インコの視覚!優れた視野と色覚で人間には見えない紫外線も見えている!?
インコなどの鳥類の五感の中でも最も発達しているのが視覚です。
インコは優れた視力と視野を持ち、人間が見ることができない紫外線も見え、カラフルな世界に生きています。
今回、鳥類の優れた視覚についてどのように優れているかポイントを解説したいと思います。
鳥類は五感の中で視覚が最も発達
鳥類にも人間と同じ、5つの感覚が五感として備わっています。
- 視覚
- 聴覚
- 嗅覚
- 味覚
- 触覚
その中でも、鳥類が哺乳類と比較して最も発達しているのが視覚です。
鳥類はフクロウなど一部の種類を除き、日中に活動する昼行性の動物です。
そのため五感の中でも目から得られる情報を最も重視された結果、視覚が発達しました。
一方、哺乳類の多くは夜行性の動物のため、日が暮れて見えづらくなる視覚よりも、音で検知する聴覚や匂いで検知する嗅覚が発達しました。
鳥は頭に対し、目が占める割合が大きい
鳥の目は頭の大きさに対して、占める体積の割合が大きいです。
猛禽類のワシなどの眼球は人間と同じぐらいの大きさで、頭のサイズを考えた場合に非常に目が大きいです。
インコなども頭の大きさから考えると、目の占める割合が高いことが分かります。
そのため、視力も高い種類の鳥類が多く、哺乳類よりも遠くまで見通すことができます。
イヌワシの場合、1km離れた場所にいる獲物を捉えることができるほどの視力があるそうです。
インコは人間が見えない紫外線が見える?
インコ含めた鳥類は、人間が見える赤・緑・青の3色以外に、人間が見ることができない紫外線も認知することができます。
なぜならば、鳥類には色を見分けるための視細胞「錐体細胞」が4種類持っているためです。
それぞれの錐体細胞が、①紫外線~紫色、②青色、③緑色、④赤色の波長の光に反応できるようになっています。
そのため、人間とは異なる色の世界が見えていると言われています。
人間から見ると、多くの種類のインコはオスとメスで見た目の区別がつかない雌雄同体です。
しかし、野生のインコはきちんとオスとメスがペアになることから、鳥類の色覚ではきちんと♂♀の区別がつくと考えられています。
鳥類が色鮮やかなのは視覚が発達によるもの
鳥類には哺乳類に比べ、羽の色鮮やかな個体がたくさん存在しています。
色鮮やかな個体が多いのは、発達した視覚がよるものです。
インコの中にもゴシキセイガイインコやコンゴウインコなど色鮮やかな羽を持つ種類はたくさんいます。
視覚が発達しているからこそ、こうした色鮮やかな種類の鳥が誕生しました。
さらに、鳥類には紫外線も見えているため、よりカラフルに見えていると推測されます。
インコは視野もとても広い
フクロウやタカなどの猛禽類の鳥を除き、インコを含めた鳥類の多くは、哺乳類に比べ、左目と右目が離れた位置にあります。
そのため、視野は330度と人間に比べ、見える範囲が非常に広いです。
さらに、左右の目でそれぞれ違うものを捉えることができます。
鳥類の視野が広い理由には、天敵や捕食者をいち早く発見することが挙げられます。
人間の場合は後方の物体を見るには、後ろを振り返る必要がありますが、鳥類の場合は、真後ろを除いて、そのままの状態で検知することができます。
広い視野があることで天敵の襲来をいち早く発見し、警戒して飛び立ち、その場を離れることで危険の回避が可能です。
立体視のため、鳥は小刻みに首を動かす
ただし、鳥類は片目だけでモノを見ていると立体視ができず、対象物との距離感を捉えることが困難です。
そうした場合に首の位置や角度を変えて対象物を観察します。
異なる目の位置での二点観測の効果によって、対象物との距離を測ることが可能です。
じっと見つめる・注視する際の首かしげ
インコがじっと物を見つめるために行っているのが首かしげです。
鳥の場合、首かしげで見たい方向に目を向けることで、最も視神経が集中している網膜の部位で見ようとします。
それによって、片目で対象をじっくり注視することができます。
飼い主からはかわいい仕草にしか見えない首かしげには実は意味がありました。
まとめ・終わりに
今回、インコの五感の中で最も発達している視覚について解説しました。
鳥類は昼行性の生き物で、頭の大きさに占める目の割合も大きいことから、視覚が優れています。
人間には見えない紫外線を見ることができたり、視野も非常に広くなっています。
視覚が優れているため、メスにアピールするために色鮮やかな羽を持つオスの鳥が多くなっています。
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