南米アマゾンで大火災が発生!災害によるインコなどの動物への影響は?

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ジャングルで暮らすコガネメキシコインコ(南米アマゾンの大火災が発生!災害によるインコなどの動物への影響は?)

2019年8月上旬より、南アメリカ大陸のアマゾンの熱帯雨林で大規模な火災が発生しています。今も消火できておらず、森林の延焼被害が拡大しています。この火災によるアマゾンで暮らす、インコなどの生き物への影響はどれぐらいあるのか調査しました。

 

南米アマゾン大火災(2019年)の概要

南米アマゾンの熱帯雨林の火災は2019年8月初頭に発生しました。元々はアマゾンに暮らす住民が、農作物を育てるために行う、焼畑農業による火災が発端です。

南アメリカ大陸のアマゾンの熱帯雨林

しかし、焼畑農業で火災が発生してから3週間を過ぎても鎮火することができておらず、むしろ火の手が広がっている状態です。

アメリカ航空宇宙局NASAは、衛星から南アメリカを撮影した写真を公表しました。

NASAが衛星から撮影したアマゾンの火災の様子の写真

引用:Uptick in Amazon Fire Activity in 2019(NASA)

赤く見える部分が火災が発生していることを示しています。南アメリカ大陸で火災がどんどん広がっていることが明らかになりました。

 

過去最悪の火事による被害

海外の通信社や新聞社の報道によると、2019年はこれまで観測してきた中で過去最多数の火災が発生しているそうです。

これまでもアマゾンの熱帯雨林は年を経るごとに少しずつ失われてきました。

しかし、今回発生している大規模な火災は、これまで以上に急速なスピードで、地球上から森林を減少させています。

NASAによるアマゾンの火災の様子を撮影した衛星写真

引用:Uptick in Amazon Fire Activity in 2019(NASA)

 

アマゾンはコニュアなどインコの原産地

南アメリカ大陸にあるアマゾンの熱帯雨林には、約1500種の鳥類が生息しているといわれています。

そんな鳥類の中でも、たくさんのインコがアマゾンの熱帯雨林で生活しています。

南米原産のコニュア・コガネメキシコインコのペア

飼い鳥としても有名なウロコインコやコガネメキシコインコのようなコニュアの仲間から、シロハラインコやボウシインコ、コンゴウインコなどの大型インコまで多様な種類のインコが生息しています。

 

アマゾンの野生のインコに影響は?

先ほどの衛星写真で赤く表示された、アマゾンの火災の様子では、以下の国々で数多くの火災が発生していることが分かります。

  • ブラジル
  • ボリビア
  • ペルー
  • パラグアイ
  • アルゼンチン

これらの国々は、ウロコインコやシロハラインコ、ルリコンゴウインコなど多くのインコの生息圏です。

PDDはヨウムやルリコンゴウインコの発症率・感染率が高い

インコたちは翼があり、飛ぶことができるので炎から逃れることは可能なため、火災によって直接被害を受けないかもしれません。

しかし、火災によってインコたちが食べ物を探し、住処とする森林は確実に減少しています。

必要となる食べ物が不足することで、これらの地域に生息するインコたちの個体数が大幅に減少することが推測されます。

 

アマゾンの火災で同じ鳥類のオオハシへの影響が危惧

今回のアマゾンの大火事による鳥類への被害として、ナショナルジオグラフィックの記事の中で、オオハシの生態への影響が危惧されています。

未曽有のアマゾン森林火災、動物への影響は

例えばオオハシは、長いくちばしを割れ目に差し込んで、他の種では届かない場所にある果実を食べることができる。火災によって餌になる果実が失われれば、その地域のオオハシの個体数が危機的に減少する可能性がある。(記事より一部引用)

インコ同様に森林火災による食物の減少が、個体数の減少の原因になるかもしれないことが危惧されています。

 

まとめ・終わりに

今回、2019年8月ぐらいから始まった、南アメリカ大陸にあるアマゾンの熱帯雨林の大火災について紹介しました。

これまでに例がない過去最悪の被害が、今も現在進行形で広がっています。

南アメリカ大陸にあるアマゾンの熱帯雨林には、様々な種類の生物が生息しており、野生のたくさんの種類のインコも暮らしています。

そうしたインコたちが今回の火災によって、住処を失ったり、食べ物が入手できなくなり、個体数を減らす可能性が高いです。

一刻も早く、森林火災の消火によって、被害が収まることを願っています。