ローリー・ロリキートとは?ヒインコ科の特徴と鳥種一覧まとめ~お喋り上手な美しいインコ

2020年8月21日インコ種類

ローリー・ロリキートと呼ばれるヒインコに関する記事(写真はゴシキセイガイインコのペア)

インコの仲間には、ローリー・ロリキートと呼ばれる種類がいます。

これらのインコはヒインコ亜科という分類で、一般的なインコと特徴や生態が異なります。

ローリー・ロリキートの特徴と、ヒインコ亜科の鳥種について紹介したいと思います。

 

ローリー・ロリキートはヒインコ亜科のインコ

ローリーとロリキートは、オウム目インコ科からさらに枝分かれしたヒインコ亜科と呼ばれています。

通常のインコたちとは主食となる食べ物が異なり、それに適応した形で身体が発達しているため、ヒインコ亜科という形で通常のインコと異なる分類がされています。

ゴシキセイガイインコの横顔写真

ヒインコ亜科には、絶滅した種も含めると、61種もの種類が生息していたと確認されています。

 

ローリー・ロリキートの生息地は?

一般的なインコの生息地域は、オーストラリアからアジア、アフリカ、南米と世界中にいます。

しかし、ローリー・ロリキートの生息地域は、オセアニアや東南アジアに限定されています。

この辺りは冠羽を持つオウムの生息地域と重なっています。

 

ローリー・ロリキートの特徴

ローリー・ロリキートは、元々色鮮やかな種類が多いインコ類の中でもひときわ派手な羽色が特徴です。

ヒインコ亜科に分類される鳥の多くは緑色や黄色の羽のほかに、青や赤といった明るい色の羽を持っています。

ヒインコのペア(2羽)の写真、全身を覆う真っ赤な羽が特徴的

特にヒインコなどは全身が赤い羽に覆われていて、通常のインコではオオハナインコのメスしかいません。

その他にもゴシキセイガイインコという名前に五色(ゴシキ)と入っているカラフルな鳥もいて、美しい鳥が多く存在します。

ゴシキセイガイインコのペアの写真

 

主食は花の蜜で舌がブラシ状

ヒインコ亜科に分類されるローリー・ロリキートの生態で特筆すべきは食性です。

一般的なインコは種子を主食とする種子食もしくは果実を主食とする果実食の2種類に分かれます。

しかし、ローリー・ロリキートは、花蜜食といって、花の蜜を主食として食べています。

花の蜜を効率的に採取して食べられるように舌が長くブラシ状に発達しているのが特徴です。

ローリー・ロリキート(ヒインコ亜科)のインコは、花密食のため、舌がブラシ状に発達した

こうした一般的なインコと食性が大きく異なることから、ローリー・ロリキートを飼育する際も与える食物が異なります。

後述で詳しく紹介しますが、ローリー・ロリキートは飼育方法が一般的なインコとはまるで別なので注意が必要です。

 

ローリーとロリキートの違いは何?

ヒインコ亜科のインコたちは、ローリーとロリキートという2種類の呼び方があります。

ローリーとロリキートは分類学的な違いや明確な定義は定められていません。

一般的に尾羽が短く、ずんぐりとした体型のヒインコをローリーと呼び、逆に尾羽が長く、シュッとした体型のヒインコをロリキートと呼んで区別しています。

ロリキートではなくローリーに分類されるヒインコ

例えば、ヒインコのように尾羽が短い場合にはローリーと判断されます。

 

ヒインコ亜科の鳥種

ヒインコ亜科に分類されるローリー・ロリキートのインコを紹介したいと思います。

ヒインコ属の鳥種

  1. ヒインコ
  2. アオスジヒインコ
  3. コムラサキインコ

セイガイインコ属

  1. ゴシキセイガイインコ
  2. キムネゴシキインコ
  3. ズグロゴシキインコ
  4. コセイガイインコ
  5. ニブイロコセイガイインコ

セイガイインコ属に分類されるコセイガイインコ

※写真はコセイガイインコ

オビロインコ属

  1. ショウジョウインコ
  2. オトメズグロインコ
  3. ヨダレカケズグロインコ

テリハインコ属

  1. スミインコ
  2. キスジインコ

ジャコウインコ属

  1. ジャコウインコ

コシジロインコ属

  1. コシジロインコ
  2. ベニインコ

※ベニインコの分類をテリハインコ属→コシジロインコ属に変更しました。

 

 ローリー・ロリキートはお喋り上手

ローリー・ロリキートは、飼い鳥の中ではおしゃべり上手な個体が多いです。

コミュニケーション能力が高く、花の蜜を採取するために発達した舌を持つことで、おしゃべりの条件を備えています。

ことりカフェや鳥のいるカフェなどの鳥カフェにも、ローリー・ロリキートが在籍していて、お店で鑑賞することができます。

鳥のいるカフェ谷中本店のショウジョウインコのリンゴちゃんがボールで遊んでいる様子

どの子もお喋りが得意で、おはようや電話の音のモノマネなどがとても上手でした。

独特な行動もsnsでも話題

お喋り上手な他にも、ローリー・ロリキートは独特な行動でもsns等で話題になります。

紙コップを被って遊んだり、信じられない体勢で眠ったりと、鳥のイメージとはかけ離れた行為には驚かされます。

 

ローリー・ロリキートは飼育初心者には非推奨

そんな魅力的なヒインコ亜科のローリー・ロリキートですが、前述で紹介した通り、主食が花の蜜という点で、一般的なインコと異なっています。

飼育下で飼うには飼い主がごはんを用意してあげる必要がありますが、ペットショップで売られているシードやペレットでは体調を崩してしまいます。

きちんと飼育するには、取り扱いが珍しいローリー・ロリキート専用のフードを購入して与える必要があります。

ローリー・ロリキートはインコの中でも特殊性が高いため、飼育初心者にオススメできる種類ではない

特殊な花蜜食ゆえに便が非常に水っぽかったりとお世話の点でも大変なことも多いです。

さらにローリー・ロリキートを飼育している愛鳥家も普通のインコを飼っている人に比べわずかなので、飼育に関する情報も少ないです。

そのため、インコの飼育経験が少ない方にはローリー・ロリキートはオススメできません。

仮にインコの飼育経験が長い場合でも、ローリー・ロリキートを飼うにはたくさんの飼育方法の勉強が必要です。

 

まとめ・終わりに

今回、インコの仲間の中でも少し特殊なローリー・ロリキートについて紹介しました。

ローリー・ロリキートは、ヒインコ亜科という分類がされており、鮮やかな羽色と花の蜜を主食とするのが一般的なインコと異なっています。

おしゃべりも上手く、普段の行動も面白いので、人気がありますが、花蜜食という特殊な食性なので、普通にインコとは与える食事やお世話が大きく違います。

魅力的なコンパニオンバードですが、飼育初心者にはオススメできない種類です。

もしローリー・ロリキートを飼育したい場合は、事前にしっかり学習し、ローリーの飼育経験豊富な方からアドバイスをもらえるようにしておきましょう。