防水効果や羽に汚れが付着するのを防ぐ役割があると言われています。
鳥は、外敵からすぐに逃れられるよう、いつでも飛べる態勢を整えています。そのために、インコの平熱は40度もあるという鳥ビアを紹介しました。
参考記事:【鳥ビア】インコの平熱は40度!?ドコモのポインコCMでも話題
もし、汚れが付着してしまったり、羽が濡れてしまうと、羽ばたきによる飛翔力を失ったしまいます。その結果、いざというときに飛び立てなくなり、外敵に捕食される恐れがあります。そういった命の危険から身を守るため、脂粉には羽に防水加工し、汚れを防ぐ働きがあると言われています。実際に羽根に水滴を垂らしても、染み込まず、撥水性を保っています。
脂粉の香りがインコ臭の正体!?
インコ・オウムの身体から出る脂粉には、独特の香ばしい匂いがあります。巷でブームになったインコ臭は、この脂粉の匂いとも言われています。
脂粉による飼い主のアレルギー発症も
なお、脂粉を飼い主が吸引することで、アレルギーが発症するケースがあることも知られています。アレルギー反応が起きることで、鳥アレルギー性の肺炎「鳥関連過敏性肺炎」と呼ばれる病気にかかることがあります。羽や排泄物などアレルギー物質は色々ありますが、空気中に散布しやすく、体内に摂取しやすいのが脂粉です。
脂粉による鳥アレルギーは、飼い主にとって非常につらい症状です。発症を防ぐために、空気清浄機の設置を行い、脂粉が空気中に滞留しないようにします。さらに、ケージの掃除・清掃の際は、マスクを着用しましょう。アレルギー反応は、日々の蓄積によって許容値を越えたら発生します。できるだけ体内に脂粉を摂取しないことが予防に繋がります。
まとめ・終わりに
今回、インコやオウムなどの飼い鳥から出る脂粉について、どういったものか紹介しました。脂粉には、羽につけると、水や汚れを弾く効果があります。インコたちは羽繕いで、尾脂線から分泌する脂粉を羽に塗りたくり、コーティングを行っています。オカメインコや白色オウムなどのオウムが分泌量が多い特徴があります。
ただし、この脂粉は粉状の小さな粒子なので、鳥がいる空間に散布されます。空気中に散布された脂粉を飼い主が吸い込んでいると、アレルギー反応を引き起こすことがあります。この鳥アレルギーは悪化すると、肺炎などを併発し、命にも関わる危険があります。できるだけ、鳥がいる部屋には空気清浄機を設置し、空気中に脂粉が舞わないようにしましょう。さらに、ケージを清掃する際は必ずマスクを着用します。
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