1/10日テレ「クイズ!できる?できない?」でセキセイインコが無重力で飛べるか動物実験に非難の声

2023年1月16日鳥ニュース,鳥メディア

「クイズ!できる?できない?」では、飛行機内で数十秒発生する無重力な時間でセキセイインコを離して普段どおり飛ぶことができるか動物実験!この映像には多くの愛鳥家・動物好きから非難の声が殺到

2023年1月10日(火)に放送された日本テレビ特番「クイズ!できる?できない?」で、セキセイインコが動物実験に使用される映像が流れました。

「無重力下でインコが飛行できるか?」という実験でしたが、無重力経験がないインコには恐怖でしかなく、実験は大きなストレスです。

メダカが無重力下で泳げるかという生き物を使った動物実験を放送したことに多くの非難が集まっています。

 

日テレ「クイズ!できる?できない?」が1/10放送

日本テレビ系列の放送局で「クイズ!できる?できない?」という特別番組が2023年1月10日(火)19:00-21:00に放送されました。

2023年1月10日に放送された日本テレビ系列の特番「クイズ!できるできない」でセキセイインコの動物実験が物議

嵐の二宮和也さんがMCを務め、「新しい実験バラエティー×クイズ番組」と銘打っています。

番組内容は公式ホームページを確認したところ、以下のように説明されています。

MC二宮和也が委員長を務めるできるできない委員会が「できるか」 「できないか」壮大な実験を行い、スタジオのパネラーが答えに挑む、実験クイズ番組!

2023年1月17日(火)の18:59まではTverで「クイズ!できる?できない?」の見逃し配信が視聴できます。

 

インコが動物実験に使用

1/10放送の「クイズ!できる?できない?」は、通常の人間だけが登場するバラエティー番組であれば問題ありませんでした。

しかし、実験バラエティーとして用意された中に、動物実験が含まれていました。

番組冒頭、MCの二宮和也さんから以下のような投げかけが行われました。

「無重力でメダカは泳ぐことができる?できない?」

無重力でメダカは泳ぐことができるかできないか?動物実験が「クイズ!できる?できない?」で放送

この実験自体もメダカを対象としているため、動物実験と言えます。

さらに、この実験と併せて以下の3つの実験も行うと紹介されました。

無重力でメダカが泳げるかというクイズと併せて、インコが無重力下で飛ぶことができるかという動物実験も一緒に実験

上2つも気になる点はありますが、何よりも驚いたのは3つ目の「インコは飛ぶことができる?」です。

 

無重力下でセキセイインコが飛べるかという実験

卵が割れるか、ラーメンを食べられるかの2つの実験が終わったあと、3番目にセキセイインコが登場しました。

日本テレビ2023年1月10日放送の「クイズ!できる?できない?」でセキセイインコが無重力下で飛べるかの動物実験

「無重力でインコは飛ぶことができる?できない?」という設問のテロップが表示されています。

上空を飛行するシャトルが急上昇したあと、数十秒発生する無重力の時間にセキセイインコを離して飛べるかどうか試す実験でした。

「クイズ!できる?できない?」では、飛行機内で数十秒発生する無重力な時間でセキセイインコを離して普段どおり飛ぶことができるか動物実験!この映像には多くの愛鳥家・動物好きから非難の声が殺到

セキセイインコで動物実験した映像を見たTwitterフォロワーの方が、そのときの映像を怒りの声とともに投稿しています。

セキセイインコは生まれてから無重力という状態を経験したことはありません。

そのため、普段とは異なる重力に上手く飛ぶことができず、何度も回転を繰り返していました。

「クイズ!できる?できない?」はセキセイインコを無重力下で飛行させる動物実験を行い、通常の飛行ができないことを確認

実験結果として「インコはいつものように飛ぶことができない」とテロップが表示されました。

インコの実験を行ったSexyzoneの松島聡さんとロッチ中岡さんは実験前に「ごめんね」とインコに声がけをしていました。

しかし、その後Sexyzoneの松島聡さんが「羽を広げたまま一時停止」と実験結果を予想したのに対し、ロッチ中岡さんの「それ面白ろそう」と感想したのはとても悲しく感じました。

 

メダカが泳げるかという実験

ここから本題としてメダカが泳げるかという実験が行われました。

こちらのメダカを使った実験はスタジオにいる出演者ができる・できないをメダルをBETする形で賭け事を行っています。

「クイズ!できる?できない?」1つ目の実験クイズで挙げられた「メダルは無重力で泳げるか」の動物実験

もちろん、メダカも無重力下の水面で泳ぐことがないため、いつものように泳ぐことはできませんでした。

 

愛鳥家含め多くの人から非難の声

今回の日テレの特番でのインコやメダカの動物実験の映像に対し、愛鳥家だけでない多くの人から非難の声が上がっています。

こうした行為をなくすためには、日本テレビへの抗議に加え、BPOへの通報が大切です。

BPOのインターネット通報フォーム

BPOでは動物愛護に関する啓発も多く行っている中で、こうした動物虐待との疑いがある動物実験の放送をBPOは適切に注意・勧告することが求められています。

 

人間は同意して実験するのに対し、インコは…

こうした実験バラエティー自体は、実験の対象が人間のみであるならば問題ではないと考えています。

人間であれば、実験参加に同意するかどうかの選択権があるからです。

どうしてもやりたくない実験であれば、自らの意思で断ることができます。

しかし、今回動物実験をされてしまったセキセイインコには選択権がありません。

また、セキセイインコは無重力というのは経験したこともなく、知識としてどういう状態か知っていません。

訳が分からない状態に強制的に動物実験されるインコやメダカにとっては、もはや今回の実験は虐待とも言える行為です。

 

専門家監修の記載も出演者に動物学者が見当たらず…

セキセイインコを無重力下で飛行させる動物実験においては、事前にテロップで「※専門家監修の元、実験を行っています」が表示されました。

番組ホームページに記載された専門家と思われる「知のスペシャリスト」は以下の6人でした。

  • 五十嵐美樹(東京都市大学人間科学部特任准教授)
  • 市岡元気(サイエンスアーティスト)
  • 川村康文(東京理科大学教授/北九州市科学館館長)
  • 藤田智(恵泉女学園大学副学長)
  • 中野信子(脳科学者)
  • 山崎直子(宇宙飛行士)

いずれの方も高い専門性を持つ方ですが、動物について研究を行っている方はいませんでした。

そうした点から、「※専門家監修の元、実験を行っています。」というテロップにも疑問を感じています。

無重力な時間を作るためには、シャトルの一時的な急上昇で通常よりも強いGがかかりますし、無重力でパニックになる危険性は本当に考慮されているのでしょうか?

その後セキセイインコが無事だったというのが幸いでした。

 

まとめ・終わりに

今回、日本テレビ系列で2023年1月10日(火)の特別番組「クイズ!できる?できない?」で、セキセイインコが動物実験に使われたことを紹介しました。

無重力でのメダカが泳げるかという動物実験のクイズと一緒に、セキセイインコも通常通り飛べるかの動物実験の映像が流れました。

無重力というのは生き物が暮らしている中で体験することはなく、人間のように知識としてどんなものか知ることも不可能です。

そんな中、いきなり無重力を体験させられるのは恐怖以外の何者でもなく、セキセイインコは強いストレスを与えられたと感じています。

日本テレビでは過去にも「みんなの動物園」で不適切な飼育方法のインコを取り上げたことがありました。

とても影響力が強いテレビを使ってこうした生き物たちに負担をかける内容の放送は二度と起こらないよう各テレビ局が心がけてほしいです。

今回の放送に対し、疑問や憤りを感じた方はぜひBPOにご通報ください。

BPOのインターネット通報フォーム

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