【放送後追記】6月23日のダーウィンが来た!は鳥特集「熱帯のミステリー 踊る!漆黒の人面鳥」
2019年6月23日19時30分のNHK総合「ダーウィンが来た!」は、「熱帯のミステリー 踊る!漆黒の人面鳥」という鳥特集が放送されます。まるで人の顔の見えるという特徴と、光を99%以上吸収する世界一黒い鳥の生態に迫るドキュメンタリーです。どのような放送か、内容を紹介したいと思います。
※番組放送内容を追記しました。
第603回ダーウィンが来た!概要
- タイトル:熱帯のミステリー 踊る!漆黒の人面鳥
- 放送日:2019年6月23日(日)19:30~20:00
- 再放送:2019年6月25日(火)04:02~04:32
- 番組HP:ダーウィンが来た!公式HP
謎の人面鳥、タンビカンザシフウチョウ。ニューギニア島の奥地に暮らす謎だらけの鳥だ。その姿は驚くほど黒い。光の99%以上を吸収する世界一黒い鳥のひとつなのだ。なぜこれほど黒いのか? なぜ人の顔に化けるのか? 観察を続けると、突然スカートのようなものを広げてバレリーナのように踊り始めた。そしてある瞬間、人がにっこり笑うような姿を見せたのだ。謎が謎を呼ぶミステリーに、番組が全力で挑む!(番組公式HPより)
特集される鳥類はタンビカンザシフウチョウ
今回の「ダーウィンが来た」で紹介されるのは、「タンビカンザシフウチョウ」という種類の鳥です。
タンビカンザシフウチョウは、極楽鳥と呼ばれるフウチョウの一種です。
オスは成鳥になると、美しい飾り羽を持ちます。それに対し、メスの成鳥は地味な外見をしている、雌雄異体の鳥類です。
まるで人の顔?人面鳥と言われる理由
タンビカンザシフウチョウ♂の特徴は、まるで人間の顔のように見える点です。
次回予告でも紹介がありましたが、羽の模様から目と口に見える部分があり、結果的に人面鳥と言われる所以となっています。
真っ黒な羽に黄色の目と青い口に見えるので、宇宙人のようにも見え、やや怖い雰囲気が感じられます。
オスは不思議な求愛ダンスも
タンビカンザシフウチョウのオスは、メスへの求愛を行うために不思議なダンスを踊ります。
不思議な動きでメスに対してアピールを行います。鳥類の中でも独特なアピール方法です。
まとめ・終わりに
今回、2019年6月23日19時30分から放送される、NHK総合のダーウィンが来た!第603回「熱帯のミステリー 踊る!漆黒の人面鳥」について紹介しました。
こちらではタンビカンザシフウチョウという名前の鳥類が取り上げられます。オスの特徴として、羽を広げるとまるで人の顔のように見え、人面鳥と言われるところや、メスに対する独特な求愛ダンスが紹介されます。
珍しい種類の鳥なので、ぜひ興味ある方は番組をご視聴ください。
(追記)タンビカンザシフウチョウの放送内容を紹介
2019年6月23日19時30分に「NHKダーウィンが来た!」が放送されました。放送内容について紹介したいと思います。
タンビカンザシフウチョウを求めて、取材班はニューギニア島の標高2000級の山にあるホガベ自然保護区に向かいました。今回、漆黒の人面鳥の謎に迫るのは、日本を代表する動物写真家の島田忠さんです。
森を1時間歩いたところで、なぜか草も落ち葉もない、不思議な場所を発見します。そこにカメラをセットしたところ、タンビカンザシフウチョウが現れました。
全長30cmほどでハトと同じぐらいの大きさだそうです。真っ青な目に嘴の上の白い模様がアクセントで、頭から伸びるかんざしのような長い羽も特徴的です。異彩を放つのが、胸元の飾り羽です。CMの裏側と同じように、青・緑・黄色と見る角度によって色が変わる不思議な構造色の羽を持ちます。
地面がきれいなのは、タンビカンザシフウチョウが落ち葉を掃除しているからだそうです。掃除が終わったところで、いきなり羽を広げ不思議な踊りを始めます。この不思議な踊りには4つの決まった流れがありました。
- 踊る前におじぎ
- スカートのように羽を広げ、バレリーナのようにダンス
- 首をすくめる
- 首を左右に激しく振る
実は、スカートのように広げる羽は翼ではなく、胸に生えている特殊な羽を広げていることが研究者の調査で明らかになりました。
このダンスはオスがメスに求愛するためにダンスします。オスからメスへのプロポーズですが、メスが気に入らないケースもあるそうです。
人面鳥たるゆえんは、実はこのダンスを上から観察した時に明らかになりました。上から撮影したとき、その人面鳥の姿をカメラが捉えました。上から見た時、真っ黒な顔が胸の飾り羽の間に位置し、目のように見えます。普段は目立つ白いクチバシも最初のお辞儀のタイミングで額の羽を動かしてクチバシを覆い隠していました。
さらに、2018年の論文で、タンビカンザシフウチョウの黒い羽は反射率が極端に低いという研究結果が発表され、光の99%以上を吸収し、世界で最も黒い鳥の1つだそうです。その黒さは、黒い鳥の代表例であるカラスと比べても、違いが明らかです。
タンビカンザシフウチョウの黒さは羽毛の構造にあるそうです。電子顕微鏡で観察したところ、入り組んだ複雑な構造をしていました。この羽毛に光は屈折を繰り返し吸収されてしまうそうです。
動物写真家の島田忠氏は、タンビカンザシフウチョウがこの黒を極めた理由を、突然浮かび上がる模様のきらめきではないかと仮説を立てました。漆黒の羽を身にまとうことで美しさを際立たせ、メスにアピールしていたと考えられます。
さらに踊りの上手さがメスへのアピールポイントになります。何度もメスに受け入れられたモテるオスと、モテないメスでは、首振りのスピードやふり幅も大きく、さらに持続時間も長いそうです。これが体力の豊富さがアピールになり、さらに経験を重ねたオスほどモテるそうです。
タンビカンザシフウチョウの不思議な生態に迫った、とても面白いドキュメンタリーでした。
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