インコの換羽とは？期間や食事など羽の生え変わる時期に飼い主が気をつけたいポイント
インコの羽はいつまでも同じ羽が生えているわけでなく、羽は1年を通じて何度か生え変わりが行われます。
羽が生え変わる換羽について、いつごろから換羽が始まり、どれぐらいの期間で終了するのか、換羽期の愛鳥のお世話で気をつけたいポイントを紹介します。
インコの換羽とは？
換羽とは羽が生え変わることを意味する言葉で、「換羽(かんう)」と言います(「トヤ」と呼ぶこともあります)。
自然界で生活している野鳥でも1年間に最低1回は換羽が行われ、多くの種類では2回ほど換羽が行われます。
鳥の羽も日々生活しているうちに羽もモノと触れたりして傷ついたり、損傷したりします。
そうすると、飛翔に影響をしたり、汚れや水を弾く撥水性が衰えてしまいます。
定期的に換羽によって羽を入れ替えることで、インコたちは羽の役割の維持を行っています。
換羽が起こる時期と期間
換羽が起きる条件は複雑で、季節、温度、栄養状態、種類、性別などの条件に左右されて発生します。
換羽の科学的なメカニズムとしては、生殖腺や甲状腺などの内分泌の働きによって換羽が起こると言われています。
そのため、換羽が起きる時期というのはまちまちですが、飼い鳥のインコの場合は季節の変わり目に換羽が起きるケースが多いです。
換羽の期間も個体ごとで異なり、数ヶ月程度の場合もあれば、もう少し長く続いているうちに次の換羽がまた来て、1年中絶えずどこかで羽が生え変わっているケースもあります。
換羽で元気がなく、寝てばかりの愛鳥も
換羽では、これまで生えていた羽が抜け替わるため、非常にエネルギーが必要となります。
そのため、換羽になると羽を膨らんでしまっていたり、眠ってばかりになるインコもいます。
どうしても換羽期には羽の生え変わりに体力を奪われるため、いつもより元気がなくなります。
ただ、あまりに体力を消耗してしまうと、体調不良などにも繋がりかねないので、心配な場合は獣医師の診察を受けましょう。
換羽期の食事は高タンパク・高エネルギーに
換羽期のインコに大切なのは食事です。
換羽によってたくさんの羽が生え変わるため、通常時よりもエネルギー消費が高まります。
さらに羽を作るのにはたんぱく質も多量に必要になります。
そのため、通常時の食事よりも高エネルギー・高たんぱくな食事を与えることが飼育本でも推奨されています。
たとえば、ペレット食の場合、ハリソンでは換羽期用にハイポテンシ―という種類があります。
ハイポテンシ―は換羽期や繁殖期など、通常よりもエネルギーが必要となる時期に与えるペレットで、通常用のアダルトライフタイムに比べ、たんぱく質や脂肪の割合が高くなっています。
その他にも国産ペレットでは、イースターのリトルバードセレクションプロにパフォーマンスという種類があります。
リトルバードセレクションプロのパフォーマンスも、高たんぱく・高エネルギータイプの商品で、換羽期のインコ用の食事となります。
シード食の換羽期はサプリメントで補う
シード食のインコの場合、ペレットのように高エネルギー・高たんぱくの食事に切り替えるといった対応が難しいです。
その場合には、換羽期や繁殖期などで求められる栄養価を補えるサプリメントを与えることが推奨されます。
換羽期に与えるサプリメントとしては、愛鳥用サプリメントでお馴染みのネクトンシリーズの「ネクトンBIO」がオススメです。
ネクトンシリーズの中でもネクトンBIOは換羽期や繁殖期に特化しており、通常時のサプリメントであるネクトンSよりもアミノ酸が豊富に含まれています。
そのため、換羽期の愛鳥が飲む水入れにネクトンBIOを溶かしたり、食事に振りかけるなどして与えましょう。
ネクトンBIOには1回使い切りサイズの分包タイプも発売されています。
ネクトンBIO分包タイプは、1回に必要な量に小分けされているので便利です。
ネクトンBIOをうまく使い切れない場合は、分包タイプの使用もオススメです。
換羽が終わらない場合は？
前述した通り、飼い鳥のインコは常に一定の室温になるように温度調整された環境下で生活しているため、1年中換羽が続いてしまう個体もいます。
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基本的にはそうした換羽がずっと続くというのは珍しいことではありませんが、換羽自体は体力をすごく消耗します。
そのため、消耗した体力を補えるように食事にはしっかり注意を払い、栄養価の高いペレットを与えたり、サプリメントで栄養を補うようにしましょう。
また、換羽によってインコの体調不良などにもつながる恐れもあります。
そのため、換羽がずっと続いていて元気もない場合は、獣医師に診てもらうことをオススメします。
まとめ・終わりに
今回、インコの換羽について時期や期間、飼い主が注意すべきポイントを紹介しました。
野生のインコの換羽は、繁殖期が終了後に換羽期を迎えますが、飼い鳥のインコだと室内の一定温度の環境で、一年中換羽が続くこともあります。
換羽で生えている羽が生え変わるため、普段よりもたくさんのエネルギーと羽を作る元になるタンパク質が必要になります。
そのため、換羽期を迎えたインコには高エネルギー・高タンパク質のペレットを与えるか、ネクトンBIOのような換羽期・繁殖期用のサプリメントを併用しましょう。