インコの聴覚はどれぐらい?そもそも耳は存在する?
インコなどの飼い鳥の音を聞き取る「聴覚」はどれぐらいなのでしょうか。そもそも鳥類を見ていると、耳にあたる部分がないようにも見えます。
そこで、鳥類の聴覚について調査してみました。
鳥類には「耳」がない?
人間を含めた哺乳類で言われる耳があります。
特にウサギなどは大きな耳が特徴的な哺乳類です。
この耳は、「耳介」または「耳殻」といいます。この形状を行うことで音を拾いやすくする集音効果があります。
しかし、インコなどの鳥類には、この耳介はありません。
インコの顔を見ていても目や口・鼻はありますが、耳は確認することができません。
ミミズクの耳は?
「でも、ミミズクには耳が付いているのでは?」と思われるかもしれません。
実はミミズクの耳に見える部分は、耳の器官ではなく飾り羽になっています。
そのため、正確に言うと、ミミズクの耳は、耳ではなく羽になります。
インコの耳は耳孔という穴
インコの耳は通常時は羽に覆われているため、確認することができません。
位置で言うと、オカメインコのほっぺにあるチークの部分に耳の穴である「耳孔」があります。
インコが水浴びなどを行った場合に、羽が濡れて耳孔が見えることがあります。
哺乳類のような音を集める耳介がないため、インコたちは音が聞こえると、首を傾げたりして音の所在を探そうとします。
インコの可聴域は?人間に比べ、高音が聞き取れない
残念ながら、鳥種ごとに聞き取ることができる音の周波数を調査した研究はありません。
そこで鳥類の一般的な数値としては、以下のように言われています。
- 鳥類:16Hz~1万2千Hz
- 人間:16Hz~2万Hz
- イヌ:40Hz~5万Hz
- ネコ:25Hz~7万Hz
人間や犬・猫と比べると、高音域の聞き取りできる周波数が少なくなっています。
人間でも年齢を重ねると聞き取りづらくなるモスキート音などはインコは聞き取れないとされています。
そのため、人間が聞き取ることができる高い音が聞き取ることはできません。
鳥は空を飛ぶために耳の仕組みを犠牲に
人間と比較して、聞き取れる音の範囲が狭いのには理由があります。
それは鳥は空を飛ぶために徹底的な軽量化を行ったからです。
人間の場合、耳には①ツチ骨、②キヌタ骨、③アブミ骨の3つの骨があり、この3つの連結で鼓膜に触れた音を増幅して伝えています。
それに対し、鳥類の場合、耳の構造が単純化されて1つの骨になっているため、こうした増幅機能がありません。
ただし、音の聞き取り能力は高い
人間よりも聞こえる音の音域は狭いと紹介しましたが、インコなどの音の聞き取り能力は人間に比べ劣っているわけではありません。
きちんと仲間の鳥や人間が喋った言葉の音を理解することができます。それによって仲間のさえずりをコピーして、同じさえずりを再現します。
おしゃべりが上手なインコやオウムはさらに、聞いた音を自分でも再現し、人間の言葉を話すことができます。
まとめ・終わりに
今回、インコの聴覚について紹介しました。
インコなどの鳥類は人間などの哺乳類のように見た目でわかる耳(耳介)がなく、耳の穴が頬のあたりにあります。
インコが音が聞こえると頭を動かすことがあるのは、音がどこから発生しているか聞き取るためです。
聞き取ることができる可聴域は哺乳類に比べるとやや高音が弱いです。ただ、音の聞き取り能力は人間にも負けません。
ぜひ、インコに呼びかけたり、音楽を聴いている時の様子などを観察してみてください。
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