【放送後追記】10月10日のダーウィンが来たはイソヒヨドリ特集!海辺の野鳥が都会にいる理由に迫る

2021年10月9日鳥メディア

2021年10月10日にNHK総合「ダーウィンが来た!」にて、イソヒヨドリが取り上げられます。

鮮やかな青色の羽を持つイソヒヨドリは元々は海辺に生息していましたが、近年東京でも目撃が増える謎がありました。

内陸部の都市にイソヒヨドリが進出してきた理由を、ダーウィンが来たが地元の人々と協力して明らかにします。

※イソヒヨドリ特集回が放送されたので、放送内容を追記しました。

 

10月10日放送の「ダーウィンが来た」概要

  • タイトル:「街に大進出!青い鳥の謎」
  • 放送日:2021年10月10日(日)19:30~19:58
  • 放送局:NHK総合
  • 番組HP:ダーウィンが来た!(NHK)

2021年10月10日放送のダーウィンが来たはイソヒヨドリが特集!「街に大進出!青い鳥の謎」

イソヒヨドリは鮮やかな青色が印象的な鳥。近年、東京・八王子周辺で目撃が急増中。本来、海辺で暮らす鳥が、なぜ内陸の街に進出した?謎を解くカギは美しい鳴き声だった!

 

イソヒヨドリは鳴き声が美しい青い鳥

イソヒヨドリはスズメ目ヒタキ科に分類される、体長23cmほどの鳥類です。

イソヒヨドリはスズメ目ヒタキ科の体長23cm、青色とオレンジ色の羽が特徴的な野鳥

胴体部分は茶褐色からオレンジ色の羽が生えており、翼や背中から首周り、頭にかけては美しい青色の羽に覆われています。

鳴き声が美しいことでも知られており、さえずりは柔らかで澄んだ声です。

イソヒヨドリのオスはメスに比べて特に青色の羽の割合が多いため、「幸せの青い鳥」と呼ばれることもあります。

イソヒヨドリの「イソ」は漢字でいうと「磯」であり、日本では海岸などの海辺で暮らしている鳥のため、そのように和名が命名されています。

しかし、そうした海辺が生息地だったイソヒヨドリが、東京などの都会でも目撃されることが増加しています。

 

9月26日の放送でも視聴者の疑問で登場

今回、2021年10月10日にイソヒヨドリの特集が放送されますが、実は9月26日の放送回でもイソヒヨドリが登場していました。

視聴者からの疑問に答える「ダーウィンが来ちゃった!」のコーナーがあります。

このコーナーに「千代田区のビル街で美しい鳥の声が聞こえます。正体を調べてください。」という依頼がありました。

依頼人の女性に話を伺うと、「都会にいるのに森の中で聞くような鳥の声が聞こえてきた」とのことで、スマホで撮影しようとしたものの、小さすぎて判別できませんでした。

ダーウィンの取材班が調査した結果、その鳥がイソヒヨドリであることが判明しました。

東京の高層ビルが林立する千代田区で目撃されたイソヒヨドリ

専門家によると、その暮らしぶりが変化しているといいます。

この「ダーウィンが来ちゃった」でもイソヒヨドリが特集されると予告がありましたが、2週間後の10月10日放送されることになりました。

 

なぜ、海辺の鳥が東京の内陸部に?

今回のダーウィンが来た!イソヒヨドリ特集の舞台は、東京の八王子です。

東京の中でも海からも離れた内陸部である八王子にイソヒヨドリの目撃例が増加しているそうです。

地元の人々とダーウィン来たのスタッフが協力し、イソヒヨドリの巣を調査したところ、町中さらには駅前に集中してあることが分かりました。

なぜ、海岸などの海辺に住んでいたイソヒヨドリが、海から離れた内陸部の八王子のさらに駅前に巣を構えるようになったのか?

その理由は元々のすみかである磯と駅前の意外な共通点を利用し、生息地を広げたそうです。

また、騒音も多くカラスなどの天敵も多くいる都市部では、その美しい鳴き声も生き延びる上で重要な要素になっていることが実験で明らかにされます。

イソヒヨドリが生息地を内陸部に移した理由が、ダーウィン来たの放送で知ることができます。

 

(追記)イソヒヨドリ特集の放送内容

青い鳥といえば、チルチルミチルが探し求めた幸せの鳥です。

その青い鳥が都会で見られるということで、八王子での目撃情報の証言が流れました。

その青い鳥の正体は、イソヒヨドリ。

イソヒヨドリを探し出して、わずか数分でイソヒヨドリの鳴き声が聞こえ、発見します。

全長23cmほどで鮮やかな青とオレンジ色の羽が特徴的です。

最大の特徴として紹介されたのがその鳴き声です。

八王子に暮らしている人のベランダにイソヒヨドリが来るお家もあるそうです。

さらに、勤務している工場の建物にイソヒヨドリが巣を作ったという情報もありました。

そして、今まさに子育ての最中という情報も提供され、生まれたばかりのヒナの姿も確認できました。

親鳥のメスはオスに比べ茶褐色のやや地味な配色で、雛たちに虫を与えています。

八王子・日野カワセミの会の方によると、八王子の内陸部に50近い巣があることが確認されました。

その巣が発見された場所は本来の生息地のような水辺ではなく、駅などの人口が集まる地域でした。

なぜ街中に巣が多く作られているのか?

調査をしたところ、ビルなどの高い建物があるエリアに巣が多くありました。

高いマンションにある換気口のフードの近くや、立体駐車場にある配管の隙間に巣を作っていました。

これが本来の巣が多くある海辺の崖の穴などと共通点があるとのことです。

専門家の方が指摘したのはイソヒヨドリの美しいさえずりです。

さえずりはなわばりを主張したり、メスへの求愛を行う場合に用いられます。

ひげじいからの質問を受け、どの鳥の鳴き声が遠くから最もよく聞こえるか、実験が行われました。

1羽目はうぐいすでしたが、記録は150メートル、2羽目のシマフクロウの記録は30メートルでした。

最後のイソヒヨドリは190メートルという最も聞こえる鳴き声でした。

イソヒヨドリの鳴き声が遠くまで聞こえるのは、その音域です。

ウグイス(1500Hz~5400Hz)やシマフクロウ(150Hz~350Hz)に比べ、2000Hz~8000Hzと街の騒音よりも広いため、聞こえやすくなっています。

従来のイソヒヨドリの生息地である海辺は、大きな波の音が聞こえるため、鳴き声が聞こえるようになったと推測されます。

開発などによって、イソヒヨドリが生息する海辺の環境が奪われたことが原因と考えられています。

第2章に入る前にイソヒヨドリの名前の由来が紹介されました。

イソヒヨドリは、磯に暮らしていて、ヒヨドリに似ていることからそう名付けられましたが、実はイソヒヨドリはヒタキ科で、ヒヨドリ科ではありません。

江戸時代からイソヒヨドリの鳴き声の美しさが書籍などで伝えられていました。

第2章では、街なか子育て奮闘記です。

親鳥は公園などの緑地で、ヒナの食事となる昆虫などを捕まえて、ヒナに与えています。

さらに、イソヒヨドリは雑食性のため、街に植えられている桜の木にできた桜の実も収集します。

ただ、街の子育ては危険との隣合わせです。車も多いことから交通事故のリスクもあります。

立体駐車場には、天敵となるカラスが飛来してきたりもしましたが、カラスが入りづらい配管の隙間に巣を作っていたため、襲われずに済みました。

お寿司屋さんの巣では、親鳥が餌を取ってきても、すぐにヒナに与えず、少し距離を離して雛たちにすだちを促しています。

立体駐車場でも同じように巣立ちが行われ、ヒナが巣から出てきたので、親鳥は立体駐車場の外に連れ出そうとします。

頑張ってヒナは立体駐車場から飛び出しましたが、まだ飛び慣れていないため、うまく飛ぶことができません。

しかし、なんとか立体駐車場の外に着地して巣立ちを迎えることができました。

その後、巣立ったヒナと親鳥は20日ほど一緒に生活します。

そんなときに、ヒナを狙うカラスが再び現れました。

残念ながら、放送ではカラスの追跡を振り切ることができず、捕食されてしまいました。

カラス以外にも猫などの天敵に襲われ、ヒナの半数が命を落としているそうです。

本来の海辺の環境では、崖などの険しい環境で天敵のトビなどから逃れられるように入念に注意を払っています。

しかし、都会に進出したヒナたちは自動車の下や建造物を利用して、天敵から身を守るようにしています。

エンディングでは、雛たちが無事成鳥し、餌などをちゃんと取れる様子が流れました。

「すみかを変えてもその場所の良さを見つけてたくましく生きるイソヒヨドリ。今度はみなさんの前に幸せの青い鳥が現れるかもしれません。」

というナレーションで放送が終了しました。

 

まとめ・終わりに

今回、2021年10月10日放送予定のダーウィンが来た!「街に大進出!青い鳥の謎」を紹介しました。

元々は磯がある海辺で生息していた青い鳥「イソヒヨドリ」が、内陸部にある都会に生息地を広げつつある理由を取材や調査で明らかにします。

海辺の磯と八王子の駅前との意外な共通点とは?鳴き声が都会を生き抜く武器?

イソヒヨドリの生態についての興味深い内容なので、鳥好きの方はぜひ10月10日のダーウィンが来たをご視聴ください。