【放送後追記】第570回「ダーウィンが来た」はツノオオバン特集「ヒナを守れ!島を作る鳥」
2018年10月21日(日)の19:30放送予定の「ダーウィンが来た!」は、ツノオオバンが特集されます。前回の托卵特集、前々回の東京に暮らす幻の鷹「ツミ」に続き、3週連続で鳥特集が行われます。島を作る鳥ということで、どんな生態か気になります。そこで、どんな放送内容か調査してみました。
※2018年10月21日追記 ダーウィンが来たが放送されましたので、放送された内容を追記しました。
前々回、前回にに続き、三週連続で鳥特集
毎週日曜19:30放送のNHK総合「ダーウィンが来た!生き物新伝説」は10/7,10/14,10/21の3週連続で鳥の特集内容を取り上げます。
- 第568回「住まいは東京!幻のタカ編」(10/7)
- 第569回「進化するだまし合い!鳥の托(たく)卵最前線」(10/14)
- 第570回「ヒナを守れ!島を作る鳥」(10/21)
※前回、前々回についてインコ生活でも紹介しています。
どちらも鳥好きにとっては興味深い内容でした。そして、10月21日19時半からは、南米のツノオオバンが取り上げられます。
第570回「ヒナを守れ!島を作る鳥」|ダーウィンが来た!生き物新伝説
ツノオオバンとは?
ツノオオバンは、ツル目クイナ科に分類される鳥類です。南米のアルゼンチンやボリビア、チリに生息しています。
英語版のウィキペディアによると、全長が46-62cm程度とのことです。その名前の通り、額にツノのような突起があり、この突起は伸縮したり、逆立てたりすることができるそうです。
湖に巨大な島のような巣を作る鳥
南米チリに生息するツノオオバンは、標高4300mと富士山よりも高い高山にあるアタカマ砂漠にある湖で子育てを行います。砂漠に湖というのは疑問が湧くかと思いますが、アンデス山脈の雪解け水によって湖が形成されるそうです。
ツノオオバンは、アタカマ砂漠の湖に子育てのための巣を作ります。石や水草を集めてできたツノオオバンの巣は、高さ1.5m、直径4mの巨大なサイズになるそうです。湖に浮かぶ巣なので、キツネなどの陸上生物は寄せ付けませんが、同じ鳥類の天敵がヒナを狙ってやってきます。親鳥のツノオオバンは、ヒナを守るため、迫力の水上ダッシュで撃退するそうです。
ぜひ、実際にどのような巣ができるのか、天敵を追い払う映像がとても楽しみです。
取材こぼれ話が示す過酷な環境
ダーウィンが来た!のHPに掲載されている取材こぼれ話では、通常、特集される鳥に関する豆知識などが紹介されています。しかし、今回はツノオオバンが生息している南米チリのアタカマ砂漠の厳しい環境が取り上げられていました。
標高は富士山よりも高い4300mで、酸素濃度も薄い環境とのことでした。取材のため、動き回っている息切れや猛烈な眠気が襲ってくるなど苛酷な環境が伝わってくる内容でした。
(放送後追記)湖で島を作り、子育てする様子が放送
放送当日、南米アタカマ砂漠に突然現れるキスキロ湖で暮らすツノオオバンが登場しました。
第1章の「天空の湖に巣を作れ!」
取材クルーがキスキロ湖を訪ね、ツノオオバンを発見します。名前の由来であるツノは強さの証といわれているそうです。ツノオオバンは湖に生えている「ルピア」という水草を食べる植物性の鳥でした。大きな身体を維持するため、1日中食べているそうです。
10月になると、水草を食べずに、つがいの元に運び、巣の補強を行っていました。ツノオオバンが湖に巣を作る理由として、陸上に暮らす天敵「クルペオギツネ」が挙げられました。こうした天敵に狙われるのを防ぐため、湖に巣を作ります。しかし、冬場など、湖の水が凍り、氷面を歩いてツノオオバンを襲う映像も流れました。
なお、巣は湖に浮かんでいるのではなく、本物の島のように湖の底まで巣の材料が積み上げられており、非常に頑丈にできていました。まず、陸地から石を運んできて、土台を固めた後、水草や自身の羽やフンなどでヒナが暮らしやすい環境を整えます。1か月にわたって巣の大工事が行われる結果、1.5トンもの巣が形成されるとのことです。
第2章「攻防!危険な隣人カモメ」
巣から3羽のヒナが巣の周りを動き始めたところに、1羽のアンデスカモメがやってきて、ツノオオバンの古い巣に住み着きました。アンデスカモメもツノオオバンの天敵で、他の鳥のヒナを襲うところが撮影されています。ツノオオバンは必死にカモメを追い払おうと水上ダッシュをしますが、身体の小さなアンデスカモメよりも小回りが利かず、うまく追い払うことができませんでした。結局、ツノオオバンを怖がる様子がなく、定着されてしまいました。
ツノオオバンのヒナは生後1週間ほどで、泳げるようになります。今回のツノオオバンの家族は、巣の近くに天敵のアンデスカモメがいるため、日中は巣から離れたところに避難して生活しています。ただ、ヒナの羽毛はまだ防水機能が優れていないため、長時間水の中にいることができません。そこに親鳥が水草を用意してきて、一時的な避難場所を確保しています。
しかし、そうした留守を狙って、アンデスカモメがツノオオバンの巣に近づきます。実はアンデスカモメは潜水ができず、水草を自分で取ることができないため、ツノオオバンの巣から盗もうとします。ツノオオバンも必死で防衛しますが、奪われてしまいますが、ツノオオバンはすぐに水草を取ってきて修復を行います。夕方の日が暮れるころには、また、巣に戻って、家族で固まって過ごします。
今回取材された3羽のヒナたちは、アンデスカモメやキツネに命を奪われることなく、無事成長することができました!
まとめ・終わりに
2018年10月21日の19時30分からNHK総合で「ダーウィンが来た!」の鳥特集でツノオオバンが取り上げられます。「ヒナを守れ!島を作る鳥」ということで、ツノオオバンは南米の高山帯にある湖で、まるで島のような巣を作り、子育てを行います。
どのような子育てか、天敵を追い払うための水上ダッシュがどんなものか放送がとても楽しみです。ぜひ、興味のある方は、ご視聴下さい。
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