フォージングとは?インコなどの飼い鳥に取り入れる意味・メリットを解説(採餌行動)

2019年9月4日インコお世話

オキナインコ・ノーマルがフォージングトイ「三つの宝箱」でフォージングを楽しんでいる様子

飼い鳥のインコに野生と同じ行動をさせる一つにフォージング(採餌行動)があります。フォージングは飼育下のインコが抱えるストレスや問題行動などに対し、有用であると獣医師の方も推奨しています。

今回、フォージングの意味についての解説と、インコなどの飼い鳥の生活に取り入れるメリットと効果を紹介したいと思います。

 

フォージングとは?

フォージングとは英語で“Foraging”と言います。日本語としては「採餌行動」と訳され、動物がエサを探すことを意味します。

野生の環境で暮らすインコたちは、1日のうち多くの時間をこのフォージングに費やしています。

フォージングを行い、食べ物(どんぐり)をゲットしたオーストラリアのキンショウジョウインコ

愛鳥家雑誌「小鳥のキモチVol7」によると、野生のインコはおおよそ4~6時間近くフォージングで、食べ物となるエサを探しているそうです。

インコの野性下の活動時間を早朝から夕方の12時間と考えると、1日の約1/3~1/2がエサを探すフォージングを行っている計算になります。

 

野生の鳥はフォージングのために思考と運動を繰り返す

野生の鳥は生き延びるため、毎日必死にフォージング・採餌行動を行っています。

野鳥たちは大空を羽ばたきながらエサが多くありそうな場所を捜索し、捜索所にあるエサを一生懸命探し出します。

岡本勇太氏が出版した野生インコ写真集「インコのびのび」よりオカメインコのフォージングの様子

出典:インコのびのび(岡本勇太)

食べ物がどこにあるか考え、どのようにエサを取るか工夫し、エサを求めて行動する。こうした様々な思考と運動を交互に繰り返し、フォージングに取り組んでいます。

 

野生のインコに対し、飼い鳥の1日は?

それに対し、飼い鳥のインコの場合、ごはんは毎日決まった時間、決まった場所に用意されることが多いです。

飼育下のインコは好きな時に好きなだけ食事ができて、食べ物がなくてお腹がすかせる心配をしなくなります。

京都の鳥カフェ「Lovebird Cafe CHERRY」のコザクラインコ・よっちゃんの食事風景

野生のインコの場合、食事のために必死にエサを探していたのに、その心配がなくなることで、毎日暇を持て余してしまうようになります。

その結果、インコが暇な時間に対しストレスに感じてしまいます。人間でもすることがない暇な状態が毎日続くと、大きなストレスです。

個体によっては自らの羽かじりをしてしまう毛引きや自咬行為などの問題行動に走ることもあります。

愛鳥の毛引き症の症状・様子・見た目

そうした飼い鳥のインコの問題行動を防ぐために、近年フォージングを取り入れる飼い主の方が増えています。

 

インコにフォージングを取り入れるメリット

飼育下のインコにフォージングを取り入れるメリットとして、日々のストレスの軽減があります。

好物の食べ物をフォージングしてもらうことがインコにとって楽しみとなり、毛引きや羽かじり、自傷行為などを予防にもつながると言われています。

さらには、フォージングによって発情を抑制することもメリットに挙げられます。

フォージングの効果として、「退屈しのぎ」のように捉えられるケースがあります。

もちろんインコにとって退屈しのぎという効果はありますが、根底にあるのは「環境エンリッチメント」という考え方です。

環境エンリッチメントとは「鳥の本来の習性に近い行動をする時間を増やし、鳥に豊かな暮らしを感じられるよう環境を整えてあげること」です。

オキナインコ・ノーマルがフォージングトイ「三つの宝箱」でフォージングを楽しんでいる様子

インコが野生で行っているすべての行動を体験させることは難しいですが、フォージングは飼い鳥でも「採餌行動」という形で疑似体験が可能です。

 

フォージングトイという鳥用おもちゃも

こうしたフォージングをインコのお世話の中に簡単に取り入れるために、フォージングトイというインコ用のおもちゃも販売されています。

エクセルくるくる観覧車(Amazon)

フォージングトイの中にはインコの好物となるものを入れることができます。この好物を食べるため、インコは必死になってフォージングトイから好物を取り出そうとします。

インコ用のフォージングトイの観覧車で、好物のトリーツ「オーツ」を食べて喜んでいるオキナインコ

最初はインコも好物を取り出すのに苦労しますが、試行錯誤することよってフォージングトイから食べ物をゲットします。

フォージングトイに対して工夫を積み重ね、好きな食べ物を入手することは、インコにとって大きな喜び・満足感に繋がります。

 

まとめ・終わりに

今回、フォージングとは何か?その意味と、飼い鳥のインコに取り入れるメリットを紹介しました。

人間が飼育しているインコは、野生のインコと異なり、食べ物が十分与えられています。

その結果、飼育下のインコは時間を持て余してしまうことになり、それがストレスとなり、毛引きや自傷行為などの問題行動に繋がります。

フォージングを飼い鳥に野生のインコに近い環境を与え、食事を探すことに頭と体を使うことで、ストレス解消につながるメリットがあります。

さらには、毛引きや発情といった問題行動の抑制にも効果があると言われています。

ぜひ、インコがケージの中での様子を観察し、退屈そうに過ごしていたら、フォージングを取り入れてみてください。