インコ虐待の坂野嘉彦に動物愛護法違反で罰金20万円の判決!(10/18名古屋簡易裁判所)

鳥ニュース

インコ虐待犯・坂野嘉彦が2019年10月18日に動物愛護法違反の罪で罰金20万円の判決!罰金の支払いが不要に

2019年10月18日(金)に動物愛護法違反の罪に問われていた坂野嘉彦に対し、名古屋簡易裁判所は求刑通り、罰金20万円の判決を言い渡しました。

約3ヶ月の勾留日数から罰金20万円は、なんと支払ったとみなされることになりました。

今回、坂野嘉彦のインコ虐待事件について発端から判決までの流れをまとめてみたいと思います。

 

坂野嘉彦はTwitter上でインコ虐待動画を投稿

今回インコ虐待で判決を受けた坂野嘉彦は、Twitter上で「インコ可愛がり総合ニュース」セキセイインコに避妊具をかぶせ、ライターの火を近づけるといった虐待動画を公開しました。

その他にも幼鳥のセキセイインコを洗面台で溺れさせるぐらいの水につけたりする様子を撮影した動画も公開しました。

【動物愛護法違反】Twitterでセキセイインコ・オカメインコの虐待動画・写真を投稿

その後、当初のアカウントは凍結(削除)されたものの、「インコは最強のおくすり」という別のアカウントで、再びインコを虐待する写真や動画をTwitterに投稿しました。

このときには熱湯をかけて殺害をほのめかす投稿や、亡くなったインコをごみ袋に捨てる写真を投稿し、多くの愛鳥家が心を痛めました。

しかし、一部の愛鳥家の方々が投稿内容のわずかな情報から、に坂野嘉彦のアカウントを特定し、愛知県警に通報した結果、2019年7月18日(木)に動物愛護法違反の罪で逮捕されました。

【鳥ニュース】Twitterインコ虐待で名古屋市の坂野嘉彦が逮捕!虐待事件の経緯まとめ

 

厳罰を訴える署名が1万2千超!

これまでの動物虐待の判決結果を見ても、多くは実刑判決はなく、懲役刑であっても執行猶予付きの判決でした。

坂野嘉彦が逮捕された後、取り調べなどによって起訴されましたが、他の虐待事件同様に名古屋簡易裁判所で行うことになりました。

簡易裁判所は罰金刑を中心に扱う裁判所のため、実刑判決がでる可能性は極めて低い状態でした

しかし、インコに対し数々の残虐な虐待行為をした坂野嘉彦に、愛鳥家が厳罰を求める署名活動を行いました。

【第2回公判10/9】インコ虐待犯・坂野嘉彦への厳罰を求める署名活動にご協力ください!

その結果、1万2千件を超える厳罰を訴える署名が名古屋簡易裁判所に提出されました。

 

最終的には求刑通りの罰金20万円の判決

しかし、多くの方の署名活動にも関わらず、9月11日の第1回公判が行われた後、10月9日の第2回公判では、

「理不尽な理由でインコに立腹し、インコを殺そうと考え本件犯行に及んでおり、動機に酌量の余地はない」

と検察は指摘しながらも、罰金20万円の求刑を行い結審しました。

結審して10日後の2019年10月18日、名古屋簡易裁判所の上杉誌朗裁判官は、求刑通りの罰金20万円の判決を言い渡しました。

インコ虐待、被告に罰金20万円 「ある程度の計画性」(朝日新聞デジタル)

インコ虐待男に判決「自己中心的な犯行」求刑通り罰金20万円(NHK)

 

なぜ罰金20万円を支払う必要がない?

今回の判決では、坂野嘉彦は罰金20万円を支払うよう命じられていました。しかし、この20万円は実際には、坂野嘉彦から支払われることはありません。

先程紹介した朝日新聞デジタルの記事のその理由が解説されていました。

逮捕されてからの勾留日数が約3カ月に及んだことから、判決では「1日を5千円に換算して罰金額に満ちるまでの分」が刑に算入された。これにより、坂野被告は罰金を既に支払ったとみなされる。

2019年7月18日に逮捕されて、2019年10月18日までに約90日間に渡り、坂野嘉彦は勾留されていました。

1日5000円を目安ということで、「5000円×90日=45万円」ということで罰金刑の金額を上回ったため、支払ったものとみなされるとのことでした。

 

動物愛護法違反の罰則には2種類

今回の判決では、罰金20万円というあまりにも軽い罰則でしたが、このようになったのには理由があります。

動物虐待の動物愛護法違反には罰則が2種類規定されています。

  1. 愛護動物の殺傷:2年以下の懲役又は200万円以下の罰金
  2. 愛護動物の虐待・遺棄:100万円以下の罰金

今回のケースの場合、インコを虐待した上で殺害しているため、前者が適用されるはずでした。

しかし、「インコは虐待によって殺害ではなく、その後衰弱して死亡した」と解釈されてしまいました。

その結果、「愛護動物の殺傷」ではなく、「愛護動物の虐待・遺棄」で起訴され、罰金20万円の判決になりました。

愛鳥家の方が「愛護動物の殺傷」へ訴因変更を訴える署名活動を行い、獣医師の方が診断書なども提出されるなど多大な尽力を行いましたが、訴因変更には至りませんでした。

 

判決を受けたSNSの反応・投稿

今回の坂野嘉彦の罰金20万円の判決を受けた、SNSの反応や意見を調べてみました。

非常に多くの人が今回の判決がおかしいと感じ、判決を下した裁判所に憤りを感じています。

 

まとめ・終わりに

2019年10月18日、6月にインコを虐待する動画をSNSで投稿した坂野嘉彦に、名古屋簡易裁判所の上杉誌朗裁判官は、罰金20万円の判決を言い渡しました。

20万円の罰金刑に対し、多くの人があまりにも罪が軽いと感じています。

今回の事件に心を痛めた人々が協力し、訴因が「愛護動物の殺傷」ではなく、「愛護動物の虐待・遺棄」になるよう署名活動を行いました。

しかし、1万2千もの署名が集まったにも関わらず、罰金刑に終わり、勾留日数の関係で坂野嘉彦は罰金を支払う必要がありません。

これから坂野嘉彦は社会に復帰します。再犯の可能性が低いと弁護士は主張しましたが、あれだけの虐待行為をした人に対し、信じることはできません。

司法は裁きが軽い分、社会がしっかり再犯を行わないことを注視する必要があります。