日テレ「I LOVE みんなの動物園」で鎖で繋がれたモモイロインコが紹介!動物虐待の声も

2021年1月25日鳥ニュース,鳥メディア

2021年1月23日(土)に放送された日本テレビ系列「I LOVE みんなの動物園」で、モモイロインコが鎖に縛られて飼育されている様子が紹介されました。

通常では考えられないインコ(オウム)を鎖でつなげて飼育する様子に、愛鳥家から大きな非難と動物虐待との声が挙がっています。

 

「I LOVE みんなの動物園」で鎖付きのモモイロインコが紹介

問題となっている番組は、2021年1月23日(土)19:00から日本テレビ系列で放送された「I LOVE みんなの動物園」です。

嵐のメンバーであるジャニーズの相葉雅紀さんがMCを務めている動物番組です。

放送の中でスナネコの繁殖に成功したというお店が紹介される中で、鎖で繋がれているモモイロインコの映像が流れました。

鎖に繋がれたモモイロインコが止まり木から床にあるエサを必死に食べている様子が紹介されました。

番組に登場した飼育しているお店の方によると、長年飼育してきた中で、床に落ちたエサを食べる方法を身に付けたとのことでした。

 

映像を見た愛鳥家から批判・動物虐待の声が殺到

モモイロインコが鎖に繋がれてしまっている映像を見た愛鳥家からは飼育の仕方や番組で紹介することに対する非難の声が挙がっています。

「I LOVE みんなの動物園」の公式Twitterや紹介されたお店のアカウントに、たくさんの視聴者から意見を送られています。

 

体長ほどの短い鎖で繋いでインコを飼うのは不適切

今回の放送を確認したところ、鎖でつないでいる事自体が問題であることはもちろん、鎖の長さも大きな問題点です。

鎖の長さはモモイロインコの体長ほどの長さしかありませんでした。

鎖が固定されている止まり木から、モモイロインコが床に降りることができないほどの短さでした。

2021年1月23日に放送された「I LOVE みんなの動物園」の鎖で繋がれたモモイロインコ
「I LOVE みんなの動物園」の放送より

モモイロインコのようにたくさんの運動量が必要となる大型オウムにとって、不適切な飼育環境です。

自分の体長のほどの飼育スペースしかなく、行動を著しく制限されてしまっている状態でした。

本来大型の飼い鳥に必要なスペースが与えられないまま、鎖で行動を制限しているのは動物虐待とも言えます。

 

モモイロインコがいるお店は「インナー・シティ・ズー ノア」

今回、「I LOVE みんなの動物園」で取り上げられたお店は横浜市金沢区にある「インター・シティ・ズー ノア(THE INNER CITY ZOO NOAH)」です。

放送では様々な珍しい動物を飼育しており、テナントのビル2階に約170種類もの動物が暮らしているとのことでした。

中には絶滅が危惧されている希少な生き物もいて、それらが動物園などに比べ、非常に狭いスペースで飼育されています。

 

インコに十分な飼育環境を用意するのは飼い主の責務

インコなどを飼うに当たっては、暮らすのに十分なスペースや食事などの環境を用意するのが飼い主に求められます。

今回紹介したノアでは、狭いスペースに短い鎖で行動を制限するなど、モモイロインコとって不適切な飼育環境でした。

万が一止まり木から落下した場合などには、足の骨折の恐れもあり、そうした場合は飼い主の管理不行き届きです。

生き物を飼うということは、その生き物を幸せにするために必要な飼育環境を用意する責任があります。

 

一緒に紹介されたスナネコのペット化にも批判の声

なお、放送のメインはインター・シティ・ズー ノアで繁殖されたスナネコの紹介でした。

スナネコは世界最小のネコの1種でその見た目の可愛さでネット上でも話題です。

放送ではスナネコをペットとして飼育できるようにしたいと店員の方が述べられていました。

しかし、スナネコはあくまで野生動物で、ペットとしての飼育に適していません。

スナネコの飼育を行なっている那須どうぶつ王国からもスナネコに関する注意喚起が行われています。

ペットに適していない生き物を飼うと、飼いきれなくなって手放すことも多いです。

野生で生息している生き物をペット化することは、乱獲にも繋がります。

スナネコはペットとして飼うのではなく、動物園などの専門施設での生態研究ための飼育に留め、が絶滅の恐れがあるスナネコを保護するために大切です。

 

(追記)インター・シティ・ズー ノアより説明のツイート

今回のみんなの動物園の放送を受け、多くの愛鳥家からの意見や指摘を受けた結果、モモイロインコがいるインター・シティ・ズー ノアの公式ツイッターで説明のツイートが投稿されました。

モモイロインコのモモちゃんは羽がクリッピングされていないため、店内飛翔の事故防止対策で、金属製チェーンで繋いでいると動画で説明されました。

そのため、普段お店にいる際にも常に鎖で繋がれた状態であることが判明しました。

ただ、鎖がついた右足については怪我等はなく、左足と状態に違いはないとのことでした。

ぶら下がって遊ぶようになったかもしれませんが、あれだけ行動を制限された結果、遊ぶことがなくてそうした遊びをするようになった可能性が高いと考えられます。

 

まとめ・終わりに

今回、日テレの動物番組「I LOVE みんなの動物園」の2021年1月23日の放送で、短い鎖で繋がれたモモイロインコが紹介されたことを取り上げました。

横浜市金沢区にある「インター・シティ・ズー ノア」で飼育されているモモイロインコで、鎖で著しく行動を制限されている様子に、多くの非難や動物虐待との声が挙がっています。

大型のインコ・オウムは運動量が必要なため、飼育するためには十分なスペースを確保する必要があります。

そうした飼育環境を用意しないことは動物愛護法に違反する行為です。

モモイロインコが鎖から解き放たれ、適切な飼育環境で生活できるようになることが望まれます。