インコの止まり木の選び方と設置場所・本数!オススメの種類や適切な太さを解説
インコ用止まり木はケージの中で長時間過ごす場所になるため、飼育用品の中でも重要な存在です。
今回、インコ用の止まり木の太さ・長さ・材質などの選び方からケージへの設置や清掃などのメンテナンスについて解説したいと思います。
インコ用止まり木の種類は主に2種類
インコ用として飼育用品で市販されている止まり木は大きく分けて、以下の2種類があります。
- 加工木(人工木)の止まり木
- 天然木(自然木)の止まり木
加工(人工)木の止まり木
木工加工によって枝の太さが均一になった止まり木です。
インコが生活するケージを購入すると、加工木が付属していることが多いです。
太さが均一になっているので、まだ止まり木に止まるのが上手くない若鳥にオススメです。
天然(自然)木の止まり木
天然木の止まり木は、普通の木の枝をそのまま止まり木として加工・製作したものです。
加工木の止まり木と異なり、太さが均一でなく、凹凸があるのが特徴です。
オススメは天然木の止まり木
加工木と天然木の止まり木を比較した場合、オススメなのは天然木です。
自然木の止まり木の場合は、太さが均一でなくデコボコしているのでインコの足への負担が小さいからです。
インコ飼育本によると、同じ太さの止まり木にインコが止まっていると、趾足の特定の場所に負担がかかり、タコや趾瘤症の原因にもなります。
さらに、天然木はざらざらとした表面なので、クチバシや爪のメンテナンスにもインコが利用できます。
そのため、ケージに付属する止まり木だけでなく、別途天然木の止まり木をケージに設置するのがオススメです。
プラスチックの止まり木やサンドパーチは非推奨
止まり木の中にはプラスチック製のものや、爪が研げるようになっているサンドパーチという商品もあります。
しかし、プラスチック製の止まり木は木製に比べ硬いため足に負担がかかります。
サンドパーチは爪を研げるようにザラザラになっており、爪を削るだけでなく、足裏を傷つける恐れがあります。
インコの負担やケガを考えると、プラスチック製の止まり木やサンドパーチはケージには設置しないほうがよいです。
止まり木の太さはどれぐらいがよい?
止まり木の太さはインコが足(趾)で止まり木を掴んだときに、2/3程度の握っているのが適切な太さです。
インコの足の指が一周してくっついてしまう場合は、その止まり木は細い可能性があるので、もうワンサイズ太い止まり木に変更しましょう。
逆に足の指が2/3に満たない場合、そのインコには止まり木が太い恐れがあるので、一回り細い止まり木を用意します。
止まり木のケージの設置本数と設置場所は?
ケージ内に設置する止まり木の本数は最低2本は設置するようにしましょう。
ケージの大きさに応じてさらに3,4本と止まり木を追加してもよいですが、付けた分ケージ内が狭くなるので、付けすぎには注意しましょう。
2本の止まり木を設置する場合は、ケージの手前側の低い位置に1本、もう1本をケージ奥の高い位置に設置します。
ケージ手前側の止まり木は、放鳥時などでケージ内の出入りする際の移動用になります。
ケージ奥側の止まり木は、インコは高い位置が安心するため休憩や睡眠時の居場所として設置します。
止まり木の清掃・洗い方
止まり木の清掃としては、毎日は必須ではありません。
止まり木にフンが付着している場合などはティッシュで取ってあげる程度の掃除を行いましょう。
2週間~1ヶ月などの定期的なタイミングでは、止まり木をケージから取り外して、熱湯を使って洗い、天日干しで消毒します。
インコはケージの中では止まり木の上にいる時間が長いので、できるだけ清潔に保つようにしましょう。
止まり木を交換・取り替えるタイミングは?
設置した止まり木を交換するタイミングとしては、天然木の止まり木の場合、表面の木の皮が剥がれてきたタイミングです。
クチバシで止まり木を削ったりするなかで、どんどん表面が削られて皮が剥がれたら、取替の時期になります。
また、一定期間使っていると清掃していても汚れが取れにくくなるため、皮が剥がれてなくても1年程度で定期的に交換するのがオススメです。
高齢の老鳥になった場合は止まり木の位置の工夫も
止まり木の位置は、インコが若いころは高い位置にいたがるため、ケージの中でも比較的高い場所に取り付けることが多いです。
しかし、インコと長い年月を過ごし、高齢になるとインコも若い頃のように活動的でなくなります。
老鳥になってから足が不自由になると、高い位置の止まり木まで登ることの負担が大きくなります。
老化によって止まり木を掴む足の握力も弱くなるため、寝ている最中に落ちることもあります。
高齢の老鳥の場合には、これまでの位置に取り付ける以外にもケージの床付近にも止まり木を用意し、上り下りが簡単にしやすい工夫が求められます。
こうした老鳥への止まり木の配慮については細川博昭氏の「老鳥との暮らし方」がオススメです。
止まり木を自作する方法も
なお、インコ用の止まり木は市販のものを購入する以外にも、自分で木の枝を用意して止まり木を自作する選択肢もあります。
止まり木を自作したい場合には、止まり木として問題ない種類の木か確認しましょう。
主にケヤキやクヌギ、シカラバといった種類の木の枝を使って止まり木を自作することが多いです。
果樹の木も止まり木に適しており、リンゴやナシ、ヤマモモも材料となります。
流木などはどういった代物かわからないため、公園や果樹園といった人が管理している場所で許可を取り、分けてもらうのがオススメです。
ちょうどよいサイズの木の枝を入手した場合には、止まり木を作る前に洗浄と消毒を行うことが大切です。
枝の生木はしっかり乾燥させたあと、大きな鍋で煮るなど煮沸→天日干しを行って消毒しましょう。
止まり木を自作したい場合には、誠文堂新光社から出版された「愛鳥のための手づくり飼育グッズ」に作り方が解説されているので、参照してみてください。
まとめ・終わりに
今回、インコ用の飼育用品の1つである止まり木について解説しました。
止まり木にはいくつかの種類がありますが、天然木の止まり木が愛鳥への負担が小さく、オススメです。
ケージ内には最低2本、広さに応じて設置し、インコがケージ内で過ごす場所を用意してあげます。
止まり木は消耗品でもあるので、定期的な清掃や交換を行いましょう。
市販品では不便な点がある場合には、満足のいく止まり木を自作するのも選択肢の1つです。
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